おたくマンガ家・御手洗直子の「育児日記」　マイアンフェイバリット・トイレの話♪

一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者がおくる大人気不定期連載！　「つっこみが止まらないコマダム日記」⑯。あの御手洗直子がとうとう二人目を出産。果たして直子の育児はどうなった？？？

育児日記だけど自分の話。自分ちのトイレは学校のトイレと違うんです！

子どもがなんかよくわからん主張を繰り広げてくることがあっても、その子にはその子の、たぶん生まれ持った事情があるのである。そんでもってそれはその子と同じ感覚であったり、思考を持っていないとなかなか理解しづらいのである。というのを実感したお話なんですが。

以前友だちとトイレトレの話をしていたとき、彼女のお子さんは当時年長さんだったんですけど、彼女曰く『おトイレでおしっこもうんちもできるようにはなったんだけど、おうちのトイレではちゃんとできるのに幼稚園のトイレでは嫌がってしないんですよ。理由を聞いても「嫌だから」としか言わないし…。』って話をしてて、『なんでだろう…どうしたらお店とかよそのトイレでもしてくれるのかな。』みたいな話をしており、そんでそのときうちのむすめはまだ赤ちゃんだったので私にはトイレトレの苦労はわからなかったんですが、私がたまたまこども側として彼女のお子さんと同じタイプの人間だったのでお子さんの気持ちを勝手にものすごい熱弁しました。

いや…!そのまんま言ってるとおり、おうちのトイレが好きなんだよ…！そしてよそのトイレが嫌いなんだよ…！！できれば家のトイレでしたいから、よそのトイレには行きたくないんだよ…！

彼女曰く、エエッ？！そうなの？ホントによそのトイレが嫌いっていう理由だけなの？！と驚いていたんですが、っつうか友だちによそのトイレが嫌いっていう感覚が今までずっと無かったということに驚きました。私なんて実家にトイレふたつあったけど自分家のトイレですら二階のトイレには入らなかったというのに…！

エエー。よそのトイレが嫌いっていう感覚は一般的ではないんだろうか。さすがに大人になってからはよそのトイレにも入れるようになったんですが、小学校低学年の頃は学校のトイレが嫌いすぎて朝8：00に家を出てから昼14：00に家に帰ってくるまで一度もトイレに行かず我慢して帰ってくるっていうのが日常だったんだけど今考えるとめちゃくちゃ身体に悪そうではある。
たしかにコレを親が聞いたら心配すると思うけど、たぶんどんなに『身体に悪いから学校でもトイレに行きなさい』って言われても行かないと思うので、子どもには子どもなりにちゃんと理屈があって意味不明なことを言っているんだなあ～とこの時にすごい実感したのでした。わかる。わかるよォ。よそのトイレ行きたくないよねェエ。家の玄関で間に合わずに漏らしたこともあるけど親からすれば意味不明である。でもそこまでしてもよそのトイレには入りたくないのである。理由はよそのトイレが嫌いだから。（汚いと余計だけどきれいでも入りたくない）そしてこの感覚が無い人からすればそりゃなんでトイレに入らないのか意味不明だよねえええ。まあ、そういう人もいるんですよォオ。うちは姉もそうだったんだけど、多数派だんだろうか。少数派なんだろうか。


個人的にはトイレトレはめんどくさくなったらおむつ着けとけば特に問題無いので苦と思ったことはあまりないんですが、むすめも２号もめちゃくちゃ吐く子だったので（※特に２号がアグレッシブに現在進行系）なんか…こう…吐いた瞬間にすべてを吸収してくれるよだれかけとか無いもんかねと思いました…。一日一回もれなく吐いて私のシャツ、タンクトップ、パンツ、ズボン、２号の服、シーツ、防水シーツ、バスタオルが一気に洗濯コースっていう…。

将来これだけ吐いていた理由を教えてくれるだろうか…。主義主張があって吐いていたわけではない。そうですよねェエエエ。

そんなんで、将来むすめたちがよくわからん主張を繰り広げてきても、ああ、そうか何か彼女なりの理屈があるのだろうなあと思えるといいなあ…と思ったのでした。（おわり


※個人的にこれをご覧になっているみなさんには、将来娘さんが『AくんとBくんが近くにいると、なんかときめく！』って興奮気味に言い出したら『エ？何言ってんの？』ではなく『アッ、そっち行っちゃったんだ…』って生暖かく見守ってあげてほしいです。たぶんそれもなにか生まれ持った事情のせいだと思うので。ホント。意味不明だと思うけど優しくしてあげてください。自分でもなんでこんなにときめくのか理由不明なんで。（追記

（おわり⇒御手洗直子の「つっこみが止まらないコマダム日記」記事一覧

御手洗直子プロフィール
pixivで大人気。累計閲覧数1000万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」（共に新書館）、「腐女子になると、人生こうなる！～底～」（一迅社）、「つっこみが止まらない育児日記」（ベネッセコーポレーション）など。
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御手洗直子（＠mitarainaoko）Twitter