SHOP

内祝い

  1. トップ
  2. 妊娠・出産
  3. 出産
  4. 2人の息子たちは3カ国語で生活。台湾は息苦しかった私の心を解いてくれた!第3子を妊娠中の女優・藤岡麻美さんインタビュー

2人の息子たちは3カ国語で生活。台湾は息苦しかった私の心を解いてくれた!第3子を妊娠中の女優・藤岡麻美さんインタビュー

更新

藤岡さんと二人の息子さんの写真

女優でシンガーソングライターであり、アイドルグループ「チェキッ娘」の元メンバー、藤岡麻美さん。現在は4歳と2歳の息子さんと、日本人の夫と4人、台湾で暮らしています。第三子を妊娠中であり、年明けには台湾で出産予定。今回は、台湾での暮らしや子育て事情について聞きました。

台湾でのリラックスした空気が、私の心を解放してくれた

台湾の食堂にて、息子さんと藤岡さん
台湾の食堂にて。

――台湾に移住しようと思われたきっかけを教えてください。

藤岡さん(以下敬称略):31歳の頃に台湾にきて、もう10年になります。きっかけは、友人と一緒に旅行で訪れたこと。そのときに、すごく肌に合った感覚があったし、台湾人の温かさに触れて感動したんですね。

実は当時、すごく悩んでいたんです。声が出なくなってしまったりと、心と体からのサインが出ていて、息苦しかったのを覚えています。この先、日本でどう生きていったらいいのかわからなくなってしまって。そんなときに台湾に出合って、直感で、“私はここに住んだほうがいいんだ”と思いました。変わるきっかけが欲しかったんですね。それで、1年後には台湾へ移住していました。

日本にいた頃は、生真面目な性格のせいで、自分を自分でガチガチに縛っていたんだと思います。でも、台湾での暮らしがはじまってからは、私もだいぶ変わったと思います。台湾の人たちは常にリラックスしていて、みなさんすごく自由!「失敗しても気にしない」「笑って許してもらえる」、そんな台湾のゆるい雰囲気が救いになったし、私の心を解いてくれたんだと思います。

台湾で暮らしはじめてから、今の夫と知り合って結婚しました。お互いに子どもが欲しくて、結婚したような感じです(笑)。

幼稚園で、同級生と遊ぶ息子さん。
幼稚園で、同級生と遊ぶ息子さん。

――現在、台湾ではどんな暮らしをされていますか?

藤岡:今は、子育て一色の生活を送っています。夫は仕事のために、日本に帰国したり、海外出張もあるため、月の大半が不在と言うこともあります。台湾には身内がいないので、その間はワンオペで子どもたちの面倒を見ています。

4歳と2歳の息子たちは、平日はそれぞれ違う幼稚園に通っています。長男はモンテッソーリ幼稚園、弟は英語教育重視の幼稚園です。2人が同じ幼稚園に入れていればもう少し楽だったのですが、長男の幼稚園に空きがなかったので、弟は違う幼稚園に通っています。

人気の幼稚園は、みなさん定員待ちをしていますね。希望の幼稚園の席が空いたから、幼稚園を移るという話もよく聞きます。逆に、合わないからまた別の幼稚園に移る、という感じで、転園のハードルが低い気がします。

台湾の幼稚園は、2歳か2歳半から入園が可能。朝は、だいたい8時15分〜8時45分頃までに登園して、9時頃に朝ごはん、12時頃にお昼ごはん。午後のお昼寝を挟んで、15時頃からおやつタイム、16時にお迎えという流れがほとんど。幼稚園にいる間に3度も食事やおやつを出してくれて、通常でも16時まで預かってくれるというのは、本当にありがたいです。

しかも、台湾の幼稚園では英語教育が必修なので、幼稚園に通いはじめると、中国語と英語がみるみる身についていくんです。長男はすでに中国語で会話はできていますし、次男もポロポロと中国語が出るようになりました。家では日本語がメインですが、たまに英語で話しかけたりも。夫が昨日、次男に「Do you speak English?」と聞いたら、「No!!!!!!」と。自然に身についているんですね(笑)。

日本の保育園に預けた経験もあるのですが、私の感覚だと、台湾人の方が教育熱心な人が多い印象です。さらに塾が大人気で、街には塾だらけ。よほどの裏道でなければ、100mに1か所はあるイメージです。

託児所も以前、利用しようと問い合わせたことはありましたが、どこも満員で、空きが出るまで半年単位で待たなければなりません。というのも、台湾は共働きの家庭が多いので、こういった施設やベビーシッターのサービスなどはとても需要が高いようです。

台湾のスーパーで息子さんと買い物。
台湾のスーパーにて。

――台湾の子育てについて教えてください。

藤岡:台湾の人たちは、子どもに対してとてもやさしいです。子どもが走って転んでも、見知らぬ人が「気をつけなよ〜」と、真っ先に声をかけてくれたりしますし、息子がベビーカーから降りるのを嫌がり、私が子どもごとベビーカーを持ち上げて階段を登ろうものなら、「手伝うから!」と言って、誰かがすぐに助けてくれます。

親子でバスに乗ると、若い方でも年配の方でも、躊躇することなくサッと立ち上がって、「ここに座りな!」と。これには本当に感動しますね。

息子二人が、別々の方向にそれぞれ走って行ってしまうこともあって。私も、おなかが大きくて咄嗟に走ることもできないし、そんなときは「お願いします〜!」と知らない人に助けてもらうこともあります。こういう状況では、まわりにいる大人が、何よりもまず子どもたちの方を真っ先に見て安否を確認してくれて、私のことも気にかけ、子どもたちを追いかけてくれます。年齢問わず、ほとんどの人がそういう行動に出てくれますね。
私も台湾で子育てを4年経験してきて、だんだんと自分自身も図太くなってきたなと(笑)。「困ったときは、お願いしちゃえ!」という感覚になってきました。

次男が生まれるまでは、私一人で、子ども二人のお世話を同時にするなんて、できるわけないと思っていたんです。それを私の母に言うと、「なんとかなるよ、子どもは成長するし、大変なのは今だけだから」と。でも、台湾で子育てをしているうちに、本当に母の言うとおりかもしれないと思ってきましたね。

藤岡さんと長男。
藤岡さんと長男。

――台湾での暮らしで、困ったなという経験はありますか?

藤岡:先日、長男と私がベランダに閉じ込められる事件がありました。

私がベランダで洗濯物を干していたら、長男が一緒に外に出てきたのですが、さらに追いかけてきた次男を外に出さないようにと、二人が扉の外と中で引っ張り合いの押し問答をはじめたんです。これで、次男に鍵をかけられてしまったら大変だと思っていたら、案の定、鍵をかけられてしまい、さらに古かった内側のドアノブが取れてしまって…。

台湾は、けっこう古い建物が多いんです。我が家のマンションも30年近く経っているんですが、住んでいる方はみなさん、中をリフォームして暮らしている感じで。常にいろいろなところから、工事の音が聞こえてきます。

夫は日本へ出張中でしばらく帰ってこないし、親戚も近くにいないし、途方に暮れました。ベランダの端まで行って、隣のオフィスビルの30階の方に、思い切りジェスチャーで助けを求めていたら、長男に中国語で「もっと大きい声で!」なんて言われて。幸い、隣のビルの窓際の方が気づいてくれて、マンションのオーナーに連絡をしてくれました。

あとで夫に報告したら、自分がいない間にあった出来事に怖くなってしまったみたいで、「日本に帰ろうか」なんて言いはじめました。でも、あとから考えると、さすがにゾッとしますね。

胎動から違った、個性豊かな子どもたち。得意なことを伸ばしてあげたい!

元気いっぱいの息子さんたち。
元気いっぱいの息子さんたち。

――これから先のご家族のことを教えてください。

藤岡:せっかく、これまで台湾で生活してきたので、子どもたちには北京語をマスターしてほしいと思っています。私は31歳のころに台湾にきて、それから中国語を学んだので、どれだけ中国語が難しいかを知っています。小さい頃から中国語を学んでおけば、大きくなった時の選択肢も増えるだろうと思っています。

ただ、中国と台湾の緊迫した情勢が続いているので、一旦、日本に帰国しようかと考えたりも。日本には私にも夫にもそれぞれ家族がいますから、“日本に帰りたいな〜”って、いつからか思うようになりましたね。

一方で、日本の教育制度に疑問を感じることも多いので、可能なら中国人や台湾人の移民が多いバンクーバーに引っ越そうかという案も出ています。自然豊かで、多言語、他人種、多文化の環境に触れさせながら過ごせたら、子どもたちにとってはよい経験になるのではないかと考えています。まだ何も決まっていないですが、今後の世界情勢を見て、臨機応変に対応できたらと思っているところです。

仲良く遊ぶ息子さんたち。
仲良く遊ぶ息子さんたち。

――お子さんたちをこれからどんな風に育てていきたいですか?

藤岡:おなかにいるときの胎動から、うちの子どもたちはそれぞれにまったく違う個性を持っていました。いつも元気で活発な長男の胎動は、「ドドドドン」の連打と「ドン」という回し蹴り。おなかの中で筋トレをしてたんじゃないかと思うほどで、まあ寝れないですよね(笑)。粘り強い性格の次男のときは、「むぎゅう〜」と押すんです。三人目の長女の胎動は「ポコポコッポコ」ととても軽やかでかわいらしいです。

こんな感じで、子どもたちはそれぞれに違った個性を持って生まれてくるので、どんなことに興味があるのか、何が得意なのか、なるべく早く気づいて、やりたいことができるようにサポートできたらいいなと思います。

「何をしても、どんな人になっても、ママはずーっと◯◯のことが大好きだよ」と、毎晩寝る前に息子たちに伝えています。人に迷惑さえかけなければ、子どもたちには自分の好きなように生きて欲しいなと願っていますね。

写真提供/藤岡麻美さん 取材・文/内田あり、たまひよONLINE編集部

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2023年12月の情報で、現在と異なる場合があります。

<プロフィール>藤岡麻美さん

女優、タレント、シンガーソングライター。1982年、福島県生まれ。1998年、女性アイドルグループ「チェキッ娘」としてデビュー。2013年に台湾へ渡る。

藤岡麻美さんの公式ブログ

藤岡麻美さんの公式インスタグラム

妊娠・出産の人気記事ランキング
関連記事
妊娠・出産の人気テーマ
新着記事
ABJマーク 11091000

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第11091000号)です。 ABJマークの詳細、ABJマークを掲示しているサービスの一覧はこちら→ https://aebs.or.jp/

本サイトに掲載されている記事・写真・イラスト等のコンテンツの無断転載を禁じます。