外出自粛中の母の日。3歳の娘からもらったプレゼントは?
10歳の男の子と3歳の女の子を育てる2児の母で、フリーランスWebライターをしている“小吉”です。今年の母の日は、新型コロナウイルスによる外出自粛期間中。いつもならささやかなプレゼントに加えて、外食をして家族で楽しむところですが、今年はそうはいきません。
しかし、そんな中でも一味違ったプレゼントをもらいました。もしかしたらもう二度とないかもしれない、きっと私の記憶に残り続ける母の日のプレゼントについて、お伝えします。
きっかけは『カーネーションの鉢植え』
外出自粛生活に慣れてきたころに迎えた母の日。「今年は何も買わなくていい」とあらかじめ伝えてあったのに、いい感じの花束やブーケがなかったのか、ド定番のカーネーションを、しかも鉢植えで買ってきてくれました。もちろんその気持ちは嬉しいのですが、正直なところ、私はあまり植物の面倒を見るのが得意ではありません。
内心「どうしようか…」と思いながらも、今年は子どもが家にいるので一緒に植え替えをしてみようと思い立ちました。実は、数年前にミニトマトとキュウリなどの夏野菜をプランターで育てたときの土が残っていて、捨てるのも大変だったため、そのまま放置していたのです。
娘と一緒に植え替え作業に挑戦!
ネットで調べたところ、一度使った土でもまた使えるようになる「再生材」なるものがあることを知り、感染予防対策をしてホームセンターへ。土の中の不要物を取り除くふるいも一緒に購入して、早速作業を始めました。数年間放置しっぱなしだった土を掘り返すと、中には根っこがぎっしり!
「お仕事があるよ」と言って、娘にはスコップで土をふるいに入れるスコップ係をお願いしました。飽きが見えたころに、ふるい係に交代。そして、きれいにふるった土に再生材を混ぜて新しい土づくりは完了です。
プランターに戻した新しい土にカーネーションを入れるところは、娘が「やる! 」といったので、危なっかしいと感じながらも見守ります。最初の水やりもお願いして、植え替えは無事に終了しました。
カブトムシの幼虫や青虫が!
作業中、古い土の中から、カブトムシの幼虫らしきもの(どうやら二齢幼虫)が何匹も出てきました。初めて見た娘は、距離を取りながら見つめるばかり。「土のお布団が急になくなってかわいそうだから、こっちに移そうね」と言って別のプランターにコロンと入れると、娘も「お布団がなくなったらヤダよね」と、幼虫に遠くから声をかけていました。
その後、パパが好きなケール(葉物の野菜)をまた別のプランターで育てることにしたのですが、そちらからは取っても取っても青虫がわいて出てきます。
私は素手でつまんでポイポイと雑草に移すのですが、娘はこちらも苦手なようで「あ、ここにもいる! 」と教えてはくれるものの、自分では決して触ろうとせず、棒に引っかけて移そうとします。「〇〇(娘の名前)は虫が嫌いなんだよ…」と言いながらも、手伝ってくれようとする気持ちがあることを嬉しく感じました。
娘の成長が思いがけないプレゼントに
カーネーションとケールのプランターは、出かけるときに目に入るよう玄関先に置くことにしました。毎朝、私がお花と野菜の様子を確認するので、娘も気にしてくれるようになりました。
「きれいに咲いているね」「元気がないね」とか、「お水をあげなくちゃ」などと言いながら、世話を焼く娘。私がプランターの表面の雑草を抜いていれば、手伝ってくれます。一緒にお世話をすることで、何もしないと枯れてしまうということが、わかってきたのかもしれません。
いずれにしても、娘が玄関先にできた小さな花壇の面倒を見るようになった成長は、私にとって思いがけず嬉しいプレゼントとなりました。
鉢植えのカーネーションは、きっと母の日の当日に買いに行ったもので、適当な切り花やブーケが見つからなかったから選ばれたものでしょう。そうだとわかっていても、ああでもないこうでもないと言いながら娘と一緒に植え替えをするのは楽しかったです。何よりも、娘の成長のひとコマを垣間見たような気がしています。コロナによる外出自粛中の時期だからこそ、時間をたっぷりと使ってできた経験だったのかもしれません。
[小吉*プロフィール]
一男一女の母で、フリーランスWebライター。上の子(10歳男児)の傍若無人さやこらえ症のなさに苛立つも、それを下の子(3歳女児)の愛らしさや優しさで埋め合わせ、なんだかんだいいながらも育児を楽しむ日々を送っています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。