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身近に起きた2歳児の医薬品誤飲事故。OD錠は大量誤飲のリスクが【小児科医】

乳幼児の誤飲・誤えんの事故についてはさまざまに注意喚起がされています。「身近に、危うく大事故になりそうな2歳児の誤飲事故があり、2歳児の知恵にびっくりしています」と太田先生。口の中に入れてしまったものがOD錠だったというのです。
「小児科医・太田先生からママ・パパへ、今伝えたいこと」#2は誤飲への注意です。

母親の薬を口に入れた2歳児の誤飲事故

9月某日。「昨晩、薬の誤飲をして救急外来を受診しました。翌日はかかりつけ医にも診てもらえと言われたので来ました。」と、2歳1カ月男児がお父さんと受診しました。
「夕食後の19時ころ、双子の1人が口に何か入れてモゴモゴ。そばには母親に処方された薬の袋と薬が散乱。口の中に薬が入っているのを見つけてあわてて取り出して、夜間救急外来に駆け込みました。もう一人はいたずらの様子をじっと見ていました。薬の袋は手が届かないようにとわざわざパソコンラックの上のほうに置いていましたが、この子が踏み台を持ってきて袋を取って中の薬を取り出した口の中に入れていました。受診後しばらく様子を見て、とくに変化がないことを確認してもらって帰宅しました。」と説明してくださいました。
(事故の経緯の公開許可をいただいています)

消費者庁のサイトにも、年齢別に注意喚起が

消費者庁は“子どもによる医薬品の誤飲事故に注意!”というニュースも出しています。
その中には、年齢別の事故の特徴が書いてあり「2歳過ぎると、足場になるものを自ら持ってくるなどして高い場所にある医薬品を取り出し誤飲る。」と記載してあります。

今回の事故はまさにこの記載を再現したようでしたが、父親から事故時の状況を聞くうちに、ただ医薬品を誤飲しただけでなく、もう一点、最近増えてきた薬剤形態が原因で重大事故になりうる恐ろしい状況に気づきました。

包装シート1枚全部が口に入る!

この子が口にしたのは包装シート一枚分全部。シートはPTP(press through pack)といって錠剤をプラスチックとアルミで挟んだシート。1枚のシートには10錠入っていました。こんな大きいものをそのまま口に入れるんだと驚きました。が、口にした薬がシートの中で溶け出しているのにもびっくり。
母親がアレルギーの治療のために朝晩内服する薬剤5日分入っていました。PTPシートの誤飲は高齢者でも起こりやすく、とくに一錠ずつに切り離した状態で飲み込むとのどや消化管に傷つけることがあるので気をつけるようにと言われています。
今回口にしたシートを見せてもらうと10錠入りのシートが口の中で6個分と4個分との2枚に分割されており、割れた部分には鋭利な角もできており、飲み込んだらのどや食道に傷ができる可能性もありましたが、飲み込む前に取り出せたので傷はつかないでセーフでした。

シート内の薬が口の中で溶け出した

それ以上に驚いたのは、2歳児が見せてもらった薬剤の包装部をかんだために穴が開き、すべての薬剤が溶けかけていたことです。これを全部飲んでいたら大変なことになっていたかもしれません。
薬が溶け始めていたのは、最近増えているOD錠という形態が原因です。OD錠(口腔内崩壊錠)は口に入れると唾液(だえき)ですぐに溶けるように作ってある水がなくても飲むことのできる便利な薬剤です。今回は、シートを口に入れてかんだのでシートに穴が開いて薬剤が溶け始めていました。もし口から取り出すのが遅ければ、成人が5日かけて飲む量を一度に飲むことになり、血中濃度が一気に高くなってひどい健康被害が出ていた可能性があります。

すぐに溶ける薬は危険度大!

従来の錠剤なら、シート内ですぐに溶け出すことはなく、もし溶け出しても苦みや刺激が出てとても飲み込める代物ではありません。しかしOD錠は飲みやすくするために多くは甘みがつけてあり、子どもでも飲めてしまう作り方です。父親がすぐに取り出していなければどうなったか。恐ろしい!

OD錠の管理はより厳重に

多くの家庭には買い置きや、医療機関で処方された薬剤があると思います。とくにお年寄りはたくさんの薬を飲んでいることが多く、そのために飲みやすい形態の錠剤の処方が増えています。小さな子どもがいる家庭では、今までも子どもが誤飲事故を起こさないようにしっかり管理をするよう指導されていましたが、今回のように処方された薬剤にOD錠が含まれている場合には、今まで以上により厳重な管理(保存場所や収納方法)を心がけてなければいけないのだと思いました。

OD錠(口腔内崩壊錠)は口に入れると唾液で溶けるため、 水がなくても飲むことのできる薬です。大人には便利ですが、もし子どもが誤飲してしまった際には吸収が早まるために健康被害が出やすいと思われます。

文・監修/太田文夫先生

構成/ひよこクラブ編集部

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