双子ママ 元バレーボール女子日本代表・大山加奈「待望の妊娠は双子! 喜びと不安が半々でした」
日本を代表するバレーボール選手として、活躍していた大山加奈さん。
現役引退後は結婚、そして、数年間に及ぶ妊活を経て、2021年2月に待望の双子のママに! 管理入院も経験した双子の妊娠、そして、出産について伺いました。
あきらめつつ再トライした体外受精で双子妊娠!
結婚後すぐに妊活をスタートした大山さん。タイミング法、人工授精、体外受精と、いろいろ試したけれど妊娠することができず、妊活を中断することに…。
2年間お休みしていた妊活を再開したきっかけは、コロナ禍だったそうです。
「仕事が次々とキャンセルになり、時間ができたので、再び体外受精を試してみようと。内心、今回もダメだろうな…と思っていたので、医師から『陽性です』と言われたときは、頭の中が真っ白に。双子の可能性はあったものの、まさか本当に双子を授かるなんて! 喜びと不安が半々でした」
夢に見た妊娠生活でも、現実はしんどいし、不安なことばかり
念願の妊娠。実際に妊娠してみて、考え方や生活など変化したことはありますか?
「ずっと、妊婦になることを夢見てきたし、妊婦さんを見るたびに『うらやましい』と感じていました。ところが、実際に妊娠してみると、体はしんどいし、不安なことだらけ。幸い、つわりは軽かったのですが、動悸・息切れがひどくてつらかったです」
さらに、双子妊娠ならではの不安も…。
「単胎妊娠の方も同じだとは思いますが、おなかの赤ちゃんのことが心配で…。とくに双胎はリスクが高いので、毎日ちゃんと育っているか、不安でたまりませんでした。みんな、こんなしんどさや不安を乗り越えていたのだと知り、先輩ママたちへの尊敬の念が強くなりました」
予定帝王切開で出産!「かわいい」を連呼していました(笑)
妊娠34週から切迫早産で管理入院になってしまった大山さん。
「自覚症状はまったくなく、入院前日も愛犬のお散歩に行っていたくらいでした。それなのに、切迫早産だなんて…。自覚症状がない中での安静生活は、正直、しんどかったです」
――管理入院中の心境はどんなものでしたか?
「赤ちゃんができるだけ長くおなかにとどまっていてくれたほうがいいことは理解しているものの、会いたい気持ちが抑えられず、早く出てこないかなーと思っていました」
多胎だったので、出産は予定帝王切開に。
「産声を聞いた瞬間、涙がぶわ~っと、あふれてきて、喜びと安堵で胸がいっぱいに。助産師さんが赤ちゃん2人を私のところに連れてきて顔にくっつけてくれたときは、ひたすら『かわいい! かわいい!』を連呼していました(笑)。2人が誕生した瞬間、今までの人生で感じたことのない感情が押し寄せてきました」
文/栗本和佳子、たまごクラブ編集部 写真/大山さん所有のもの 撮影/関 信行(プロフィール写真)
大山加奈さんインタビュー<後編>では、出産直後からスタートした多忙な双子育児について伺いました。ぜひご覧ください!
参考/『たまごクラブ』2020年12月号「ふたごCLUB」
※掲載している情報は2021年11月現在のものです。
大山加奈
PROFILE
1984年生まれ。高校在学中の2001年に日本代表に初選出され、オリンピック、世界選手権、ワールドカップと三大大会すべての試合に出場。2010年に現役を引退し、講演活動やバレーボール教室、解説など多方面で活躍中。