NICUのわが子を見て父親の責任を痛感。双子パパ・ミハイロさんにインタビュー【妊娠・出産編】
インスタのフォロワーが11万人超えのミハイロさんは、妻と6歳の双子の男の子・セイくんとレイくんの4人暮らし。SNSやブログで元気で、やんちゃな双子の育児に翻弄されるパパ目線の育児マンガを公開しています。
インタビューの前編【妊娠・出産編】では、ミハイロさんの奥さんが妊娠・出産した当時のエピソードをお聞きしました。
プロフィール /ミハイロ
2014年に双子の父親に。不妊治療の末に授かったのは、二卵性の双子の男の子たち。成長の記録を父親の視点でマンガに綴る。ブログ「コウノトリが二羽飛んできた」をもとにした書籍も発売中。
大変な育児を少しでもポジティブに楽しむ
ミハイロさんファミリー
――ミハイロさんが育児漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
「初めての育児に苦戦し、特に奥さんが疲弊していましたが、『視点を変えれば育児もおもしろい』と少しでも前向きに捉えられたらと思って描き始めました。漫画は、子どもたちが寝たあとに1~2時間くらい描いています」
わが子が双子?! うれしさ半分、不安半分
――妻の妊娠が発覚したときの気持ちを聞かせてください。
「とてもうれしい気持ちの反面『双子』と聞いたとき、これまでの人生で自分の周りには双子がいなかったので想像がつきませんでした。まったく知識がない状態で初めての育児が通常の倍になると考えると『果たして自分たちにちゃんと子育てができるのか?』と不安の方が強かったです」
可能性があると聞いてたけれど…怯む2人
やれることがあったかも…妊娠中の妻のメンタル面のサポート
――妊娠中の妻の症状と、それに対しミハイロさんはどう寄り添いましたか?
「今振り返れば、もっと自分にできることがいろいろあったし、もっと奥さんの体調や気持ちを考えた行動ができたのかなと思います。つわりや双子ということでのおなかの重さなど身体的な部分では、自分なりにサポートしていたつもりでしたが、メンタル的な部分でもっと奥さんの気持ちを考えて当事者意識を持って寄り添うことができたんじゃないかと反省しています」
感情の起伏が激しい妊娠初期の奥さん
――妻が妊娠中、買っておいてよかったものはなんですか?
「双子だからか、奥さんか僕がひとりのときや、どちらかが抱っこができない状況のときに電動でスウィングするベッドが重宝しました」
生まれたばかりの子どもを見て初めて“父親になった”と実感
前倒しで帝王切開。意識がある中、おなかを開く!
――妻の出産時に戸惑ったこと、大変だったことはなんですか?
「このときはなにもできない自分に不甲斐なさを感じました。おそらく出産に対する自分の覚悟や心の準備が甘かったんだと思います。
帝王切開は無事終了し、子どもたちは双子ということで少し小さく生まれたため10日間ほどNICUに入っていました。自分ではまったくそういうつもりはなかったけれど、どこか他人事のような感覚だったところに、帝王切開でおなかを痛めながらもリハビリや授乳を頑張っている奥さんの姿や、生まれたばかりの子どもたちを実際に目の当たりにして、いかに自分が心の準備ができていなかったのか痛感しました」
わが子を見て父親としての責任を自覚するミハイロさん
――出産直後の育児で一番最初に戸惑ったり、困ったことはなんでしたか?
「正直、すべてのことに戸惑いましたが、何よりも育児の正解が分からずに『今自分のしていることは間違っていないのか?』と、とても不安になったりしたことを覚えています。
特に2人ともよく泣く子たちで、昼夜問わずずっと泣いていて、抱っこをしても、ミルクを与えても泣き止まず『彼らはいったいなにを訴えているのか?』『どうしたら泣き止むのか?』爆音の中で思考が停止しそうになったことをよく覚えています」
初めてづくし!“双子育児”の大海原へ…!
奥さんの妊娠から出産まで、当時の気持ちを振り返って語ってくれました。初めての出産であり双子の帝王切開、不安な妻を一生懸命サポートするミハイロさんでしたが、それでも「もう少し妻の気持ちに寄り添えたのでは?」と後悔があったり、父親になる自分を受け入れるのに時間がかかったようです。
初めての育児、しかも一気に2人のお世話をすることになるとママもパパも戸惑うのは当然。夫婦2人で支え合い、力を合わせることの大切さを改めて感じますね。後編の【育児編】では、子どもたちの性格や育児中のエピソードを教えてもらいました。(文・清川優美)