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「ママの幸せが育児のカギに」全米最優秀女子高校生の母ボーク重子とベストマザー賞小脇美里が対談

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娘が「全米最優秀女子高生コンクール」で優勝したことを機に、自身の子育て法を書いた「世界最高の子育て(ダイヤモンド社)」がベストセラーとなった、今話題のライフコーチ・ボーク重子さん。育児雑誌『ひよこクラブ』で「子育てのホンネ」を連載中の2児のママであるファッションエディター・小脇美里さん。エネルギッシュでHAPPYなボークさん&小脇さんが考える「最高の子育て」とは? たまひよONLINEでは2人の子育てにまつわる対談を2回に分けて掲載します。

ママであり、妻である私が、私らしくいるために。毎日15分は行方不明になろう(ボーク重子さん)

ボークさんと小脇さんが知り合ったのは、共通の友人を介してのことだったとか。娘さんが成人し子育ての大きな部分を終えたボークさんと、現在2人の育児真っ最中の小脇さんが考える「ハッピーな子育て」についてじっくり語り合ってもらいました。

―編集部 ボークさんは著書で「子どもの幸せのためにこそ、親自身が幸せでいることが大事。自分のための時間を作りましょう」と書かれていました。赤ちゃんを育てているママが、自分の時間を確保するにはどのようにすればいいですか?

―ボークさん 時間って、必ず誰かが奪っていくんです。そしてママはつい自ら時間をだれかに明け渡してしまっています。
そんなママたちに私が言っているスキルの1つは、「ママは行方不明!」というもの。 1日1回、15分でいいのでママが行方不明になる時間を作ってください。
場所は1人になれればトイレでもどこでもいいんです。初めは子どももパパもその15分ですら、ママにやってほしいことがあるから不便だな、と感じると思います。
でも毎日繰り返すうちに「あ、そうか。今ママは行方不明時間だ」って慣れてきてくれるので、それまで続けてみましょう。
ポイントは毎日その時間を必ず作ること。そうしないと、まただんだんと自分の時間が奪われて、ママがネガティブな被害者意識を持つようになってしまいます。自分の精神衛生を保つためにも、自分だけの楽しくて好きな時間を確保しましょう。
ちなみに私が「行方不明中」をしていた時期にしていたことは、いちばん高いチョコレートを食べることでしたよ(笑)。

頭ではわかっていても、自分時間が確保できなかった私は、逆算方式で乗りきりました(小脇美里さん)

―小脇さん 私は自分だけの時間の確保が大切だし、そうしたいな、と頭ではわかっていても、結局現在までやったことはありません。
とくに0才児のころは、夜も布団で寝てくれないし、1才までは24時間抱っこしていて、初めの2~3カ月は本当にしんどかった! でもある日、もうろうとしながら子育ての時間を逆算してみたんです。そうしたら、見通しが立って気持ちがラクになったんです。
仕事だったら、たとえばプロジェクトなどで1年先のことを考えて行動したりしますよね?
子育てのことになると、みんな終わりが見えないっていうけれど、よく考えると終わりは見えているな、って思ったんです。
「今この子は抱っこしていないといけないけれど、きっと1才になると歩きたくなって24時間抱っこじゃなくなる」
「逆にこんなに密着できるなんて今しかない」と思ったら、体はきついけれど、心は元気になりました。
ボークさんの言うように、自分の時間をちゃんと確保できるのがいちばんいいけれど、赤ちゃんの気質などによっては、うまくいかないこともある。そんな時は逆算方式が結構おすすめです。明けない日はないので(笑)。
そして、いつか時間ができたら、毎日15分行方不明になって、自分のやりたいことって何だろうって考える時間を作ればいいのかな、って思います。

―ボークさん 確かにそれもひとつの手ですね。今はつらくてしんどくても、そう考えると意外と早く終わるものと思えるのかもしれません。そして、その大変な時間が過ぎたら、ママは自分の時間を絶対確保してほしいと思います。
子どもは生まれたその時から自立を学んでいくように、ママも自分のことを大切にして成長していってほしいですね。

「母乳が出にくい自分…でもそれが自分だ!」ママが自分を肯定し、ご機嫌でHAPPYな時間を生きよう(ボーク重子さん)

―ボークさん 小脇さんが『ひよこクラブ』で書いたエッセイを読んだのですが、母乳が出づらくて、小脇さんの中でも「母乳が絶対」という思いがあって、でも思うようにいかなくてという葛藤が描かれていて、ものすごく大変だったんだと感じました。でもその過程で悩んで、まわりの声にぐらついて、そんなときにでも「いちばん大切なのは赤ちゃんの健康。母乳でもミルクでも差はない」と気持ちを立て直すことができたのは、やっぱり、「母乳が出ない自分、それも自分だぞ」と受け入れる自己肯定感がちゃんと育っているからだと思うんです。

―小脇さん すごく心配性でまじめなので(笑)、それで自分自身を追い詰めてしまった時期はありましたね。でも今はどんな授乳スタイルだって親の愛情はしっかりと子どもに伝わるって自信をもって言えるようになりました。そして限られている子どもとの時間はご機嫌でHAPPYなママでいよう!と思っています。

―ボークさん たとえば母乳かミルクどっちがいいのか、おむつは紙がいいのか布がいいのか、それはどっちでも子どもは育つんです。そして必ずしもママじゃなくてもできること。そういった替えがきくことに力を使いすぎてしまうと、教科書通りにできていないと不安になったり、結局正解を求めてしまいますよね。でも自分と子どもの正解とは限らないし、子育てって自分にとっての正解しかないんです。
自分にとっての正解を見つけていくというのは面倒だし、責任転嫁ができないけれど、子どもに自分の人生を自分で切り開き、自分らしく強く生きていってほしいと思うのなら、ますはママ自身がいろいろやって失敗して、そんな経験をしながら自分を認められるようになってほしいですね。
そして、親自身が自分の人生を楽しむこと。その姿を子どもに見せ続けていくことで、子どもが成長した時に、人生って大変なことやつらいことも多いけれど、やっぱり悪くないんじゃないかな、と感じてくれると思いますよ。

ママはつい自分の時間を犠牲にしてしまいがちですが、自分らしく生きていくためにはママ自身をもっと大切にしてHAPPYでいてほしい。それが自分らしい自分だけの子育てを見つけられる近道なのかもしれません。
(撮影/アベユキヘ 取材・文/本間勇気、ひよこクラブ編集部)

■プロフィール
ボーク重子さん
ロンドンの大学院で現代美術史の修士号を取得後、ワシントンDCに移住、出産。「自分で人生を切り開き、どんなときも自分らしく強く生きてほしい」との願いを胸に最高の子育て法を模索する。2015年よりライフコーチ業、執筆を開始。『~人生100年ずっと幸せの最強ルール~パッションの見つけ方(小学館)』が好評発売中。

小脇美里さん
アパレルプレス&デザイン―を経て、ファッションエディターに。2015年に第1子、2019年に第2子を出産。整理収納アドバイザー、商品企画プロデュースなど、多岐にわたり活躍中。2019年ベストマザー賞経済部門を受賞。

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