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リモートワークになったら夫が育児に口出し…夫婦のギスギスに専門家が回答

リビング ルームで若いアジア家族
※写真はイメージです
itakayuki/gettyimages

2020年に東京オリンピックが開催されることが決まって以降、社会全体で取り入れていこうという動きが強まったリモートワーク。
東京オリンピックは延期となりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、リモートワークを取り入れる企業は一気に増加しました。
そんな中、リモートワークによって家庭内で顔を合わす時間が増えたママとパパがギスギスするようになった…という声も。
そこで口コミサイト『ウィメンズパーク』に寄せられた、リモートワークによる夫婦間の悩みについて、1児のママでありながら社会学を専門として子育て世帯の調査をする、明治大学商学部教授・藤田結子先生にアドバイスをもらいました。

広がるリモートワーク、夫婦間の悩みとは?

リモートワークによって、夫婦間にどのような悩みが生じたのでしょうか?
今回、藤田先生にはウィメンズパークに寄せられたママたちの悩みに答えてもらいました。

<お悩みその1> リモートワークになった夫から育児に口出しされる…

「夫が自宅で仕事をするようになり、私の育児にいろいろ口出ししてくるようになりそれがストレスとなってきました。
生後7ヶ月の子です。今まで自分のペースでミルクを飲ませたり寝かせたりできていたのが、少し泣いていたら『お腹すいているんじゃないか?』『可哀想だから抱っこしてあげて』と。
今はその時間じゃない、そう思うならあなたが抱っこしてあげて、と一つ一つ説明すると不機嫌になりイライラされます。急に自宅にいなかった人に口出しされるようになりストレスが溜まりまくりです」

◼︎藤田先生からのアドバイス
こういったケースでまずパパに考えてもらいたいのは、「会社で上司のやることに口出しやダメ出しをしますか?」ということです。
上司のやることに口出しをして「だったら君がやってくれ」と言われて不機嫌になる部下はいませんよね。
このケースの場合、普段ママは日中一人で責任を持って、大変な子育てをしているわけですので、子育ての上司はママなんです。
こういった会社の関係にたとえて説明するとパパにも伝わりやすいかもしれませんね。
パパには子育てにおける上司は誰れ、かということを考えてもらいたいですし、どうしても口出しをしたいなら責任者になって子どものお世話をしてもらいましょう。

<お悩みその2> リモートワークの夫と生活リズムが合わない

「在宅勤務中の夫、テレビ会議などもあり、家族と同じ時間に食事をしません。
それは仕方がない事なので何とも思わないのですが、後で食べると思って用意しておいても食べない事があります。
夕食の時間にリビングに来たので「食べる?」と声をかけたら「お腹が空いてないからいらない」と言いました。
それなのに、私と子供が食べ終わった頃「夕飯ある?」と言ってきたので「さっきいらないって言ったよね?!」と答えると怒り気味に「じゃあいらない!」と。
明日から夫の食事は冷食かコンビニにします。私はパート休業中で暇なのに心狭いでしょうか」

◼︎藤田先生からのアドバイス
リモートワークになって家族と同じ空間で過ごしているのに自分本位な言動をしてしまうパパは、自分がやっていないからママの大変さがわからないんだと思います。
ある研究でも、食事作りは調理する時間以外にも、三食の献立を考えて、食材は何が必要か、どんなタイミングで出すか…などを考えるため、一日中頭の中で作業をしなければいけない負担の重い仕事だ、と言われています。
そのことがわかっていないようなら、1日ママの代わりにやってみてもらえばいいのではないでしょうか。
私が“ワンオペ育児”について調査する中でも、パパたちからは「一日中一人で子どもの世話をしてみて、どれだけ大変か初めてわかった」という声をよく聞きます。
理解力のあるパパだったら、ママの大変さがわかれば反省してくれるかもしれません。
パートが休業中で暇というけれど、今は子どもが保育園や幼稚園、学校などに通えていない分子育ての負担は増えているわけですから、ママは無意識のうちに疲れているんです。
そんな中、パパに合わせて食事を作る必要はなく、作ったものを置いておいて好きなタイミングで食べてもらえばいいと思いますし、コンビニのお弁当が悪いということはないので、もちろんコンビニのお弁当でもいいと思います。

<お悩みその3> 子どもの過ごし方について意見が合わない

「幼稚園の年長の娘に休校期間をどう過ごさせるのかで夫と意見が違いすぎ大喧嘩です。
私は新型コロナを警戒しつつ子供のストレスや体力維持も考えて、午前は自宅学習、午後からは好きに過ごさせ、人が少ない夕方に公園のグラウンドで遊ばせるなどほぼ毎日しています。
家でも出先でも手洗いうがいマスク、アルコール消毒などを徹底しています。
夫は私が子どもを遊びに連れ回している、私みたいな人間が感染を広めていると怒りますが、夫が子供と過ごす日は家で動画やゲーム三昧、外出も2~3日に一回程度。
コロナに対してはパニックに近いような警戒ぶりなのに、動画やゲームはやらせ放題で子供が寝遅起きになりがちなことには問題と感じない夫には怒りを覚えます」

◼︎藤田先生からのアドバイス
今は普段より家族で過ごす時間が長いので、夫婦間で意見が合わないということが目立つのもしかたありません。
しかし、このケースにおいては残念ながら、「外に出るのは危ない」と言いながらパパがラクをしたいだけなのでは?とママが思ってしまいます。
本当に子どものためを思って外に出ないのであれば、家の中で本の読み聞かせをしたり、子どもと一緒にできることを能動的にやったりすると思うんです。
意見が違うということ以前に、自分がラクをしたいことを自己正当化するのはよくないですね。
やはり子どももずっと家にいるのはストレスが溜まりたまりますしなるとママやパパの手に負えなくなってしまいます。
リモートワークができているならば、感染症対策をしたうえで、ママとパパが交代で散歩に連れて行くなどしたほうが子どもにとってもいいのではないでしょうか。
そのためにもまずパパとよく話し合ってみてください。
よく、「話し合いができる相手なら苦労してない」といった声も聞きますが、やらないと何も変わらないのです。
ある程度動けるパパに関しては、ママの働きかけで話し合ったり、交渉を重ねている場合が多いです。
話し合ってもダメな場合は、この緊急時においてはしかたないと割りきってママも手を抜いてくださいね。
子育ても家事もほどほどで、完璧を目指さずにこの時期を乗り越えましょう。

藤田先生によると、良好な夫婦関係を保つためにはやはり一人の時間も必要なんだそう。
「本当にきついと感じたら、テレワーク応援プランなどを実施しているホテルにママが避難するのも一つの手。多くの場合、ママに家事や育児の負担が偏りがちなので、子どもはパパに任せてママがそういうところに駆け込んで」とのアドバイスも。
リモートワークによって夫婦の関係が悪化してしまうことを避けるためにも、藤田先生のお話を参考にしてみてはいかがでしょうか。

※文中のコメントは「ウィメンズパーク」からの引用です。

お話・監修/藤田結子先生 取材・文/大月真衣子、ひよこクラブ編集部

藤田結子先生(ふじたゆいこ)
(明治大学商学部教授)

Profile
東京都生まれ。慶応義塾大学を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。16年10月から現職。専門は社会学。調査現場に長期間、参加して観察やインタビューを行う研究法を用いて、日本や海外の文化、メディア、若者、ジェンダーなどの研究をしている。著書に「ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常」(毎日新聞出版)などがある。

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