りゅうちぇるの計画的な子育て #3子育て社会編
パパになったばかりの、りゅうちぇるさん。自らが親になった今、子育て社会はどう映っているのでしょうか。良好な夫婦関係を保つ秘訣を伺った前回に続くテーマは「子育て社会」。子どもに不寛容な社会といわれる子育て世代の嘆きに対して、りゅうちぇるさんは「世の中に求めない」とアッサリ。ドライにも思える発言の裏には、多様性を認めて貫く彼らしい視点がありました。(第3話/全4回)
りゅうちぇるの計画的な子育て
第1回 育児編
第2回 夫婦編
第3回 子育て社会編(本記事)
第4回 お金と仕事編
世の中からの親切は「求めない」、 でも優しくされたら「感動♡」
リンクを連れて外に出るようになり、「子連れってこんなに遠慮しなきゃいけないんだ?」と感じることはありますよね、それは。
リンクがぐずって泣きやまなかったときに、あからさまに迷惑顔をされたことは何回かあるし、歩道のない道路でベビーカーを押して歩いていたら、横を通る車に数センチの距離まで接近されたこともあります。
「むかつく!」とカッとしますよ(笑)。でも一瞬です。ぺこりんと、「ちょっと今の見た?」「あれはないよね?」と言い合って笑い話にして、発散。おしまいです。
ぺこりんと一緒じゃないときに不愉快なことに遭遇したら、家に帰ってすぐ話します。ぺこりんと情報交換すれば、だいたい消化されますね。
親切にしてもらうことを最初から期待していないところもあります。リンクを連れて3人で平日の新幹線に乗ったとき、すごく気を使いました。
乗車するためにホームで並んでいるときから、ベビーカーだとほかの人よりも歩く速度は遅くなります。ビジネスで急ぐ人のスピードだと、余計に遅く感じるだろうと想像もつきます。
乗ったら乗ったで、リンクは新大阪までの2時間半泣きっぱなし(苦笑)。ぼくは席を離れて、トイレ前のスペースで立ったままずっと抱っこしていました。移動中に眠ろうとしている人もいるだろうし、泣きぐずる赤ちゃんを抱えたまま座席にいることはできないかな、ぼくは…。
赤ちゃん連れに厳しい人たちの主張は、「赤ちゃんは泣くものだとこっちも知っているよ。そんな状態の赤ちゃんを連れてまで旅行したいのか、親のあなたたちは?」なんですよ。言い分がぶつかるから、これはもう仕方ない。
社会に優しくしてもらうことを求めていないです。その上で手を差し伸べてもらえたり、優しくしてもらえたら感激! ありがとう♡と感謝です。
社会をつくっているのは、人ですよね。人が100人いれば100通りの意見があります。どれも間違っていないし、どれも正解なんですよ。それでいいと思っています。だからこそ、親は自分たちらしく、自分たちの色で育てていけばいい。
※リンクくんをあやすりゅうちぇるさん
息子の名前「リンク」は、ぺこりんとぼくが大好きなミュージカル映画『ヘアスプレー』に出てくる男の子からもらいました。キラキラネームだとか、もっと真面目な名前にしてとか、たくさん批判はありましたが、気にしてないです。
大好きなわが子に適当な名前をつける親なんて、いませんよね。批判されたからと周囲に合わせて第2候補の名前をつけたら、子どもに失礼。親であるぼくらが思いを込めて決めた名前です。愛をもって呼んでいきます。
子育てのかたちも、ママやパパのかたちもいろいろあっていいのに、型を強要してくる人、いますよね。妊娠を発表したとき、「パパとママになるなら黒髪にしなきゃね!」と言われたときは、頭上に「?」が何十個も並ぶ感覚でしたもん(笑)。
ぼくがわが子に教えられることは「何があろうが自分らしくいること」。
リンクがぼくたちを見て、「いろんな人にいろんなことを言われても、ママとパパはマジ自分の道を行くな!」と思ってもらえる親でいたい。リンクには自分の個性を大事にしてほしいから。
親だって自分のなりたい自分であり続ける。そう思っています。
(続く)
最終回のテーマは「お金と仕事」。第一子・リンクくんの誕生は計画出産。
りゅうちぇる&ぺこ夫妻の意外にも(?)現実的なお金の話に迫ります。
りゅうちぇる
1995年生まれ。高校卒業後、ショップ店員を目指して上京。読者モデル兼古着屋のショップ店員だった際、原宿ファッション界の人気モデルのぺこと出会い恋人関係に。15年にぺこと出演したバラエティー番組を機にテレビで大ブレイク。型にはまらないファッションや発言で注目され続けている。16年12月にぺこと結婚。18年7月に男児誕生。RYUCHELLとしてのアーティスト活動にも注力。
(撮影/藍郷友香(たまひよの写真スタジオ) 文・平山ゆりの)
▼撮影したスタジオはここ