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新生児の授乳姿勢がうまくいかないときは? 母乳・ミルク別の抱き方とコツ【助産師監修】

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新生児の授乳姿勢がうまくいかないときは? 母乳・ミルク別の抱き方とコツ
●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

新生児の授乳が始まると、「抱き方はこれで合っているのかな」「赤ちゃんがうまくくわえられない」「授乳のたびに肩や腰、乳首がつらい」と悩むことがありますよね。まず知っておきたいのは、授乳姿勢に絶対の正解が1つあるわけではないことです。ただ、授乳をスムーズにするための基本はあります。新生児期は、ママ・パパも赤ちゃんもまだ授乳の練習中。最初から完璧にできなくても、それは自然なことです。
この記事では、授乳の基本姿勢や抱き方、新生児期に試しやすい抱き方の特徴、授乳がうまくいかないときの見直しポイントを、助産師がわかりやすく解説します。

基本の授乳姿勢

母乳を直接飲むときと、哺乳びんで飲むときでは、授乳のポイントが少し異なります。
母乳を直接飲むときは、赤ちゃんが乳首を深くくわえやすい抱き方や姿勢が大切です。一方、哺乳びんで飲むときは、赤ちゃんを少し起こした姿勢で抱き、赤ちゃんのペースで飲めるようにすることが大切です。

授乳がうまくいかないときは、抱き方を変える前に、まず次の3点を確認してみましょう。

ママ・パパの姿勢

背中が丸まらず、肩や腕に力が入りすぎていないこと。

赤ちゃんの向き

母乳の際は、耳・肩・腰が一直線になるよう、体ごとママに向いている。哺乳びん授乳の際は、赤ちゃんを少し起こした姿勢にしましょう。

飲ませる位置

母乳なら赤ちゃんを乳房へ近づける。
哺乳びん授乳なら赤ちゃんを少し起こして、顔色や飲むペースを確認しやすくしましょう。

ワンポイントアドバイス(母乳の場合)

母乳のときは、ママが赤ちゃんに合わせようとして前かがみになりやすいものです。でも、前のめりの姿勢は肩や背中がつらくなるだけでなく、実は赤ちゃんが浅くくわえてしまう場合もあります。クッションやタオルを使って高さを足し、ママのほうが無理にかがみこまない形を目指してみてください。

また、赤ちゃんの頭だけを乳房のほうへ向けると、首がねじれた姿勢になってしまって飲みづらくなります。赤ちゃんの体ごとママのほうへ向けて、口と乳首の高さを合わせるほうが、赤ちゃんは飲みやすいでしょう。
乳首を赤ちゃんの口へ合わせようとするより、赤ちゃんを乳房に近づけることが大切です。赤ちゃんの口が大きく開いたタイミングで乳輪まで深めにくわえられると、乳首の痛みの軽減につながる場合があります。

ワンポイントアドバイス(ミルクの場合)

一方、ミルクやさく乳した母乳を哺乳びんであげるときは、赤ちゃんの首を支え、少しだけ起こした姿勢で横抱きします。哺乳びんの乳首部分がミルクで満たされる程度に傾けながら、赤ちゃんのペースに合わせて飲ませましょう。

母乳を飲ませるときの代表的な抱き方

新生児は体が小さく首もすわっていないため、頭や首の支えが必要です。以下で、3つの抱き方例を紹介しますが、どの抱き方が合うかは、赤ちゃんの飲み方やママの体調によっても異なります。ママと赤ちゃんがお互いにしっくりくる抱き方を試していきましょう。

抱き方こんなときに試してみてコツ気をつけたい点
①横抱き基本の抱き方から始めたいとき赤ちゃんの胸とおなかをママにぴったり向ける頭だけ腕で引き寄せすぎない
②交差横抱き新生児で頭を支えながら含ませたいとき使う乳房と反対の腕で首の後ろから支える首を乳房に押しつけすぎない
③フットボール抱き小さめの赤ちゃん、帝王切開後、双子授乳のとき脇に沿わせて顔を見ながら支える背中側にクッションを足す

① 横抱き

いちばんポピュラーな乳時の抱き方です。赤ちゃんの体をママのおなかに沿わせるようにして、口が乳首の高さに来るよう整えます。
横抱きでうまくいかないときは、赤ちゃんの頭だけを腕で引き寄せていないか見直してみてください。頭だけでなく、背中やおしりも支えて、体ごとママへ向けるため赤ちゃんが安定しやすい姿勢です。

② 交差横抱き

新生児期に試しやすい抱き方の1つです。飲ませる側と反対の腕で赤ちゃんを支えるので、口元を乳房に合わせやすいのが特徴です。
「くわえても、すぐ乳首を離してしまう」というときは、この抱き方のほうが角度などを調整しやすいでしょう。頭だけを支えて乳房へ押しつけるのではなく、首から肩にかけて、ママの手でやさしく支えるイメージで試すとよさそうです。

③ フットボール抱き

赤ちゃんを脇に抱える抱き方です。新生児や小さめの赤ちゃんでも顔が見えやすく、乳首の位置を合わせやすい方法です。帝王切開後でおなかに赤ちゃんが乗るのがつらい場合や、双子を授乳するときにも使いやすいことがあります。
脇に抱えるときは、赤ちゃんの体が後ろへ落ちやすいので、背中側やひじの下にクッションを足すのがコツです。

リクライニング(半もたれ)の姿勢がラクなことも

クッションなどにもたれながら体を少しリクライニングした状態で授乳する方法です。ママがリラックスしやすく、赤ちゃんをおなか側へ近づけやすい姿勢です。
ただし、リクライニングしすぎると赤ちゃんの顔が見えにくくなることもあるため、授乳中は赤ちゃんの呼吸や顔色を確認できる状態を保ちましょう。
また、夜間授乳では、横向きや添い乳に近い姿勢を取りたい人もいるかもしれませんが、ママが寝入ってしまった際に赤ちゃんがつぶれてしまわないかなど、安全面の確認が大切になります。

ミルク・さく乳を哺乳びんであげるときのポイント

ミルクやさく乳した母乳を哺乳びんで飲ませる場合も、抱き方や姿勢の考え方はほぼ共通です。

チェックポイント意識したいこと
赤ちゃんの姿勢少し起こした姿勢で、頭と首を支える
抱き方赤ちゃんを体に近づけて抱き、顔を見ながら飲ませる
哺乳びんの角度真上から流し込まず、赤ちゃんが飲みやすいよう少し傾ける

哺乳びん授乳では、赤ちゃんを少し起こすようにして抱くと、顔色や飲み方を確認しやすくなります。哺乳びんはまっすぐ立てるより、乳首に空気が入らない程度に少し傾けたほうが、くわえ方や飲むペース、量を見守りやすくなります。

また、ミルクでもさく乳した母乳でも、哺乳びんを口に入れたまま置いておくのは避けましょう。むせたり飲みすぎのリスクにつながることがあります。流量が多くて赤ちゃんがむせてしまう、飲んでいるうちに乳首がつぶれてしまう、もれてしまう、など哺乳びん授乳がうまくいかないときは、乳首のサイズが合っていなかったり通気孔が機能していないなどが考えられます。困ったときは小児科や助産師へ相談してみましょう。

母乳での授乳がうまくいかないときの見直しチェック

「抱き方や姿勢を変えてみても、なんだかうまくいかない」と感じるときは、次のポイントを順番に見直してみてください。

1.乳首だけ浅くくわえていない?

飲み始めから乳首に痛みがあるときや、授乳後に乳首がつぶれたような形になっているときは、赤ちゃんが浅くくわえている可能性があります。
その場合は、赤ちゃんの口の端から指をそっと入れていったん乳首を外し、口が大きく開いたタイミングで改めてくわえてもらいましょう。乳首だけでなく乳輪まで深くくわえられると、飲みやすくなり、乳首への負担軽減にもつながります。

2. 赤ちゃんの体がねじれていない?

顔だけ乳房のほうを向き、胸やおなかが上を向いた状態だと、赤ちゃんが飲みにくくなることがあります。
赤ちゃんの耳・肩・腰が一直線になるように体ごとママのほうへ向け、口と乳首の高さを合わせてみましょう。

3. ママが前かがみになっていない?

赤ちゃんを低い位置で抱いたままだと、乳首を赤ちゃんの口に合わせようとして、ママが前かがみになりがちです。前かがみの姿勢が続くと、肩や首、腰の負担につながることもあります。授乳クッションやタオルで高さを足して赤ちゃんを少し持ち上げると、ラクな姿勢で授乳しやすくなるでしょう。

4. 赤ちゃんが眠くなりすぎていない?

新生児は、飲む前から眠そうになってしまうことがあります。眠くなりすぎると、うまくくわえられなかったり、途中で寝てしまったりすることもあります。
口をもぐもぐ動かす、手を口にもっていくなどの授乳サインが見えたら、ぐずりが強くなる前に授乳を始めるとスムーズです。

5. 痛いまま無理に続けていない?

授乳は少しずつ慣れていくものですが、毎回乳首につらい痛みがある、出血する、しこりや発熱があるときは、姿勢だけの問題とは限りません。無理に我慢し続けず、助産師や産院、小児科に相談してみてください。

母乳をラクに続けるためのクッション・タオル・環境づくり

授乳は抱き方や姿勢だけでなく、環境を整えることでもラクになることがあります。

・授乳クッションやバスタオルで赤ちゃんの高さを調整する
・ひじの下や背中、足元にもクッションを入れて支える
・飲み物やガーゼを手の届く場所に置いておく
・パパや家族にクッションの調整や赤ちゃんの受け渡しを手伝ってもらう


とくに新生児期は授乳回数が多く、1回ごとの小さな負担が積み重なりやすい時期です。「うまくできたか」よりも、「無理なく続けられるか」を目安に、ママと赤ちゃんに合った授乳姿勢を探していけるとよいでしょう。
授乳姿勢を見直しても気になる様子が続くときは、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。「授乳姿勢の問題かな」と思っていても、実際には別の原因が隠れていることもあります。助産師や産院、小児科に相談してみましょう。

助産師が回答!新生児の授乳の不安、悩みQ&A

助産師が回答!新生児の授乳の不安、悩みQ&A
●写真はイメージです 写真提供/ピクスタ

Q. 授乳するとき、赤ちゃんが寝そうと思ったら添い乳してしまいます。起きて授乳しなきゃとは思うのですが、首肩、背中が凝り、寝ころがると身体が楽になります。

A. 新生児期は授乳回数が多く、首や肩、背中がつらくなることもあります。寝ころがるとラクに感じるのは自然なことです。
添い乳をする場合は、赤ちゃんの顔が寝具に埋もれないようにするなど、安全な環境を整えてあげるのが◎。また、ママが先に眠ってしまうことはやめましょう。声をかけてくれる家族がいる環境で行ってください。

Q. 新生児の授乳姿勢は、どれから試すといいですか?

A. 新生児では、ママ・パパが頭や首を支えやすい授乳姿勢から始めましょう。交差横抱きやフットボール抱きが向く場合もありますし、横抱きがしっくりくる親子もいます。絶対の正解は1つではないので、ママ・パパが無理なく支えられる姿勢を試しながら探していけるといいでしょう。

Q. 授乳姿勢がうまくいかず、乳首が痛いときはどうしたらいいですか?

A.痛みがあるときは、浅くくわえていないか、赤ちゃんの体がねじれていないか、ママが前かがみになっていないかを見直してみてください。含ませ直しても毎回つらい、傷や出血があるときは、早めに助産師や産院へ相談してください。

監修/中村真奈美さん(助産師・保健師) たまひよONLINE編集部

母乳を直接飲むときは、頭や首を支えやすい抱き方から試してみましょう。哺乳びんで飲むときは、赤ちゃんを少し起こして抱き、ペースに合わせて飲めるようにするのが基本です。授乳がうまくいかないときは、抱き方だけでなく、位置関係やくわえ方、哺乳びんの角度を見直してみてください。

新生児期はママ・パパも赤ちゃんも授乳の練習中です。うまくいかない日があっても大丈夫。少しずつ親子に合った授乳スタイルを見つけていきましょう。

●記事の内容は2026年6月の情報であり、現在と異なる場合があります。

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