ついに到来!「ママかわいい」期![夫婦のじかん大貫さんのママ芸人日記#93]
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるコラム連載「ママ芸人日記」、今日も始まります!
【第93回】ついに到来!「ママかわいい」期!
2歳9か月の息子。
ついに…ついに…!
「ママかわいい」と言ってくれるようになりました…!
今まで、「ママかわいい?」と聞くことは何度かあったのですが、まず「かわいい」の意味を理解していなかったため、「かわいないよ」と悪気無く返ってくるだけでした。
(意味を理解していないのなら「かわいいよ」でもよかったと思うのですが何故……)
こちらから無理やり言わせるような感じになるのは嫌だったのであまりしつこく聞いたりはしていなかったのですが、ある日突然「ママ、かわいいよ~」と言ってくれたのです。
初めて耳にしたときは、驚きと嬉しさで我ながらとても良いリアクションをしてしまいました……。
それが面白かったのか、それからというもの息子は度々「かわいい」と言ってくれるようになったのです。
そしてやはり息子からの「かわいい」は、今まで感じたことのない嬉しさがあり、毎回新鮮なリアクションを取ってしまう私なのでした……。
しかしある日、一つの事実に気付きました。
息子はいつも私を「かわいい」と言う場所が決まっているのです。
それは、布団の中です。
寝かしつけの際の布団の中でしか言ってくれないのです。
そして、私が「もう寝ようね」「目瞑って」など、寝ることを催促すると発動するのです。
「かわいい」と言われた私は「え?嬉しい!」「ママかわいいの?」など、ついつい話を膨らませてしまいます。
それを見越した息子が、まだ寝たくないと思う際に「ママかわいい」を発動させ、寝ることから気を反らしていたのでした……。
「かわいい」と言われても、動じることなく徹底した姿勢で寝かしつけをするべきなのですが、私は今までの人生であまり「かわいい」の免疫がついていないのです。
その昔巨人師匠におっしゃっていただいた「君、宣材写真より実物の方がずっとええで」を勝手に「かわいい」獲得ポイントとしてずっと換算している程です。
そのため息子からの「かわいい」攻撃には本当に心を直撃されます。
息子がただ単に寝たくなくて発動しているものだとわかってしまっても、なんだかんだとつい反応してしまうのです……。
しかしながら、息子の言ってくれる「かわいい」は、「好き」だという愛情表現なのだなと感じることもあります。
家にいる私、特に寝かしつけの際の私は、すっぴんにジャージとスウェットという「かわいい」からはかなりかけ離れた風貌をしているというのもありますが、私が常日頃息子に対して「かわいいね」とたくさん言っているのです。
その「かわいい」という意味を、きっと息子なりに「好き」だという愛情表現として感じてくれて言ってくれているのなら、こんなに嬉しいことはないと感じるのです。
とは言え先日、昼間に「ママ、かわいい?」と聞いてみてところ、
「ママ、鬼」
と返ってきました。
まだまだ私の愛情表現が足りていないのか……常に息子の方が一枚上手な雰囲気をまとっているここ最近です……。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
吉本興業所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。
・「夫婦のじかん」YouTubeチャンネル