【医師監修】小児科医がすすめる 3・6・9ケ月の赤ちゃんにぴったりのおもちゃとは?
赤ちゃんにおもちゃを与えると、それを見たり、持ったり、口の中に入れようとしたりと、さまざまな反応を見せてくれます。子どもはおもちゃと遊びながら発達してゆきますが、3ケ月、6ケ月、9ケ月の赤ちゃんの月齢の区切りごとに考えてみた場合、どんなおもちゃが適しているのでしょうか。小児科医の榊原洋一先生(お茶の水女子大学名誉教授)に、おすすめのおもちゃについて聞きました。
首がすわっていない3ケ月ごろ赤ちゃんには「見る」「さわる」おもちゃ
3ケ月ごろの赤ちゃんの多くは、まだ首がすわっていません。そんな中でできることといえば、あお向けで頭を動かすこと、物をつかむこと、物を見ることなどです。そこで、ガラガラなどのおもちゃがあると、寝たままでも触ったり、なめたりして遊ぼうとするでしょう。また、このころの赤ちゃんはずっと天井を見ていますが、ジムやメリーなどのおもちゃがあれば、それを見ようとしますし、手を伸ばして触る、つかむといった運動にもなります。
おすわりし始める6ケ月ごろ赤ちゃんには「つかむ」おもちゃ
6ケ月ごろの赤ちゃんは、首がすわり、寝返りやおすわりができるようになる子も出てきます。うつぶせの体勢で遊ぶことが多くなるころでも。おすわりができれば、ものを上から見て、つかめるようになります。ボールなどを置くと、それをつかんだり、ほうったりして遊ぼうとするでしょう。また、この月齢の赤ちゃんにとって、寝返りは移動の手段でもあります。好きなものがあると、そちらの方向に移動しようとするかもしれません。触ることを楽しんでもらうという意味では、ぬいぐるみなどもおすすめです。
カチャカチャと打ち鳴らして音の出るおもちゃにも、興味を持つようになります。6ケ月の赤ちゃんは、まだ言葉は出せませんが、耳でまわりの音や大人の話を聞いています。絵本などの読み聞かせもいいでしょう。
指先が器用になる9ケ月ごろ赤ちゃんには「操作する」おもちゃ
9ケ月になると、はいはいやつかまり立ちをする赤ちゃんもいます。ボールを転がすとそっちのほうを追いかけたり、好きなものを自分で取りに行ったりします。「移動」を促すようにおもちゃを利用するといいでしょう。また、この月齢の赤ちゃんは、これまで以上に手を自由に使えるようになります。アクティビティセンターのようなおもちゃがあると、指先を使っていろいろなものを操作しようとします。操作して音が鳴る電話のおもちゃなどもおすすめです。
榊原洋一先生いわく、「おもちゃがなくても子どもは育つ」とのこと。電話の子機やティッシュペーパー、テレビのリモコンなど、日用品がおもちゃ代わりになることもありますよね。子どもにとっては、おもちゃも身のまわりの日用品も、「触って操作する」という意味ではどちらもおもちゃなのです。それではおもちゃの存在意義は何なのかというと、「親とのかかわりを引き出してくれる」(榊原先生)点にあるとのこと。子どもにとって、親と遊ぶ時間はとても大切ですが、「子どもと何をして遊べばいいのかわからない」ということもあるでしょう。そんなときにおもちゃは、子どもとのかかわりを促すための道具になってくれるはずです。(取材・文/香川 誠、ひよこクラブ編集部)
初回公開日 2018/10/31
育児中におススメのアプリ
アプリ「まいにちのたまひよ」
妊娠日数・生後日数に合わせて専門家のアドバイスを毎日お届け。同じ出産月のママ同士で情報交換したり、励ましあったりできる「ルーム」や、写真だけでは伝わらない”できごと”を簡単に記録できる「成長きろく」も大人気!
ダウンロード(無料)育児中におススメの本
最新! 初めての育児新百科 (ベネッセ・ムック たまひよブックス たまひよ新百科シリーズ)
大人気「新百科シリーズ」の「育児新百科」がリニューアル!
新生児から3歳まで、月齢別に毎日の赤ちゃんの成長の様子とママ&パパができることを徹底紹介。
毎日のお世話を基本からていねいに解説。
新生児期からのお世話も写真でよくわかる! 月齢別に、体・心の成長とかかわりかたを掲載。
ワンオペおふろの手順など、ママ・パパの「困った!」を具体的なテクで解決。
予防接種や乳幼児健診、事故・けがの予防と対策、病気の受診の目安などもわかりやすく紹介しています。
切り取って使える、「赤ちゃんの月齢別 発育・発達見通し表」つき。