【橋本マナミ】長男が3才になったタイミングで2人目妊娠にチャレンジするも、待っていたのは壮絶なつわりの日々
2024年7月初旬、第2子となる女の子を出産された橋本マナミさん。8月9日発売『後期のたまごクラブ』の表紙と本誌インタビューに登場してくれています。妊娠中は、第一子とはまるで違う環境に喜んだり戸惑ったりしたそう。長男の子育てと仕事の両立に奮闘する中、2人目妊娠をめざした理由とは?産休前の妊娠9カ月のときにお話を聞きました。
長男ファーストの健康的な生活が2人目の妊娠を後押し
――2人目の妊娠を考え始めたのはいつごろですか?
橋本さん(以下、敬称略) わが家の4才の長男はわりとおとなしいタイプなのですが、それでも3歳になるまではやっぱり大変で、自我が強くなってからはとくに、夜中に突然起きて深夜2時からテレビを見始めたり、とにかく私が体力的にも精神的にもきつかったんです。だからとてもじゃないけど2人目なんて考える余裕はなかったし、友人からも「2人目が生まれると、大変さは2倍じゃなくて8倍にも10倍にもなるよ」と聞いていたので、そろそろ仕事も本格的に頑張りたいし、わが家で2人目の赤ちゃんを育てるのは難しいかなと思っていました。
そんな中2人目を考えるようになったのは、長男が3才になり、意思疎通ができるようになって育児が少しラクになったことと、翌年に私が40歳を迎えることがきっかけでした。先々、やっぱり2人目が欲しかったと後悔するより、今チャレンジして、授からなかったら、そのときはあきらめようと夫とも話をしました。ただ、検査をしたら、卵子の数が35才のときの半分以下に減っていたんです。現実を突きつけられ、あせって不妊治療も視野に入れましたが、結局はタイミング法で、これは私たちにとっても予想外でしたが、1回目で妊娠することができました。
――妊娠に向けて、普段から何か意識していたことはありますか?
橋本 とくになくて、健康的な生活をしていたのがよかったのかもしれません。当時、長男の生活リズムにあわせて私も夫も夜10時には寝ていたし、小さい子を連れての外食が難しいこともあり、食事はもっぱら自炊だったんです。しかも、長男を妊娠しているときがちょうどコロナ禍で、そのころから、腸内環境を整えて免疫力を高めるために発酵食品をたくさんとるようにしたり、無農薬の野菜を取り寄せたり、みそも手作りしたりして、いろいろ勉強して実践していました。それが、2人目を妊娠するころにはもはや当たり前になっていたので、今思えば妊娠しやすい体作りに一役買っていたのかなと思います。年齢的なこともずっと気がかりだったので、病院で「胎嚢(たいのう)が見えますね」と言われたときは、うれしい気持ちと同じくらい、ほっとしました。
初めての食べづわりに打ちのめされるも、長男の育児は待ったなし!
――1人目を妊娠したときと今回で、大きく違うことはありましたか?
橋本 4年前に妊娠・出産したとき、世はコロナ禍まっただ中でした。仕事はストップし、母親学級など人が集まる催しもすべて中止されました。出産について教えてもらう場が失われてしまったため、自分で出産の動画を見ながら呼吸法を学んだくらいです。それ以前に、私自身、おなかに赤ちゃんがいる身で、万が一コロナウイルスに感染したらどうしようと毎日不安だったし、何より、家族以外のだれにも会えず孤独でした。唯一、出産だけは夫の立ち会いが許可されていたので、それがせめてもの救いでした。
それに比べて、今回は気兼ねなく外にも出られるし、友人にも会える、今度こそマタニティライフを楽しもう!と思っていたら、その矢先、長男のときにはなかったつわりがやってきました。正確には、長男のときは食べづわりで、それも割と軽めだったのですが、今回はひどい吐きづわりでした。しかも、ドラマのオファーを受けた直後に妊娠がわかり、そのことを伏せたまま撮影に突入したんです。二日酔いや船酔いのような状態が続いて、現場で人目を避けて嘔吐(おうと)したこともありました。ウエディングプランナーの役で衣装がスーツだったので、おなかが大きくなって入らなくなったらどうしようと、安定期に入って周囲に報告するまでの間、内心ではすごくドキドキしていました。
――つわりはどのくらい続いたのでしょう?
橋本 3カ月くらいです。それでも、仕事は気が張っていたせいかなんとか乗りきることができたんですが、緊張の糸が切れた分、家ではソファで寝たきり。これが初めての妊娠だったら、2人目は考えられなかったかも…というくらい本当につらくて、歩くことはもちろん、テレビもスマートフォンも見られない状態でした。それでも当然、遊びたい盛りの息子は手加減してくれないので(笑)、おもちゃを私の近くに持ってきてもらって一緒に遊んだり、パパがいるときは、外に連れ出してもらいました。あのころは、夫からの「買って帰るものある?」という何気ないメッセージも本当にありがたかったし、今回の妊娠ではとにかく冷やし中華が食べたかったんですが、それを買いに行ってくれたりもしました。そこで嫌な顔をしたり、ましてや「自分で行きなよ」なんて言われたら、もう…(笑)。ママのつらさ、苦しさを理解することは難しいと思うけれど、それをわがままだなんて思わずに、パパたちには全力でママをサポートしてもらいたいです。きっと、そのあとのパパを見る目が変わると思います!
出産準備は、2回目だからこそ必要なものだけを用意
――おなかの大きさは、1人目と比べてどうですか?
橋本 今の時点で、すでに長男を出産したときより大きくなっています。2人目だとやっぱり皮膚が伸びやすくなるのかもしれません。予定日までまだ3~4週間あるので、どこまで大きくなるのかドキドキしています。体重も前回より増えていて、長男より大きく生まれてくることは、ほぼ間違いないかと。おなかが大きくなるほど妊娠線も目立ってくるので、毎晩寝る前にクリームを塗ってしっかりケアしています。どんなに眠くても、これだけは絶対に忘れません。
――肌質の変化や肌トラブルなどはありましたか?
橋本 肌が敏感になったようで、妊娠前に使っていたスキンケアアイテムは軒並み合わなくなりました。今は、オーガニック系の化粧品など、肌にやさしいものを選んで使うようにしています。あと、肌の乾燥がひどくなったので、とにかく保湿することを心がけています。冬の間はとくにシートマスクが欠かせませんでした。
肌以外では、おなかの赤ちゃんに押されるのかトイレが近くなりました。2人目は女の子なのですが、長男のときより元気いっぱい。あちこち蹴られて、そのせいで気分が悪くなってしまうこともあります。今は、こむら返りがひどくて悩ましいです。
――前回の経験を生かして、出産のために準備していることはありますか?
橋本 実は、前回は『たまごクラブ』を読んで、出産準備リストに書いてあるものを全部用意したんです。でもいざ入院したら、産褥(さんじょく)ショーツは産院からプレゼントされたし、ドーナツクッションもパジャマも産院にあって、あれ?って(笑)。 産院に何があるか事前に確認してから準備するべきだったなと反省しました。ただ、前回は買いそろえて満足してしまい、荷物としてひとまとめにしていなかったので、破水していざ病院に行くとき、かなりバタバタしてしまったんです。今回はそうならないように、必要なものはひとまとめにしておくつもりです。
“お兄ちゃん”と“妹”の出会いが楽しみです
――ママの妊娠について、上のお子さんはどんな反応をしていますか?
橋本 おなかが大きくなってきて、初めて赤ちゃんがいることを理解した様子でした。赤ちゃんがえりして、抱っこをせがまれることを心配していたのですが、普段から「この子はあなたに会うために生まれてくるんだよ」と繰り返し伝えているせいか、最近ではドーン!と私の体に乗ってくることもなくなり、すごくやさしくおなかを触ってくれます。おなかにチューしながら、「早く会いたいね」「このおもちゃ見せたい」と言っているので、生まれてくる妹と会うのを心待ちにしているようです。異性ということもあり、きっとパパも長男もメロメロになるだろうなと、私も楽しみにしています。
――初めての女の子ですが、ベビー服はすでに用意していますか?
橋本 経験上、ベビー服はたくさんあっても、いつの間にかサイズアウトして着られなくなってしまうことを知っているので(笑)、ひとまず、仲のいい友人からおさがりをもらうことになっています。ただ、女の子の服はとてもかわいいから、見たらきっと、迷わず買ってしまうだろうなと思っています。
――パパは育休を取得する予定ですか?
橋本 長男のときは1カ月間の育休を取得できたのですが、今回は難しそうなので、実家から母に来てもらうことになっています。ただ、子どもが2人いる生活は未知数なので、母が帰ったあとも日中私ひとりでお世話をするのが大変だったら、そのときはなんとか18時くらいに帰るようにすると、夫も協力的。長男のときも、寝かしつけや沐浴など一通りのお世話をしてくれていたので、安心して任せられます。実際、前回の出産のときは私が産後1カ月を過ぎたころから少しずつ仕事復帰して、ときには泊まりの仕事もあったのですが、快く送り出してくれて、その間、ワンオペで頑張ってくれました。家事も、食事は私が作るけれど洗い物はしてくれるし、洗濯もできるので、心強いです。
――ママたちにとっては、妊娠による体形の変化も気になるところですが、1人目を出産したあと、何か心がけたことはありますか?
橋本 前回は体重が10kg増えて、産後に7kg減りました。ただ、残りの3kgとおなかまわりの脂肪は半年ぐらい減らなかったです。もちろん、授乳期間はそんなことを気にしている場合ではなかったですが、それ以降はやはり人前に出る仕事なので、1回だけ、3日間のファスティングをしました。あと、産後かどうかは関係なく、年齢とともに代謝がどんどん落ちていくため、週に1回ピラティスに通い始めたんです。その結果、産後のほうが、体重を維持できるようになりました。ストレスも産後に体形が戻らない理由のひとつだと思うので、家族や周囲の人の手を借りながら、2人目も適度に休息を取りつつ、リフレッシュできたらいいなと思っています。
撮影/中田陽子(MAETTICO) スタイリスト/鳥山悦代(One8tokyo) ヘア&メイク/エノモトマサノリ 取材・文/坂井仁美、たまごクラブ編集部
息子さんのエピソードを話すときは、自然と笑みがこぼれていた橋本さん。産後の体調やメンタル面など、心配事はいろいろあるそうですが、「今回は落ち込んだり泣いているヒマなんてないかも!」とたくましいママの顔をのぞかせていました。
橋本マナミさん
PROFILE
1984年生まれ。山形県出身。1997年「第7回全日本国民的美少女コンテスト」で演技部門賞を受賞。そのあと、女優、タレント、グラビアアイドルとして幅広く活躍。2019年に結婚し、2020年に第1子となる男の子を出産。
●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は、2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります。