離乳食・おむつはずれ・しつけ 保育園に任せていいこと&ダメなこと
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保育園に子どもを通わせているママ・パパの中には、“離乳食もトイレトレーニング(以下 おむつはずれ)もすべて園に任せられて安心”と考える方もいるかもしれません。しかし保育園では、そのように保護者から信頼を寄せてもらえることがうれしいと思う一方で、一緒に頑張っていきたいという思いもあるようです。たとえば、離乳食で初めて口にする食材を家庭で経験して欲しいと思っても、家庭の事情でそれがなかなか難しい場合、園での離乳食にも影響が出るというケースもあります。保育士経験が豊かな和洋女子大学人文学部こども発達学科准教授の伊瀬玲奈先生に、保育園に任せていいこと&ダメなことを教えてもらいました。
元・保育士が教える! 保育園との連携ポイント
たとえば1日8時間、保育園を利用している場合、子どもは1日の1/3を保育園で過ごします。ママ・パパにとって担任保育士は子育てのよき相棒。“園にお任せ”ではなく“一緒に子育てをする仲間”という意識を持ちたいですね。とくに離乳食、おむつはずれ、しつけは、保育園との連携が不可欠。家庭で心がけて欲しいポイントを紹介します。
Point1 離乳食は、園と時間を合わせて生活リズムを整える
離乳食を進める際に、初めての食材はまず家庭で試してほしいと伝えている園が多いと思います。初めて食べた食材と食べた後の赤ちゃんの様子は、連絡帳に記入して担任保育士に伝えましょう。また、ママ・パパの仕事がお休みの日の離乳食の時間は、可能な範囲で園のスケジュールと合わせて、生活リズムを整えるといいでしょう。
Point2 保育園でおむつはずれをスタートしたら、家庭でも!
排尿間隔があいてきて、保育園でトイレに誘うようになったら、家庭でもおむつはずれを一緒にスタート! 保育園では、子どもの様子からおしっこしたいサインが出たら「トイレに行ってみる?」と声をかけているので、保育園での子どもの様子を担任の保育士から聞いてみましょう。子どものタイミングやおしっこのサインを聞いておくと、家庭でも取り組みやすくなります。
Point3 しつけはママ・パパも一緒に! 悩んだら園に相談
保育園でも、もちろん遊びや生活の中でしつけはするのですが、園に任せっぱなしではなく、ママ・パパも一緒に取り組んでこそ子どもは育ちます。時には、担任の保育士から「こんなとき、おうちではどんな様子ですか?」などと聞かれることがあるかもしれません。そんなときは、もしかしたら保育士がママ・パパと一緒に子どものことを考えたいというサインの場合も。今はたくさんの情報があり、親の価値観が多様化する中で「○○の場合はしかったほうがいいの?」と、しつけに悩むこともあるかもしれません。悩んだときは、担任保育士に相談してみましょう。
離乳食やおむつはずれ、しつけの悩みは意外と多いもの。“担任保育士に聞きたい!”と思うことがあれば、送迎時、気軽に相談してみましょう。忙しそうで話しかけるタイミングがないときや「ゆっくり相談にのってほしい」と思うときは、連絡帳に「○○について相談したいので、お時間とっていただけますか?」と記入しておくと、保育士も時間をとってくれます。担任保育士とコミュニケーションを図り、信頼関係を深めれば、園と家庭との連携は絶対にうまくいくはずですよ!(取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部)
監修/伊瀬玲奈先生
和洋女子大学 人文学部こども発達学科 准教授。元保育士・元幼稚園教諭。大学で未来の保育士や幼稚園教諭を指導。また、保育園などで多くの子どもや保育者と接しながら、遊びの中で子どもは何を学び、とらえているのかを研究されています。著書に『「あたりまえ」を見直したら保育はもっとよくなる!』(学研教育みらい)。