『キャプテン翼』のテーマ曲を聞きながら出産を。サッカーの試合に臨む心意気で【丸山桂里奈・本並健治】
元サッカー日本女子代表でタレントの丸山桂里奈さん(39)と、元サッカー日本代表の解説者・本並健治さん(58)。2人は2020年9月に結婚、丸山さんは2022年10月に第1子妊娠を発表しました。妊娠8カ月となり、おなかの赤ちゃんは毎日とっても元気におなかを蹴(け)っているそうです。2023年春先が予定日となる出産や、その後の子育てについて、丸山さんと本並さんに話を聞きました。
出産は『燃えてヒーロー』の曲を聴きながら臨みたい
――現在妊娠8カ月(取材時)の丸山さんですが、分娩方法やバースプランは考えていますか?
丸山 これから状況を見て、主治医と相談しながら考えようと思っています。もし出産のときに音楽を流せるとしたら、『キャプテン翼』の『燃えてヒーロー』を聞いて臨みたいですね!
ワールドカップの選手たちの頑張りを見ていたら、私も試合に行く感覚で頑張って出産に臨みたいな、と思いました。絶対無理だとわかってるけど、試合と同じく90分で産めたら最高ですね。陣痛が何時間も続いたりすることもあると聞くので、ちょっとおびえてます。
――立ち会い出産の予定はありますか?
本並 彼女が立ち会ってほしければ立ち会うし、いやなら立ち会わないつもりです。
丸山 立ち会いができるかはコロナの関係があるので、直前までどうなるかわかりません。でも、出産ってどういうものか全然わからないし、産む姿はあんまり見られたくないな、と思っていて。産むときは先生と頑張るから、本並さんには廊下で待っていてほしいです。
産後は両親にサポートしてもらい、実家で過ごす予定
――出産して退院したあとは、どこで過ごす予定ですか?
丸山 しばらくは都内にある私の実家でお世話になるつもりです。どのくらいで体調が戻るのかも産んでみないとわからないので、いつ自宅に戻るかは決めてません。母は今は介護の仕事をしてるんですが、私の出産に合わせて仕事を辞めて赤ちゃんのお世話をしてくれる予定なので、頼りにしています。両親にとって初孫なので、楽しみにしてくれています。
私の両親2人のサポートが期待できるので、本並さんには仕事に行って稼いできてほしいです(笑)。
本並 仕事に行く前や休みのときは、僕も彼女の実家に行って育児参加したいと思っています。おむつ替えは自信がないけど、おふろに入れたりするのは楽しみですね。
――ベビーグッズの準備はしていますか?
丸山 ネットでかわいいベビーウエアを見つけると、つい買っちゃうんですよね〜。
本並 ベビーウエアって季節とかサイズによってすぐ着られなくなったりするじゃないですか。僕はちょっと心配しているんですけど、彼女はそういうことを考えないですぐ買っちゃうから、ベビーウエアが自宅にどんどん増えてます。
丸山 かわいい服を着させるのが楽しみで、つい・・・。逆にすぐ必要な肌着とかはまだ買ってない(笑)。そろそろ買わないといけないですね。
女の子ならモデルに!?
――子育てで楽しみなことはどんなことですか?
丸山 子どもが生まれたら、家族でいろんなところに遊びに行くのが楽しみ。行きたい場所を今のうちに下見に行こうかとも話しています。このお正月には、伊豆の別荘の近くにあるバナナワニ園の下見に行くつもりです。
本並 少し大きくなったらディズニーランドとか、サンリオピューロランドに、娘と2人で行きたいですね。
丸山 私を置いていこうとしてる!(笑)
――どんなふうに育てていきたいですか?
本並 好きなことをやらせてあげられれば、と思っています。
丸山 うん。やっていいこと、ダメなことなど、物事の分別はちゃんと教えないといけないけど、あんまり我慢させるのはよくないね、とうのは話してます。あとは元気でいてくれるのがいちばんです。
――もしサッカーをやりたいと言ったら?
本並 いやぁ・・・。本人次第ではあるんですが…(笑)。
丸山 自分たちもサッカーをやってきて、楽しいこと以上に大変なことが多いというのは知ってるから・・・。激しくぶつかることもある競技なので、けがも心配。それでもやりたいって本人が言ったら、とことん教えてあげたいです。でも本並さんは女の子ならモデルになってほしいと思ってるんだよね?
本並 モデルか、個人競技のオリンピック選手か・・・。接触プレーが多い団体競技はけがが心配だし、なるべく危ないことはしないでほしい。でも、何かスポーツはさせてあげたいですね。スポーツに取り組むと、礼儀や人とのつき合い方、かかわり方も学ぶことができますから。でも、本人がサッカーやりたいならやらせようかなと(笑)
夫婦でともにサッカー選手。得たものとは?
――現役時代、本並さんはゴールキーパー、丸山さんはフォワードで活躍されましたが、家庭内でそのポジションが生かされていることはありますか?
丸山 そうですね・・・監督と選手だったときは、本並さんに指示されてましたけど、家庭内ではけっこう私が指示を出してるかも。本並さんは、私がどう思うかを先に聞いて、なんでも受け入れてくれるから助かってます。
本並 彼女はフォワードだからか、目の前のことに一生懸命になってしまうところがあります(笑)。僕はそんな突き進んでいる彼女を見ながら、まわりや状況を見て判断しながら行動するので、そのあたりはバランスが取れていると思います。
丸山 ポジションが違っていてよかったです。これがフォワード同士だったらうまくいっていなかったかもしれません(笑)。
――2人がサッカー選手としての経験で得たものはどんなことでしょうか?
本並 大切な友だちができたこともそうですし、海外遠征でいろんな国に行って交流ができて、貴重な体験をたくさんさせてもらえました。その経験は財産だと思います。
丸山 人間関係だと思います。大人が一つの目標に向かってチームとして団結すること、人を大切にすることを学ばせてもらったことはすごく大きいです。サッカーを引退して今テレビの仕事をしていても、人と人とのつながりの大切さをすごく感じますし、経験が役立つことも多いです。
――2人にとってサッカーとは?
丸山 いちばんは、本並さんと出会わせてくれたもの。もしサッカーじゃなくて、どちらかがテニスやバレーボールやほかの競技をしていたら出会えなかった。恋のキューピッドじゃないですけど、人生を変えてくれたものだなって思います。
本並 僕にとっては、人生になくてはならないものです。人としても成長させてもらったし、これから死ぬまで携わっていたいと思える、人生と切り離せない存在です。
――2023年には女子サッカーのワールドカップが開催されますが、期待していることは?
丸山 男子サッカーのワールドカップでの活躍を女子の選手たちも見てると思うし、いい刺激になっていると思います。若い選手で期待している選手もいるので、ぜひ頑張ってほしいです。これから女子サッカーが盛り上がるためには、まずは代表が勝っていく必要があります。
本並 女子は一度世界優勝していますから、まずは予選突破して、ベスト8に入らないと。勝ち上がっていけば女子サッカーの人気が戻ってくると信じています。
丸山 私たちは女子サッカー選手たちを応援しつつ、一緒に盛り上げられるようにサポートできたらいいなと思っています。
お話/丸山桂里奈さん、本並健治さん 撮影/アベユキヘ 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部
明るい丸山さんと、落ち着きのある本並さん。夫婦の息ぴったりのやり取りで、終始、笑顔の絶えないインタビューに。赤ちゃんの誕生を心から楽しみにしている2人は、まさに幸せいっぱいの様子でした。
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丸山桂里奈(まるやまかりな)
1983年3月26日生まれ、東京都出身。第4回女子W杯、アテネ五輪、北京五輪、第6回女子W杯(優勝)、ロンドン五輪(準優勝)で日本代表として活躍。 2005年Lリーグ(現なでしこリーグ)新人王、2011年国民栄誉賞を受賞。現在はバラエティ番組、スポーツ番組などで活躍。2022年10月に第一子妊娠を発表。
本並健治(ほんなみけんじ)
1964年6月23日生まれ、大阪府出身。1986年松下電器産業サッカー部に入団。ガンバ大阪、ヴェルディ川崎で活躍し、日本代表に選出される。2002年に現役を引退後、2012年にはなでしこプレミアリーグ「スペランツアFC大阪高槻」の監督に就任し、指導者として活躍。2016年退任し、現在はサッカー解説者、サッカー指導者、タレント活動など幅広く活躍。