双子出産、NICUに母乳を運んだ2ヶ月【たまひよ みんなの妊娠・育児レポ#4】
ひとりのママの妊娠や育児のようすをレポートしてもらうこの企画。今回は11ヶ月の双子の男の子を育てる公式たまひよgrammarの咲英子さん(@saeeeeeek)の、妊娠から育児のようすを少し覗かせてもらいましょう。
レポートしてくれたのは……
咲英子さん(25歳)、夫と11ヶ月の双子の男の子の4人家族。会社員(バレエショップ販売員)。6月に復職予定。
―妊娠発覚のきっかけ―
妊娠4週目で発覚
「ふだんから基礎体温を測っていたのでわかりました。生理予定日になっても体温が下がらず『これは妊娠かも』と思って妊娠検査薬を使ったところハッキリ陽性が出ました。
初めて病院に行ったときには妊娠しているということしかわからなかったのですが、心拍の確認に行ったときに一卵性双生児のかもしれないと言われました。双子と聞いたときは正直うれしさより驚きと『どうしよう……』という不安な気持ちが大きかったです。
しかしお医者様から一卵性双生児は全妊娠の0.4%であることや、家族に報告したときの喜んだ顔を見て『すてきな奇跡を授かったんだな』とじわじわと喜びに変わっていきました」
―妊娠中の悩み―
「つわりがつらく、仕事に行っても電話を取ることくらいしかできず、周りの方に迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいでした。つわりは安定期に入るとともに落ち着きました。
『無理ない範囲でいいよ』と会社が優しくフォローしてくれたので、時短勤務にしながら事務作業などのできることをさせてもらっていました」
―産院を選んだ決め手―
「最初はもともと通っていた婦人科にかかりましたが、その先生の紹介で双子を産める大きな病院に途中から移りました」
妊娠中のようす
―出産―
32週3日 2019年04月
<第一子>晃多くん/1652グラム
<第二子>晴多くん/1492グラム
「早産、低体重だったため、生まれてからNICUに約2ヶ月入院していました」
出産直後
「朝10時頃、起きると破水していて、あわてて病院に電話しました。偶然まだ家にいた夫に送ってもらいました。そして起きて3時間後には子どもたちが誕生! あまりのスピードに気持ちが追いつかず、生まれてきてくれてうれしい気持ちはもちろんありましたが『どうしてこんなに早く産んでしまったのだろう……』と自分を責めずにはいられませんでした。
産後の傷の痛みや後陣痛の中、数時間おきに病室で搾乳、面会しに行ったNICUでも搾乳、夜中も休む間もなく搾乳……。朝7時から夜中1時まで3時間おきに面会に行っていたので、胸や体の痛みと眠気に気持ちが負けそうになりました。
それでも小さな体で沢山の機械やチューブに繋がれながら懸命に生きる子どもたちを見ると本当に愛しく、がんばろうと思えました。初めて子どもたちを胸の上で抱っこしたときには、『あぁ、母親になったんだな』と実感が湧きました」
―入院準備で役立ったモノ―
・モバイルwifi
「産院がモバイルWi-Fiの持ち込みが可能で、入院中はスマホをいじる時間が長かったので持っていって正解でした!」
※病院によっては携帯電話の利用が禁止されている場合もあるのでご注意ください。
「突然の出産だったのであまり持ち物を準備できず入院となり、必要最低限しか準備ができませんでした。NICUの中では医療機器への影響からスマートフォンでの写真撮影が禁止だったので、デジカメが大活躍しました」
―妊娠中に買ってよかったモノー
・搾乳器
「NICUに搾乳を届ける日々だったので、手絞りだと時間がかかり大変だったので助かりました」
―初めての育児の悩み―
「母乳とミルク混合であげていましたが、どれくらいミルクを足していいかわからず手探り状態でした。結果的に一人は母乳、もう一人はミルクを交互にあげることで落ち着きました。
また、ひとりでは一日中双子の乳幼児の面倒をみるのはハードで、親戚総動員で代わる代わるだれかに来てもらい、お世話を手伝ってもらっていました」
―育児中に買ってよかったモノ―
・おやすみたまご
「背中スイッチが入りづらく、抱っこで寝かせたあと着地成功率が高かったです。夜中もよく寝てくれました」
・双子用授乳クッション
「このクッションで同時授乳をすると2人で一生懸命おっぱいを吸う姿が見れてかわいいです。双子の特権だなと思います」
―双子育児ならではのたのしみ―
「2人で遊んでいる姿やスヤスヤ寝ている姿はとにかくかわいいです! お揃いのお洋服を着せたり、ならんでベビーカーに乗せたりするのも楽しいですね。赤ちゃん同士のコミュニケーションをしているのを見ると癒されます」
お揃いの服を着る2人
―お気に入りのおもちゃ―
「2人ともオーボールなどを繋げておく輪っかのおもちゃが赤ちゃんのころから大好きです。今は、エド・インターの『音いっぱいつみき』という音が鳴るつみきのおもちゃがお気に入りです」
リングとつみき
―双子育児で心がけていること―
「スキンシップやコミュニケーションはできるだけ取るようにしています。例えば、2人で遊んでいるとつい、その間に自分のことや家事をやりたくなりますが、なるべく一緒に遊んだり目を見て話しかけたり、当たり前のことですがおざなりにならないようにしています。泣いたときには泣かせっぱなしにはなるべくせず抱っこする。抱き癖がつくと言われるかもしれませんが、あまり気にしないようにしています」
最近の2人のようす
―利用しているサービス&仕事復帰の準備―
「いざというときのためにファミサポに登録しています。コロナの影響で4月ではなく5月から保育園に入ることになりそうです。今のうちに日中はできるだけミルクなしですごせるようにしています」
咲英子さん、素敵なレポートをありがとうございました!
はじめての出産でしかも双子出産となると本当に不安の日々でしたね。産後はボロボロの体で搾乳していたという咲英子さんですが、2人のキュートな笑顔が心の支えになっていると話してくれました。同時に2人のお子さんを育てるのは手探りな部分も多いと思いますが、がんばりすぎないで周りの手を借りることも忘れずに育児を楽しんでくださいね♪
(取材・清川優美)