もう完ミでいいの?おっぱいが出ない・授乳拒否体験談
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「おっぱいにはたくさん栄養があるから母乳で育てた方がいい」そう周囲に言われていたし、そう思っていたけれど、いざ産後になってもなかなかおっぱいが出ない…。あるいは、おっぱいは出ても授乳拒否がある…。このような理由で、思い通りに母乳を飲ませてあげられないというママもたくさんいるようです。「母乳は諦めるべき?」「早めの完ミでも大丈夫?」ママたちのアドバイスや体験談をのぞいてみましょう。
Q.まだ2ヶ月なのに授乳拒否。母乳諦めるべき?
2ヶ月になる息子がいます。今、ほとんど完ミ状態になっています。
息子は出産直後からおっぱいを嫌がり、ぎゃん泣きしてしばらく格闘したあと、ミルクをあげていました。退院後1ヶ月ほど実家にいて、同じように格闘しながら授乳していましたが、2週間たったあたり、本当に少しずつですが、おっぱいの吸い方も上手くなってるかな?と思っていました。
でもその時期、あまりにぎゃん泣きするので、私の母がかわいそうだと言い、泣く度にミルクをあげていたら、余計おっぱいを飲まなくなってしまいました…。
自宅に帰ってからは、おっぱいをくわえさせる時間も増やしていますが、相変わらずおっぱいは嫌がり、完ミ状態です。(時々搾乳もします)おっぱいのメリットを考えて続けているのですが、息子は順調に育っているし、夫からはもうミルクで充分なんじゃないかと言われ、今の時点で完ミ状態ならもうおっぱいは無理なのかなと思ってしまいます…。完母とはいかなくても、おっぱいはもう諦めるべきでしょうか?
授乳拒否から完母に
うちもおっぱいを吸うのがへたっぴな息子の授乳拒否との戦いでした! 昼夜問わず2時間おきに搾乳してからギャン泣きの息子相手に授乳の練習。何分間か格闘してから母乳相談室の乳首+哺乳瓶で搾乳した母乳を与え、ときどきミルクを足すという生活を1ヶ月半頃までしていました。
2ヶ月入る前くらいに突然上手に吸い付いてくれるようになり、4ヶ月手前の現在は今のところ完母でやっています。
でも、お母さんがいつもニコニコ、ストレスフリーでいることが何より大事だと思います!
おしゃぶり代わりにおっぱい
うちも、おっぱいを吸うときもあれば、泣いてイヤイヤするときもありました。
混合で…と考えていましたが、おっぱいを嫌がってミルクを飲ませるときと、おっぱいを吸ってくれたあとにミルクも飲ませるとき、ミルクは同じ量飲んでました(笑)。おっぱい全然出てないんだなと思いました。
その後は、完ミ→欲しがるならおっぱいにしました。
このおっぱいは、授乳ではなく精神的に満足させるためのおしゃぶり感覚だったと思います。
そのうちおっぱいが張らなくなって、おしゃぶり代わりのおっぱいすらできなくなり、3ヶ月くらいで本当の完ミになりました。今6ヶ月ですが、元気にすくすく育っています。
私は、少し辛かったけれど、嫌がるおっぱいより、喜ぶミルクをとりました。
母乳外来へ行きました
私は2人目出産後、近くの助産院の母乳外来に行きました。赤ちゃんがおっぱいをくわえられるようになり、母乳が出るようになりました。1人目のときは自己流でがんばっていたんですが、くわえられるようになるまで時間がかかってしまい、ほぼミルク育児になってしまいました。
周りをみると意外に通っている人が多かったので、一度行ってみるのもありだと思います。合わなければ別のところに行ったり、やめればいいだけですし。出張のおっぱいマッサージもあるし、育児の相談もできて、すごくよかったですよ。
哺乳瓶の乳首をハードキャップに
私は退院翌日に赤ちゃんがおっぱいを吸えずにギャン泣きしたため1日ミルクを与えたところ、翌日におっぱいを全く吸ってくれなくなり、半泣きで母乳外来に行きました。
そのときに、助産師さんにピジョンのハードキャップを紹介してもらい、それを使って吸わせたところ、おっぱいを吸ってくれるようになりました(吸うときの感覚が哺乳瓶の乳首に似ているからだそうです)。
授乳の都度、このハードキャップを使って授乳→搾乳→ミルクの順で授乳を続け、赤ちゃんの機嫌の良いときに時々直に吸わせる練習をしたところ、1ヶ月をすぎたあたりから徐々におっぱいから直接吸ってくれるようになりました。
授乳拒否を経験したママたちは、おもに、助産師さんに相談したり、母乳外来に通ったりして解決方法を探っているようです。ただ、こだわりすぎもよくないそう。大きな気持ちで、ママにも赤ちゃんにもストレスを溜めない方法を選択していくのがベストですね。
Q.おっぱいが出ないから完ミに。寂しい…!
生後3週間程ですが、最初から母乳があまり出ません。生後10日位までは、おっぱいが痛い程張って多少は出ていたんですが、今は丸1日母乳をあげなくても、まったく張らず…。
昨日、試しに母乳を1回もあげない状態で、1日の終わりに搾乳してみたら、たったの80mlしか搾乳できず。そりゃおっぱいを何分くわえても、ミルクが欲しくて泣くよね~…と納得。
上の子のときも母乳が2ヶ月しかもたなくて「今回こそは!」と思っていましたが。あまりに早すぎるけど、完ミにしようかなと思い、すごく寂しい気持ちでいます。
続けていたら出るようになった
私も1ヶ月半くらいまではほとんど出てなかったです。それでも、おっぱいを吸ってくれるので続けていたら出るようになってきました。完母は無理そうだけれど、続けて行こうかと思っています。
甘えたそうなときもおっぱいを吸うだけで落ち着いたりしてくれるので、私の場合は困ったときのおっぱい頼みみたいな感じになっています。「足りなかったらミルクでいいやー」という感覚なので、あまり自分にプレッシャーをかけずにのんびりやっていますよ。
おっぱいマッサージに通いました
1ヶ月経ってもにじむほどしか母乳が出ませんでした。
相談した助産師さんに、おっぱいの付け根や乳頭をマッサージすることや、出なくてもいいから何度も吸ってもらうことばかり言われ、やってみても増えた実感がなく、無力感でいっぱいでした。
今は桶谷式のおっぱいマッサージを受けに月に数回通っていて、少し増えてきています。私も、母乳をあげずに溜めてから搾乳して、どのくらい出ているのか確かめていましたが、せっかく繰り返しおっぱいを吸わせて母乳をつくるリズムができてきていても、間隔をあけるとすぐ母乳はつくられなくなってしまうそうです。今は、なんとか3時間間隔で60mlくらいになってきました。
母乳外来&お風呂でマッサージ
2人目の今回は早い段階で母乳外来を予約してマッサージを受けました。マッサージから数日は、いい感じで出ますが、2~3週間もマッサージに行かないと、乳首をくわえながら子どもも怒っています。
あと、やはり今の季節は身体が冷えているようで、お風呂に浸かりながらマッサージすると分泌が目に見えてよくなります。たまには1人でのんびりお風呂に浸かるのもストレス解消にもなっていいですよ。
完ミが私には合っているのかも
1人目は途中から完母にしました。それはそれは、ストレスフルな母乳育児でした…。
母乳が出なくて母乳外来に毎月通い、食べ物&飲み物に気をつけて、なんとか軌道にのせました。よく泣く赤ちゃんで、夜間も10回ぐらい起きていました。
2人目の現在、入院中に頻回授乳をがんばるも、あかちゃんの体重が減ってる! 1ヶ月で生理も始まり、ますます母乳が出ない! あのころはがんばって母乳外来に通ったけど「1回行ったらミルク缶、2缶買えるよね…」「上の子いたら頻回授乳も厳しいよね…」というわけであっさりミルクです。
上の子がいると、スケジュール組みやすいミルクって最高。夜もよく寝る。私的にはミルクが合っているようです。母乳にできたところでストレスになるのが一番よくない…と第1子の経験上思います。
おっぱいが出なくて悩んでいるママは意外に多いんですね。産後のママの感情はただでさえセンシティブ。ほかのママがおっぱいを飲ませている姿をみて悲しくなったり、プレッシャーを感じてしまったり…。母乳が出るようにがんばり続けているママたち、どうかストレスには気をつけてくださいね!
赤ちゃんはお母さんのおっぱいが大好き。母乳育児を目指すなら助産院で相談を
生後3ヶ月の女の子のママから寄せられた「おっぱいよりミルクを好んでいて、母乳の出が悪くなてきた」という悩みに、助産師の新森永遠路先生が回答したアドバイスをご紹介します。
(Q:相談者より)
ーーー「生後3カ月の娘です。混合で育てていますが、生まれたときからミルクのほうが好きみたいで、なかなかおっぱいをたくさん吸ってくれません。おっぱいの出る量も少なくなってきました。このままミルクのみになってもいいのでしょうか。それとも、泣いても無理矢理長時間おっぱいをくわえさせるほうがいいのでしょうか」
(A:新森永遠路先生(助産師)の回答)
ーーー「赤ちゃんがミルクを好んでいるようなので、母乳を今後どうしていくべきかお悩みなのですね。赤ちゃんはお母さんのおっぱいが大好きです。生まれたときからミルクのほうが好きな赤ちゃんはいません。ミルクが好きというよりは、簡単に、楽に、たくさん出てくる哺乳瓶を好んだのだと思います。赤ちゃんが直接おっぱいを吸うのを嫌がったとしても、こまめに搾乳をしていれば母乳分泌量を維持・増加できたのではないかと思います。今後、今まで以上に頑張って母乳育児を目指すのか、ミルクで育てるのかは、ご自身が決めるべきでしょう。母乳育児を目指すのであれば、助産師が力になれますよ。助産院を受診して相談してみましょう。」
赤ちゃんに授乳拒否されるママ、母乳が出なくて辛い思いをしているママ。一見違う悩みに思えるけれど「わが子に母乳を飲ませてあげたい」という母心がひしひしと伝わってきます。悩んだときは一人で悩まず、助産師さんや授乳外来に相談してみて、自分にあった授乳方法を見つけて行きましょうね。
(文・清川優美)
■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。