1・2歳 子どもが言葉を覚えるメカニズムと、親のできることは?
1・2歳は、多少の個人差はあるものの「まんま」などの1語文から始まり、言葉がどんどんあふれ出す時期です。頭のなかで言葉を少しずつため、あるときがきたら、コップから水があふれ出るように“言葉の爆発期”を迎えるので、温かく見守りながら言葉の芽をはぐくんでいきましょう。
ママたちに聞きました! うちの子の言葉発達エピソード
「初めての言葉って何かな? ママかな? パパかな?」とワクワクしますよね。しかし現実は、少し違うよう。1歳代の子をもつママたちのほほえましいエピソードを紹介します。
●1歳6カ月健診のときは「ウーウー」「アー」などの喃語(なんご)のみでしたが、1歳8カ月ごろにいきなり言葉が爆発! 私やパパ、上の子を「かーか」「とーと」「ねーね」と呼ぶようになってビックリ。ちなみに初の言葉は「バイバイ」でした(笑)。
●夫婦で「初めての言葉は何だろうね?」と楽しみにしていて、パパは「初めての言葉は“とうさん”にしたい!」と張りきって教えていました。しかし現実は…。詰まった鼻水を取ろうとして、鼻吸い器を見せた瞬間「イヤ~!」。なんと初めての言葉は「イヤ!」でした。
●息子の言葉は「プー、たー」(おならした)、「あーちゃ、たー」(かーちゃんいた)など、家族しか理解できないような言葉でした。しかし先日、私を指さしながら「あっちいって!」と、突然拒否(涙)。せっかくハッキリした言葉が聞けたのに~!
子どもが言葉を覚えるメカニズムとは!?
ママたちの体験談からもわかるように“言葉の爆発期”はある日、突然始まることも。言葉が発達するのは、脳が急成長している証し。子どもは次の2つの思考を巡らしながら、いろいろな言葉を覚えていきます。
1.感覚的な情報を集めて、ものの名前を理解する
たとえば子どもは「犬」を見たとき 「ワンワン鳴く」「ふわふわしている」など感覚的な情報から「犬」というものを理解します。
1・2歳は、このように感覚的な情報を結びつけながら犬、ネコ、車など知っているものをどんどん増やしていきます。
2.特徴と名前を結びつけて、もののイメージを確立する
絵本を見ながら「象はどれ?」と聞くと、指さしなどで答えられるのは、頭のなかで象のイメージがきちんと描かれている証しです。子どもは「象=大きい動物」と覚えたあとに「鼻が長い」 「パオーンと鳴く」などの情報が追加されて象のイメージを確立し、それ以外の動物と区別するようになります。
そのため子どもに言葉を教えるときは、絵本を見ながら「象さんよ」とだけ教えるのではなく、「象さん大きいね」「鼻が長いね」「耳も大きいね」と目で見てわかる特徴をゆっくり伝えましょう。
そうしたかかわり方を繰り返すことで、言葉はどんどんはぐくまれます。
「言葉は自然に身につくから特別なことはしなくて良いや」と考えるかたも多いかもしれませんが、子どもは日々の生活の中で接するものから言葉を覚えるので、毎日の遊びやふれあい、経験を増やしてあげることで言葉の爆発期を迎えたときの表現の幅が広がります。
子どもは大好きなママやパパに、自分の気持ちを理解してもらえたり、共感してもらえたりするとうれしくて「言葉で伝えたい!」という意欲が高まり、言葉の芽がぐんぐん伸びていきます。(取材・文/麻生珠恵)
取材協力/こどもちゃれんじ
*文中のコメントは口コミサイト「ウイメンズパーク」の投稿からの抜粋です。