整理収納のプロが伝える、新たな必需品「マスク」。収納するときの3つのポイント
新型コロナウィルス感染症の影響で新たな生活様式を余儀なくされ、マスクも必須アイテムとなりました。家族全員が毎日使うとなると在庫もかさみ、収納方法も気になります。マスク収納のポイントについて、整理収納アドバイザーの宮﨑佐智子さんに聞きました。
自分整理(R)ナビゲーター 宮﨑佐智子
整理収納アドバイザー。「片付けられない」「片づけ方法がわからない」女性とシニア世代の心に寄り添い、快適な空間、心地いい暮らし作りを支援。企業・団体での講座を数多く開催。また、高齢者や障がい者の生活空間を工務店と介護士などの間に入ってアドバイスするリフォームスタイリスト、服や小物などのコーディネートを個人的にアドバイスするパーソナルコーディネーター、セミナーの講師などとしても活躍。
マスク収納は「取り出しやすく」「衛生的に」「動線上に置く」
モノを収納するときのコツは「取り出しやすく」「戻しやすく」「パッと見渡せること」です。しかしマスクの場合、「取り出しやすく」のほか「衛生的に」「動線上に置く」がポイントになります(洗って繰り返し使うタイプのマスクでは「戻しやすく」も加わります)。
ひとつ注意したいのは、「取り出しやすく」「動線上に置く」が家族全員同じやり方とは限らないこと。家族全員分のマスクを同じ場所に収納することで上手くいくお宅もあれば、その方法では上手くいかない場合もあります。それぞれのやり方を尊重しましょう。
※日本小児科医会は「2歳未満の子どもにはマスクは不要、むしろ危険」と呼びかけています。2歳未満の子どもにマスクを使用するのはやめましょう。
「取り出しやすく」収納する工夫
慌ただしく出かけるときにも、マスクをサッと取り出せることが大事です。引き出し収納がいいのか、放り込むような感じがいいのか。中が見えない収納がいいのか、何が入っているか見える収納がいいのか。人それぞれに合う収納方法があります。
全員分をそろえるとスッキリ感はありますが、使いこなせない人にとってはストレスになりかねません。家族それぞれ異なる収納タイプがいい場合もあるので、その人に合った収納方法で収納しましょう。
「衛生的に」清潔に保つための収納
マスクは直接顔に付けるものですし、呼吸をするので埃なども気になりますね。収納するときにもやはり衛生面がとても大事です。
埃対策としては、フタがあるものに収納する、引き出しや扉の中に収納する、といった方法がおすすめです。フタがない物に収納する場合は、上から布をかけるなどの工夫をしましょう。
「動線上に置く」ことでマスク忘れ防止
朝はどこのご家庭でも忙しいもの。バタバタしているとうっかりマスクを忘れてしまうこともあるでしょう。取りに戻っていたら遅刻してしまうかも…。
マスクの「忘れ防止」には、鍵と一緒に置くなど、毎日持っていくモノの置き場の近くにマスク収納場所を作るといいでしょう。
出先でマスクを外した時の収納方法は?
出先でマスクを外す場面も結構ありますね。ソーシャルディスタンスが守られているなら、マスクを外して呼吸を整えたり水分補給したりすることも大事です。
ただそんなとき、外したマスクはどうしますか?そのままバックに入れるのは衛生面でも心配ですし、マスクのゴムに小物が絡まったり、無くしてしまったりすることもあります。こんなことにならないように、マスクケースを活用しましょう。
100円ショップのマスクケースも便利
100円ショップの物を活用するのも手軽です。使用中のマスクと未使用のマスクが分けて入れられるタイプもあって便利ですね。
鏡がついて機能的なマスクケースも登場
鏡や仕切りがついたタイプも販売されています。シールなどで好みにアレンジも楽しいですよ。
マスクとおそろいで自作する方法も
裁縫が好きな方はマスクとおそろいでマスクケースを作るのも楽しいですね。マスクを嫌がるお子さん(2歳以上)には、親子でお子さんのお気に入りのキャラクターで作って「パパ、ママと一緒だね」などと声をかければ楽しくつけられるかもしれません。
布マスクの洗い方
最後に、布マスクを洗う方法について簡単にご紹介します。
桶に水を入れて衣類用の中性洗剤を溶かし、マスクを入れて10分間ほど浸してから、軽く押し洗いします(もみ洗いはしないようにしましょう)。十分に水ですすいで、乾いたタオルに挟んで水分を取ります。水分を取り除いたら、型を整えて日陰に干します。
(参考:厚生労働省及び経済産業省「布マスクをご利用のみなさまへ」)
100円ショップの小物入れは、マスク洗いにちょうどいい大きさです。専用にしておくと衛生面でも安心です。
干すときはゴムが伸びないように、ゴムの部分ではなくマスク本体のところをはさんで干しましょう。乾いたら、各自の収納場所に収納しましょう。
マスク必須の生活はまだまだ続きそうです。暮らしのなかで存在感を持ち始めた新たなアイテム。収納方法も家族で話し合って楽しんでみましょう。