【専門家監修】何を着れば良い? お食い初めの服装の選び方と準備方法
目次
一生に一度のお食い初め、どんな服装を着せればいいの?
お食い初めは、赤ちゃんの生後100日目ごろに、赤ちゃんの健やかな成長と長寿を願って、離乳食が始まる前の赤ちゃんにお祝い料理をあたえる、日本古来の儀式です。自宅やお店に、祖父母や親族を招いてお祝いをします。では、赤ちゃんにはどんな服装を着せればいいのでしょうか?
赤ちゃんに着せる服に決まりはあるの?
料理やその他の準備でバタバタしがちなお食い初め。ギリギリまで服のことを忘れて、直前にどんな服を着せようか悩むママは意外と多いものです。一生に一度のことだし、できるなら着飾らせたいけれど、一回のために服を用意するのもな、というママもいるでしょう。実は、お食い初めって服装についてもいろいろと決まりがあるんです。初めて聞くママがほとんどでしょうが、「色直し式」という儀式もあります。そこで、赤ちゃんの服装だけでなく、パパとママ、おじいちゃんとおばあちゃんの服装まで、お食い初めの服装について紹介していきますので、参考にしてみてください。
お食い初めを行うときの服装の決まりや注意点は?
実際に赤ちゃんは食べませんが、食べさせるマネもするときに、汚れてもいいようにスタイをさせるのを忘れないようにしましょう。
お食い初めの赤ちゃんの服装の種類
洋装の場合
普通のベビー服でいいでしょう。かならずスタイは付けましょう。写真映えを意識して、どうしてもフォーマルな服装を着せたい場合は、男女ともに着物や袴デザインのロンパースや、ドレスやタキシード風のベビー服もあります。赤ちゃんの機嫌が悪くならないように、撮影のときだけ着せたほうがいいでしょう。
和装の場合
お食い初めを行うころ、つまり生後100日目ごろの赤ちゃんはまだ「神の子」とされています。ですから、お食い初めで着物を着せるときは、白い着物を着せます。そして、夜になると色ものの着物を着せます。これで「人間の子になる」という意味があります。これが「色直し式」と呼ばれる儀式です。
両親と祖父母の服装は?
自宅の場合
自宅でお食い初めをする場合でも、祖父母とはいえ、お客さまをお呼びするので、いつもと同じ普段着は避けましょう。スーツなどフォーマルである必要はありませんが、写真を撮ったときに恥ずかしくない程度の「ちゃんとした普段着」を着てください。おじいちゃん、おばあちゃんも同様です。
料亭などでする場合
お食い初めと一緒に、色直し式を料亭などお店でやる場合は、両親・祖父母ともに正装にしましょう。お宮参りのときと同じで、家族で格をそろえてください。赤ちゃんが和装のときは両親や祖父母も和装で。事前に、お姑さんだけでなく、実母にも相談して、家族全員の服装を決めましょう。ママもおばあちゃんも着物の場合は、一つ紋付きの色無地でなくても、付け下げでいいでしょう。パパやおじいちゃんも格をあわせるなら、羽織なしの袴で十分です。両親、祖父母ともに紋付きでなくていいでしょう。とはいえ、お食い初めなので、パパとおじいちゃんはスーツ、ママとおばあちゃんはスーツやスーツワンピースでいいと思いますよ。
「色直し式」は、神の子から人間の子になる儀式!
お宮参りでは白い着物や白いベビードレスを着せましたよね。お食い初めを行う、生後100日目ごろまで、赤ちゃんには白い着物を着せるものなのです。そして、お食い初めのあとの「色直し式」で、色付きの着物を初めて着せます。その理由は?
色直し式とは?
生まれてから100日目までは、赤ちゃんは神様の子という考えがあります。神の子である赤ちゃんには、白い着物を着せます。100日目のお祝いとして、初めて色ものの着物を着せ、人間の子になったお祝いをします。色ものの着物は小袖が多いですが、色付きの小袖でなくても、色ものの着物であればなんでもいいでしょう。習わしとしては、ママ方の実家から贈られるのものです。男の子は、黒やグレーに鶴や松などの縁起ものの文様を、女の子は朱色の生地に花文様や束ね熨斗(のし)文様をあしらったものなどを選びます。色物の小袖は金糸や銀糸があしらわれています。お姑さんと実母に、どんな着物を用意するか、家族や地域のしきたりを確認しましょう。
服を用意するタイミングは?
生後100日目に着るので、2カ月すぎになったら、お姑さんや実母に連絡して、お食い初めや色直し式について相談して、服装の準備も始めましょう。
赤ちゃんのお食い初め用の服を用意する方法は?
お店で購入
お宮参りでは着物を着せなかったから、お食い初め・色直し式では着物にしたいと思ったママは、呉服屋さんで用意してもいいですね。赤ちゃんのご機嫌がいい晴れた日に、呉服屋さんに相談しに行ってみましょう。お宮参りのときはベビードレスを着せたのに、今から着物を買うなんて、もったいなくない? と思うママもいるかもしれませんが、小袖などの着物は節句のお祝いや七五三でも利用できるので、用意しておくと今後着せる機会もありますよ。お店選びは、お姑さんや実母、ママ友に評判を聞いて選ぶといいでしょう。
通販で購入
まだ生後間もない赤ちゃんを連れて呉服屋さんに行くのが大変なママは、通販を利用するのもいいでしょう。通販はとくにショップ選びが肝心なので、ママ友などに評判を聞いて選びましょう。
レンタル
着物を着せる機会もないし、お金もかかるし……というご家庭はレンタルを利用してもいいですよね。リース屋さんでレンタルしたり、写真スタジオで撮影すると着物をレンタルできるサービスを用意しているところもあるので、ネットなどで探してみてください。
手作り
お裁縫が得意なママは、お食い初め衣装を手作りしている人もたくさんいます。着物風のロンパースや、タキシードやドレス風のロンパースなど、オリジナリティあふれるものをつくるのもいいですね。写真を残したときに、愛がいっぱいの思い出になります。手作りに自信がないというママも、スタイだけ手作りするのもいいと思いますよ。
お宮参りで着た衣装を再利用
お宮参りで着た衣装を、お食い初めでまた着るのもいいですよ。お宮参りのときに着た白いベビードレスは、お食い初めにはあまりふさわしくないといわれますが、サイズ的にも変わらないので、祖父母が気にならないなら着せてもいいかと思います。お姑さんと実母に事前に確認すると、あとからもめることもないですよ。
おさがり
お食い初めの服装は何度も着るわけではないので、兄弟、姉妹なら、おさがりがいいですよね。1人目の場合でも、いとこなどまわりに服を借りられる人がいたら、相談してもいいでしょう。
先輩ママたちのお食い初めの服装事情
「100日目にお食い初めをしました。ごはんも気合を入れてつくり、ケーキを用意して、お部屋の飾り付けもしました。撮影スタジオでタキシードを着せて撮影しました」
「下の息子のお食い初めのあと、撮影スタジオに。息子一人のときは和装。姉と弟の2人写真は、2パターン撮影したのですが、1枚目は2人とも和装。そしてもう1枚は、弟が王子様で、3才の姉がドレスを着ました。お姉ちゃんがどうしてもドレスを着たがったためです。お食い初めの記念写真としては、着物だけでよかったんですけどね」
赤ちゃんの成長と長寿を願って、楽しみながらお食い初めの準備をしてくださいね。地域によって異なるものなので、事前にお姑さんと実母に相談しょう。しきたり通りにやることは大変めんどうくさいことですが、一部でもしきたりにしたがうことが愛情だと思います。めんどうくさいことをやるのが、祝う心でもあります。かっこつけるのって大切なんです。
取材・文/木村美穂
※体験談は「ウィメンズパーク」に公開されたものです。
初回公開日 2017/8/18
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