お友だちトラブルを上手に乗り切る ママ&パパの振る舞い方入門!
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1歳・2歳ごろの子ども同士で遊ぶときに、トラブルはつきもの! けれど、実際にトラブルが起きたときに、相手の親や子どもにどう対応したらいいか、わが子にどうやって向き合えばいいか悩む場合も…。ママ&パパの振る舞い方の基本を、子どもの発達心理に詳しい井戸ゆかり先生に教えてもらいました。
お友だちとの困った場面での年齢別★対応策
子どもはトラブルを通して人とのかかわり方を学んでいきます。そのため、お友だちとの困った場面に遭遇したときは、ママやパパがお手本を示すことが大切! ありがちなシーンと年齢別に対応のポイントを紹介します。
困った場面1 お友だちをたたく
1歳代前半
お友だちの気持ちを理解することはまだできないので、お友だちをたたいたときは「パチンはダメよ」と言って子どもの手を止めましょう。手で×をつくり「ダメよ」とジェスチャーで伝えても。
1歳代後半
ママ・パパが「ごめんね」とお友だちに伝えて振る舞い方のお手本を示し、「○○ちゃん痛かったよ」と相手の気持ちを伝えます。
2歳代
たたいた理由をくみ取って「本当は、○○したかったね」と言い、その後に「でも××くん痛かったよ。ごめんねしようね」と振る舞い方を教えるといいでしょう。
困った場面2 順番を守れない!
1歳代前半
まだ“順番を待つ”という意味がわからないので、ママやパパが一緒に手をつないで「並ぼうね」と声かけを。嫌がって泣くときは、無理せずに場所を変えて気分転換しましょう。
1歳代後半
1歳代前半と同様。「順番でしょ!」と言葉で言っても理解できないので、ママやパパが一緒に並び「順番だから待とうね」と説明してください。
2歳代
順番を待つということが少しずつわかる時期です。「ここで待とうね」と言って、子どもが1人で待てたときは、大いにほめて。
困った場面3 おもちゃを取った! 取られた!
1歳代前半
簡単に「○○ちゃんのだよ。取ったらダメだよ」と伝えて、ママやパパが相手の子に「ごめんね」をしましょう。もし相手の子におもちゃを返して子どもが泣き出したら、ほかの遊びに誘って気分転換を。
1歳代後半
「貸してって言おうね」「ありがとうって言おうね」など、ママやパパが間に入って、お手本を見せるとまねするようになります。
2歳代
「使いたかったね」と気持ちを受け止めながらも、「でも貸してって言おうね」「順番だから、少し待とうね」と状況を説明してあげて。言葉の理解が深まる時期なので、説明すると少しずつ理解してくれます。
お友だちともめるのを極端に嫌がるママやパパもいるかもしれませんが、トラブルが起きたときに正しい振る舞い方をママやパパから繰り返し教わることで、しだいにお友だちと仲よく遊べるように! 3歳ごろになると「ごめんね」、4歳ごろには「○○してごめんね!」と自分から言えるようになりますよ。お友だちとのトラブルは、子どもがコミュニケーションを学ぶ大事な機会なのかもしれませんね。(取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部)
監修/井戸ゆかり先生(東京都市大学 人間科学部 教授)
発達臨床心理学、保育学が専門。乳幼児期からの子どもの心身の発達や、親子関係などを研究し、講演会などを行う。2人のお子さんのママでもあります。
参考/1才2才のひよこクラブ2018年冬春号「年代別 3大困ったシーン しつけ・しかり方 これが正解&NG」より
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