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ママが「今すぐ読みたい!」1冊シリーズ 『子どもは40000回質問する』

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先日、小1になった息子の保護者会があったのですが、そこにまだ1歳過ぎくらいの弟くんを連れてきているお母さんがいました。おとなしく、プリントにぐるぐるとボールペンで、"お絵描き"をしていたその子が突然、「あー! あー!」と指をつきあげるではありませんか! な、何?! お母さんは即座に「うん、飛行機だねー」と回答。カーテンごしには飛行機は見えませんが、確かにブーンという音はしています。男の子は満足して、またぐるぐるアートに戻っていきました。

子育て中の人なら、きっとおわかりのはず。「あー、あー!」という赤ちゃんの世紀の大発見に、「うん、飛行機だね」と返す、その、おそらく1日に何万回も繰り返されるやり取りに、母親なら正直うんざりさせられることだってあるってことを。でも、実は、この時、二人の間には、短くも、とても意味のあるコミュニケーションがなされている、と教えてくれるのが、今日ご紹介するこの本です。

知的好奇心の謎に潜む子育てのヒントとは?

ロンドンに住む人気ノンフィクション作家が、「知りたい気持ち」を徹底分析し、好奇心がいかに人生を成功に導くかを説いているこの本。教育に関心がある親御さんには是非一度読んでいただきたいのですが、といっても、厳密には「育児本」でも「教育本」でもありません。ダ・ヴィンチのTo Do リストがどれだけ素晴らしかったか、に始まり、パズルとミステリーの面白さの違い、グーグル検索の落とし穴について、ディズニーとスティーブ・ジョブスの共通点は? などなど、むしろ子どもより大人の知的好奇心を刺激してくれる本なのです。

でも同時にここに、子育ての大きなヒントが隠されているのも確か。まとめるとそれは、次の4つに集約されています。

①親がたくさん話しかける子ほど、好奇心が旺盛になる。
②自信がない子の好奇心はしぼんでいく。
③好奇心を育てるには、「正しい情報」と「考える努力」が必要。
④大人になっても質問をやめないことが大切。

①親がたくさん話しかける子ほど、好奇心が旺盛になる。
これはまさに、私が息子の保護者会で見た親子の様子に現れています。「あーあー」という喃語の先にあるのは、赤ちゃんの「知りたい」という気持ち。即座に(そして何度でも)その要求に応えてあげてこそ、子どもは親を信頼し、知識を集めようと頑張るのです。2歳くらいから始まる、「なんで?」「どうして?」の嵐も、そう思えば「いい加減にしてー!」とならずに、乗り切れるはず!

②自信がない子の好奇心はしぼんでいく。
公園で遊んでいる時、初めての保育園や幼稚園で、なかなか親のそばから離れない子を「情けないなあ」と突き放してしまうこと、ありませんか? でも、それは要注意。未知なる世界に冒険していく勇気は、守られる場所があってこそ生まれます。普段から親に愛されている自信がある子だけが、新しい世界に飛び出していける、というのが人間の道理。甘えん坊の子をつき離さずに、ぎゅーっと抱っこしてあげれば、外の世界に飛び出していく基盤になるのです。

③好奇心を育てるには、「正しい情報」と「考える努力」が必要。
好奇心だけが大事なら、知識を詰め込むよりのびのび自由にさせていれさえすればいい? というと、実はそれはNG。なんにも知らないことについて、興味を持つのは大人でも至難のワザです。親や学校がいろんなことを(少しずつ)教えてあげていればこそ、それが子どもの「もっと知りたい!」という欲求につながるのです。ただし、何でも知った気になっている子にはそれ以上の好奇心は湧きません。簡単に「答え」を与えるのではなく「考えさせる」。この癖をつけることが、好奇心を育むポイントです。

④大人になっても質問をやめないことが大切。
経済格差と教育格差が関係している、と言われる今日この頃。本書の中でも「高所得層の家庭の子は、低所得層の子より多く質問する」というデータが、あり、「そんな身もフタもない・・・」と思ってしまいますが。本書によれば、それは単に経済的に豊かであればいい、ということではありません。大切なのは、親がどれだけたくさんの質問を子どもから引き出せるかどうか。親自身が、好奇心を持って子どもと接する余裕があればいいのです。そのために大切なのは、お金だけではなく、まず親自身が、自分の「知りたい力」を育て続けること。

子どもの好奇心を育む前に、まずは親から!

「知りたい」という力は、教育への意欲を生むだけでなく、最終的には、社会をも変える、と本書は訴えています。そして接し方を変えるだけで、わが子の好奇心を育むことは今日からできるのです!

初回から、ちょっと骨太の本を紹介してしまいましたが、育児のコツを分かりやすくまとめただけの本ではないからこそ、親が自分の好奇心を鍛え直すきっかけになるはず。育児の世界からちょっとトリップして知的な好奇心の世界へ。ぜひ、あなたの好奇心を膨らませてください。

子どもは40000回質問する
あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

イアン・レズリー著 須川綾子訳
2016年4月18日発売 本体1.800円+税


玉居子 泰子(たまいこ・やすこ)

編集・翻訳・ライター。
翻訳出版編集部、育児雑誌編集部を経てフリーランスに。アメリカのド田舎、ベトナムの大都会に暮らした経験から、いろんな価値観をまずはフラットな目で見つめることを大切にしている。現在6歳男子と4歳女子の母、育児の息抜きは本をよむこと。子ども・教育関係の記事制作を多く手掛ける。

※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。

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