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双子と三つ子、5人の男の子の出産・子育てに奮闘。「あんなに小さかったのがうそみたい」家族で過ごす幸せを感じる今【多胎育児体験談】

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三つ子たち生後6カ月。ずりばいができるようになったころ。

大阪府に住むsachinaさん(41歳・主婦)は、中学2年生の双子、小学4年生の三つ子のママです。妊娠33週のときに緊急帝王切開で生まれた、三つ子たち。約1500gの小ささだった三つ子が1歳を過ぎ、現在にいたるまでの子育ての様子をママのsachinaさんに聞きました。全3回のインタビューの最終回です。

三男が全治1カ月の大やけどを負う事故に・・・

三つ子たち2歳。行動範囲が広くなり、目が離せないように。

2014年の1月、三つ子の三男・結友(いと)くんは1550g・41.5cm、四男・月煌(つき)くんは1538g・41cm、五男・逢織(あお)くんは1720g・43.5cmで生まれました。4歳の双子の兄たちと5人の子育てに必死だったsachinaさん。三つ子が生まれて数カ月は体力的にギリギリな中、育児を頑張っていました。やがて三つ子が1歳になるころには生活リズムは落ち着き、夜の睡眠時間は確保できるようになりました。しかし、成長に伴って歩けるようになってくると、余計に目が離せなくなるもの。三つ子が1歳を過ぎたころ、ある事件が起こってしまいます。

「三つ子が1歳を過ぎたあるとき夫に預けて、私は双子と一緒に映画を見に出かけたことがありました。そのころはマンションに住んでいたんですが、いつも閉めているキッチンガードが開いてしまっていたようで、夫が四男と五男の相手をしている間に、三男がキッチンに入ってしまいました。そして、ミルクを作るために湯を沸かしたばかりの電気ケトルをひっくり返してしまったんです。三男は片足全体に大やけどを負いました。

すぐに救急車で運ばれ処置を受け、三男は1カ月ほど入院することに。夫はいまだに『あのときの悲鳴と泣き声がまだ耳にこびりついて忘れられない』と言うほどにショックを受けて、とても反省していました。三男の太ももには、今もやけどの傷あとが残っていますが、でも治って本当によかったです」(sachinaさん)

三つ子の妊娠中には「ハイリスク」と周囲から心配されましたが、実際生まれた三つ子たちはとくに合併症などはありませんでした。ただ、肺動脈狭窄(きょうさく)の疑いがあったため、毎月の通院が必要でした。

「生後2カ月でNICU(新生児集中治療管理室)を退院してからは、定期的にフォローアップ健診を受けに病院に行っていました。三つ子は肺動脈狭窄(きょうさく)の疑いがあるからと心臓の先生に年に1回ほど見てもらっていましたが、6歳になると同時に『もう問題ありません』と言われ、ほっとしました」

5人5様の個性。でも根は全員優しい子どもたち

双子4歳、三つ子11カ月のころの家族写真。

三男のやけど以外にそれぞれ骨折などがあったものの、三つ子たちは大きな病気もなくすくすくと元気に育ちました。

「毎日、朝から晩までドタバタとにぎやかな双子と三つ子の育児にあけくれ、早く幼稚園に行ってほしいな、とは思っていました。でも、実際に三つ子が入園して手が離れるとやっぱり寂しくって。登園初日は、三つ子を送った帰りの車で1人、涙したのを覚えています」(sachinaさん)

双子は中学2年生、三つ子は小学4年生となった今、5人それぞれ、どんな子どもに成長しているのでしょうか。それぞれの個性はどのような感じでしょうか。

「長男・蘭真(らんま)はいちばん気づかいのある子。『手伝うことがあったら言ってね』と声をかけてくれます。部活ではソフトテニスを楽しんでいるようです。
二男・銀侍(ぎんじ)は思春期まっさかりで難しい面も。今は部活のバスケに打ち込んで、平日の朝練、土日の試合など頑張っています。
三男・結友(いと)は独特の個性を持っている人。人の変化に敏感で、私がネイルを変えたり美容院に行くとすぐに気づきます。
四男・月煌(つき)は、一見クール、でもいちばん真面目です。宿題や習いごとのサッカーもコツコツと真面目にきちんとやるタイプ。
五男・逢織(あお)はむっちゃ末っ子気質。なんでも器用にこなします」(sachinaさん)

それぞれバラバラの個性のある5人。でも共通するのは5人ともとっても優しいこと。sachinaさんがキッチンで手元が滑って『ガシャン!』とものを落としたりすると、リビングにいる子どもたちはみんなして「どうした?」「ママ大丈夫?」と声をかけてくれるそうです。ただ、乳幼児期のころのようなお世話を卒業した今、新たに課題に感じていることも。

「5人が大きくなって少し手が離れ楽になったとはもちろん思います。でも大きくなればまた違った課題があると感じます。とくに中学生になった双子には、思春期の男の子にどう対応したらいいのかな、と迷うことばかり。どこまで注意するべきなのか、見守ったほうがいいのか、距離の取り方に難しさを感じます。

三つ子は3人ともサッカーをやっているので、土日はその送迎があったり、泥だらけの洗濯物が山盛りだったりと、まだまだ手がかかります。でも3人が楽しんでやっていることは私も応援したいな、という気持ちで頑張っています」(sachinaさん)

朝から晩まで育児に大忙しのママ、リフレッシュになるのは・・・

2歳の誕生日を迎えた三つ子たち。プレゼントをもらってニコニコ。

5人の子育てがまだまだ忙しいsachinaさん。仕事復帰したい気持ちはあるものの、働く時間が取れない現実があります。そんな中で、リフレッシュになるのは「友だちとのおしゃべりと推し活」なのだとか。

「小学校時代からの私の幼なじみも4人きょうだいのママで、長男同士も同い年なんです。彼女は何かあると話を聞いてくれるし、彼女の存在自体がとても心強いです。一緒にごはんに行っておしゃべりしてリフレッシュしています。

あとは最近アイドルの推しができました。結婚前はテレビを見ることがほとんどなく、アイドルに興味がなかったし、結婚して出産してからはとてもそれどころではなかったんですが、友人にすすめられて数年前からすっかり沼にハマっています。推しのいる生活がこんなに楽しいって初めて知りました。息抜きになるし、毎日子育てを頑張る活力になっています」(sachinaさん)

あんなに小さかったのがうそみたい。家族で過ごす幸せを感じる今

2023年1月の家族写真。現在中学2年の双子と、小学4年の三つ子、ママのsachinaさんとパパの章夫さん。

5人が幼いころはパパの仕事が忙しく、家事や育児はほとんど1人でこなしてきたというsachinaさん。最近になって、パパも少しずつ家事をし始めるという変化が出てきたのだそうです。

「夫はもともといっさい家事をしない人でした。言えばやってくれるんですが・・・私も人に何かを頼むのが苦手なので、結局自分でやったほうが早いと思ってしまうタイプ。子どもたちが小さいときには私1人で抱え込みすぎていたのかもしれません。夫は最近洗濯物をたたんでくれたりしますが、正直『三つ子がもっと小さいときにやってほしかったな〜』とは思ってしまいます(笑)」

一方、5人の子どもたちはママを助けようといろいろとお手伝いをしてくれるのだとか。

「子どもたちは、洗濯物を取り込んでたたんだり、ごはんのあとにお皿をシンクに片づけたり、洗い物をしてくれたり・・・まだまだうまくいかないこともあるけど、その気持ちがとってもうれしいです。

三つ子の誕生日を迎えるたびに生まれたときのことを思い出して、大きくなったなと感慨深い思いがします。あんなに小さかったのがうそみたい。三つ子は、今はもう同じ学年の子と比べても大きいほうです。彼らの成長を見ているだけで楽しいし、幸せを感じます。これからもきょうだいで仲よくしてほしいし、なんでも話せる親子関係でありたいなと思っています。5人が大人になっても、何かあったら帰って来られる場所としてずっといられたらいいなと思います」(sachinaさん)

お話・写真提供/sachinaさん 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部

大変な時期もあったけれど、明るくポジティブに5人の子どもたちを育ててきたsachinaさん。まだまだ手がかかる育児の合間にも、上手に自分の楽しみを見つけながら頑張る姿に勇気をもらえます。

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2023年4月当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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