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0~1歳は、ベッドからの転落・窒息事故に要注意!事故例を詳しく解説【専門家監修】

危険な状況を自宅で幼児の少年。
※写真はイメージです
Halfpoint/gettyimages

2020年11月中旬、消費者庁は、多発する6歳以下の子どものベッドでの事故について注意を呼びかけました。大人用ベッドやベビーベッドからの転落や窒息事故は、平成27年1月から令和2年9月末までに912件も発生していて、時には命を落とす事故も! 小児科医で子どもの事故について詳しい、NPO法人Safe Kids Japan理事長 山中龍宏先生に、0・1歳のベッドの事故について話を聞きました。

ベッドからの転落件数は、0歳がトップ! ひとごとと思わないで

消費者庁の調べでは、ベッドからの転落事故の発生件数は、0歳代が最も多く534件。次いで1歳代が160件でした。
またベッドの転落事故で多いのがすり傷、打撲などですが、頭部や顔面骨折、脱臼、窒息など大きな事故につながるケースもあります。

「ベッドでの事故にかかわらず、0・1歳の事故の原因の1つは、ママやパパが子どもの発達のペースに追いついていけていないためです。0~1歳は発達が著しい時期で、昨日できなかったことが、今日、突然できるようになったりします。寝返りも早い子では、4カ月ごろから始まるので、ソファなどに寝かせたまま、その場を離れると、転落することがあります。

もしトイレなどに行って目を離すときは、カーペットに寝かせたりして、左右に寝返りしても落ちないか、危険がないか確認することが必要です」(山中先生)

事故の具体例を知って、子どものベッドでの事故を防ごう

消費者庁は、「大人用ベッドからの転落事故を防ぐために、ベビーベッドを使用しましょう。また、木製のベビーベッドでの事故を防ぐためには、PSCマーク(国が定めた安全基準に適合している証し)が付いた製品を選ぶことも一案」としています。しかし山中先生は、使い方を注意しないと事故は防げないと言います。

「事故を防ぐために私がすすめるのは、事故の実例を知ることです。実例を見ると注意するポイントがわかります」(山中先生)

ベビーベッドでの事故実例

ベビーベッドで実際に起きた、転落事例を紹介します。

【ベビーベッドから転落】

まず初めに紹介するのは、山中先生が診察された事故例です。
ママがキッチンで洗い物をしている間に、11カ月の男の子がベビーベッドから転落しました。

ベビーベッドの柵はきちんと上げてあり、男の子がベビーベッドの中で立つと、顔が出る程度。ベビーベッドの中には、踏み台となるような物は置いていませんでした。
しかし男の子は、ベッドの柵を踏み台にして下をのぞき込んで転落! 足がかりからベッドの柵の上部までは高さ35cm。当時、男の子の身長は73cmだったため、ベッドの柵に足をかけることで38cmも体が乗り出すことに。
事故を防ぐには足がかりからベッドの柵の上部までの高さは50cm以上必要でした。
男の子は、左の額に内出血があるものの意識状態は正常。嘔吐もなく軽症で済みました。

※このケースは山中先生が診察された事故例で、事故後、先生立ち会いのもと上の写真を撮影しました。

大人用ベッドでの事故実例

日本小児科学会のホームぺージで紹介している「傷害速報」の中でも、大人用ベッドでの事故が報告されています。

【ベッドから転落し、狭い場所にはさまって窒息死】

(写真提供:国民生活センター)

4カ月の男の子が、2階の大人用ベッドで1人で寝ていました。ママは仕事に行っており、1階にはおばあちゃんと上の子が。ママが出社し1時間後、おばあちゃんが様子を見に行くと、ベッドと壁のすき間に転落している男の子を発見! 男の子は、転落防止用に床に置いていたぬいぐるみやクッションの中に上半身が埋もれていました。
急いで救急車を呼んだものの、男の子は心肺停止。ドクターカーの出動が要請され、医師が救急車内で処置をしながら、近隣医療施設に搬送したところ、心拍は戻りましたが、自発呼吸はなし。入院18日目に亡くなりました。

【ベッドガードとベッドのすき間にはさまり窒息】

またベッドからの転落防止のために設置したベッドガードにはさまり、6カ月の男の子が窒息する事故も起きています。

ママが子どもをベッドに寝かせて、車に荷物を取りに行き、2分後に子どもの様子を見に行ったところ、ベッドガードがずれており、マットレスとの間に10cmぐらいのすき間ができていて、男の子の体半分がはさまっていました。

以前も、子どもの腕がすき間にはさまったことがあるので、タオルケットを丸めてはさみ、すき間ができないように対策は取っていたのですが…。

発見したとき、男の子の顔は半分程度マットレスとタオルケットに覆われていて、ママがあわてて抱き上げると、ぐったりした状態で顔にはチアノーゼが。救急車を呼んだあとに、男の子は少し反応するようになりましたが、反応は鈍く、泣かない状態が続きました。
救急車が到着したあとに、男の子は泣き始め、病院に到着したときは意識が回復し、とくに異常は認められませんでした。

※事例は、日本小児科学会傷害速報より

木製ベッドの収納扉も危ない

おむつの保管などに便利な収納スペースつきのベビーベッドですが、注意しないと窒息事故につながることもあります。

【収納スペースつきのベビーベッドで窒息】

(写真提供:国民生活センター)

収納スペースのカギが開いていたり、半ロックだと、赤ちゃんの体が当たるなどちょっとした衝撃で柵が開き、柵のすき間から赤ちゃんが外へ。動いたり、体の重みによって腰から肩までずり落ちます。
頭がベッドにはさまると、口と鼻が敷布団に押しつけられて、窒息した事故がありました。そのため消費者庁では、こうした事故を防止するため、収納扉つきのベッドの場合は、必ずロックがかかっていることを確認するよう消費者やベッドのメーカーに注意を促しています。また新しい製品では、すき間が85㎜以下とする対策が取られています。

お話・監修・写真提供/山中龍宏先生、国民生活センター 取材・文/麻生珠恵、ひよこクラブ編集部

ベッドでの事故の写真を見て、目を覆いたくなったママやパパもいたと思います。しかし実際にこうした事故で大けがをしたり、命を落とすケースも。事故を防ぐには、子どもの発達を見極めながら、こまめに安全点検することが必要です。収納スペース付きのベビーベッドの窒息事故事例は、消費者庁YouTubeまたは独立行政法人国民生活センターのウェブページにも掲載されています。

山中龍宏先生(やまなかたつひろ)

Profile
小児科医、医学博士。緑園こどもクリニック院長。1985年、プールの排水口に吸い込まれた中学2年生女児をみとったことから、子どもの事故予防に取り組む。NPO法人 Safe Kids Japan理事長、内閣府教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議委員などを務める。

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