ミルク育児は太りやすい?[0~4ヶ月]母乳派・ミルク派ママの授乳の気がかりQ&A
授乳が頻回な0ヶ月から4ヶ月ごろまでの赤ちゃんの、母乳・ミルク育児に関するママの気がかりに、助産師の岡本登美子先生がしっかり答えます。「どうして?」「大丈夫?」そんなママの気持ちがスッキリ♪
初めての母乳ママに多い気がかりとは?
赤ちゃんの飲む量や飲み方、授乳間隔、乳首のトラブルなどに関する悩みが多く寄せられています。
Q:母乳だと、どれくらい飲んでいるかわからなくて不安…(1ヶ月)
A:心配な場合は専門家のアドバイスを受けて
「おしっこが1日8回以上出ていて、赤ちゃんの体重が順調に増えていれば大丈夫。心配なら、出産後の新生児訪問を早めてもらったり、産院の母乳外来に行くなどして、専門家のアドバイスを受けるのも方法です」
Q:授乳間隔がなかなか空かない…(3ヶ月)
A:ほかの原因を探ったり、気分転換をさせてみて
「基本的には欲しがるだけ飲ませてOKですが、3ヶ月なら、おっぱい以外の理由で泣いている場合も。体重の増加が順調なら、『泣いたらおっぱい』ではなくて、ほかの原因を探ったり、気分転換をはかってみても。
Q:乳首が切れたときににじんだ血を赤ちゃんが飲んでも大丈夫?(3ヶ月)
A:一時的に授乳を中止してみても
「ママの血液を、赤ちゃんが母乳と一緒に飲んでしまっても問題はありません。一時的に授乳を中止し、搾乳しながら傷を治すようにすることも方法です。その場合でも母乳の分泌量を保つために、3時間以内の搾乳を心がけて」
Q:飲み終わったあと、母乳を吐き戻します(3ヶ月)
A:3ヶ月ごろまではよくあることです
「赤ちゃんの食道と胃の境の機能は未発達。飲み終わったあとに口の外にたらたらあふれることは、3ヶ月ごろまでにはよくあることなので心配ありません。でも、吐く回数が増えたり、噴水のように勢いよく吐き戻したりする場合は小児科を受診してください」
Q:授乳中の喫煙はなぜ、よくないの?(4ヶ月)
A:赤ちゃんの健康に影響することも
「ニコチンには血管を収縮させ、血行を滞らせる作用があり、母乳の出に影響することがあります。ニコチンが母乳に移行し、赤ちゃんの呼吸器系の病気や下痢、嘔吐などの原因になることも。さらに副流煙が赤ちゃんの呼吸器系の病気を引き起こすこともあります」
ミルク派ママに多い気がかりとは?
母乳との違いやミルクを飲む量に関する気がかりが多く寄せられています。
Q:「ミルク育児」は太りやすいの?(1ヶ月)
A:与える規定量を守っていれば大丈夫
「『泣いたらすぐミルク』という与え方をしていなければ大丈夫です。母乳と同じように、1日に飲む量や回数を確認しながら与えれば、ミルクだから太りやすいということはありません。赤ちゃんは自分で飲む量を調節できないので、缶に書かれた規定量を必ず守りましょう」
Q:飲み終わったあと、げっぷと同時に吐くことが。量が多いサイン?(3ヶ月)
A:飲ませ方を見直してみましょう
「規定量を与えていて、飲んだあとに機嫌がいいなら多すぎではないと思います。いっき飲みしているなら、そのせいで吐くのかもしれないので、ゆっくり飲ませて。また、乳首の先に空気が入らないように、乳首のつけ根まで口の中にふくませて飲ませるようにしましょう」
Q:ミルク缶に書いてある目安ほど飲まなくて…。きちんと飲ませるべき?(4ヶ月)
A:体重の増え方が順調なら心配ありません
「ミルクを飲む量や飲み方は、赤ちゃんによって異なります。体重の増加が順調なら、赤ちゃんが欲しがる量で大丈夫。体重が少なめで飲む量を増やしたいなら、1回あたりの分量を減らし、その分回数を多くしてみましょう」
赤ちゃんの成長とともに、気がかりなことも変わるようですね。母乳は、基本的に欲しがるだけ与えてOK、ミルクは規定量を守って与える。この基本を守っていても浮上するギモンや気がかりは、医師などに相談すると安心です。(文・ひよこクラブ編集部)
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY育児生活ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)