【小児歯科医師推奨・むし歯予防最前線】マイナス1歳から始めるべき理由と妊娠中の今できること <PR>
「子どものむし歯予防は生まれる前から」と聞くと驚きますよね。小児歯科医の仲井先生にうかがったところ、妊娠中のお母さん自身の口腔ケアが子どものむし歯をふせぐためにとても大切なのだとか。そのワケと、今日から実践できるお手軽習慣を紹介します。
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生まれたばかりの赤ちゃんの口には、むし歯菌はゼロ!
甘いものをだらだら食べたり、歯みがきが不十分だったり、生活習慣の問題がむし歯をひきおこすイメージがありませんか?
小児歯科学や母子歯科保健などを専門とする仲井雪絵先生によると、「口の中に住みついているむし歯菌(ミュータンスレンサ球菌)は、歯の表面に残った飲食物に含まれる糖をエサとしてネバネバ物質(不溶性グルカン)を作り出して歯にくっつき、歯垢を形成します。同時に強力な酸を作り出し、人体で最も硬い歯のエナメル質を溶かします。それが進行すると、やがてむし歯の穴が出来てくるのです。それゆえ、むし歯は生活習慣病です」とのこと。
しかし、そのネバネバ物質や酸を作る原因である「むし歯菌」は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しないそう。むし歯菌は他の人から移ることによって、口の中に住みつくことになるのです。
「つまり、むし歯は新型コロナウイルスやインフルエンザなどと同じ『感染症』でもあるのです。」(仲井先生)
むし歯菌は周りの大人から赤ちゃんに感染することが多い
むし歯菌の主な感染源はご家族、特にその中でも日常的にもっとも接点の多いお母さんだと言われています。
感染経路としては、食事時に大人が使ったスプーンや箸を共用したり、口にキスをしたりする行為などが挙げられます。それらの行為によって、唾液を介してむし歯菌が移ります。ずいぶん昔は、あらかじめ大人が食べ物を噛んで赤ちゃんに与える「噛み与え」も注目されていましたが、最近はあまり見られなくなったそうです。
仲井先生の調査によると、妊娠中に保健指導を受けて「スプーンや箸の共用は良くない」と分かっているお母さん方でさえ、忙しい子育てライフの中でうっかり共用してしまう場面も少なくなかったとか。すなわち、感染経路を完全にシャットアウトするのはかなり難しいようです。
また、「1歳7カ月~2歳7カ月頃は『感染の窓』と呼ばれていて、むし歯菌が感染しやすい時期として注意が必要です。」(仲井先生)
むし歯菌の感染予防には、妊娠中からのキシリトール習慣が有効
感染経路のシャットアウトが難しいのであれば、一体どうすれば効果的に感染予防ができるのでしょうか。
「感染源へのアプローチがカギになります。感染源になりうるご家族の口内環境を赤ちゃんが生まれる前、つまり妊娠前や妊娠中から整えておくことが重要です。
日ごろから定期的にかかりつけ歯科医院を受診されている方はそのまま継続し、プロによる口腔ケアを受けてください。定期的に歯科受診をされていない方は、自治体が行っている妊婦歯科健診の受診をお奨めします。むし歯や歯周病にかかっている場合、治療内容や受療時期によって難しい場合もありますので、歯科医師・歯科衛生士にご相談の上進めてください。
『今までむし歯や歯周病にかかっていないから大丈夫』『すでに治療は終わったから問題ない』という妊婦さんも、口内のむし歯菌リスクが低いとは限りません。妊娠前とくらべて妊娠中は、むし歯や歯周病にかかりやすいハイリスク状態になります。
そこでプロによるケアに加え、セルフケアとして習慣にしてほしいのが、口内環境を整えるのに有効と言われるキシリトールです。」(仲井先生)
妊娠中のキシリトール習慣で、赤ちゃんへの感染時期を約9カ月遅らせることができたという調査結果も
キシリトールとは、白樺や樫の木などを原料とする天然甘味料です。
口の中に砂糖があるとむし歯菌は定着しやすくなるのだとか。むし歯菌は砂糖からネバネバ物質をつくり、歯の表面に強く付着します。ところが、キシリトールではネバネバ物質がつくられないため、歯からはがれやすくなり、むし歯菌は定着しにくくなります。
そこで、仲井先生が妊娠3~5カ月の女性を対象に、キシリトールの摂取が子どものむし歯菌への感染に影響するかどうかの調査をしました。妊娠6カ月から出産後9カ月までの13カ月間キシリトール入りガムを毎日噛んだお母さんのグループと、噛まなかったお母さんのグループのむし歯菌の量を比較しました。
子ども達については、むし歯菌の感染率を2歳まで比較しました。キシリトール入りガムを噛んだお母さんの口の中のむし歯菌量は減少し、さらにその子ども達の感染率は、ガムを噛まないグループより少ないことがわかりました。感染時期については、8カ月以上も遅らせることができたという結果が得られたそうです。
(注釈)
【研究内容について】産婦人科医院を受信した妊婦3~5カ月の妊婦に、むし歯菌検査を実施。そのなかで、むし歯菌の量が多かった妊婦107名を2つのグループに分類。
1つは、保健指導を受けつつ、妊娠6カ月目から子どもが生後9カ月になるまでの13カ月間、キシリトール入りガムを毎日噛む。もう一方のグループでは保健指導だけを受ける。
※キシリトールの摂取量は1日5~10g。1回で摂るより数回に分けて摂るほうが口内環境の維持には効果的。
「2歳までむし歯菌の感染をふせぐと、その後にむし歯にかかったとしても重症になりにくい」(仲井先生)
親からの感染を頑張って防いだとしても、保育園や幼稚園に通うようになると共有のおもちゃをなめたり、おやつなどをなめ合ったり。子どもの社会が家族以外に広がるとともに、感染源は親以外に増えていきます。いつかはむし歯菌に感染する可能性があるので、一生むし歯菌に感染させない、というのは現実的に無理です。
だから「少なくとも2歳までは感染させないことを目標にしましょう」と仲井先生。
「というのも、2歳になる前までにむし歯菌に感染してしまうと、のちに発症するむし歯が重症になりやすいからです。
子ども達は、大人になっても高齢期を迎えても、ずっとむし歯予防が必要です。後に続くライフステージのむし歯予防をラクにするために、そして重症なむし歯を防ぐために、まずむし歯菌感染予防を2歳までは続けてみませんか?」(仲井先生)
むし歯菌の「完璧な感染予防」は無理だとしても、「感染時期を遅らせる」ことならばできそうな気がしてきましたね!
家族みんなでキシリトール習慣を
仲井先生の研究によると、妊娠中からお母さんがキシリトールを摂取すると子どもへのむし歯菌感染予防の効果があることがわかりました。しかし、感染源はけっしてお母さんだけではありません。子どもへの感染予防の確実性をあげるためには、お父さんやおじいちゃん・おばあちゃんなど、子どもと接する家族みんなが自分の口内環境を整えることが大切です。
今からのキシリトール習慣で、子どもへのむし歯感染リスクを減らしましょう♪
今回お話をお聞きしたのは…
仲井雪絵先生(静岡県立大学短期大学部教授/小児歯科専門医指導医)
静岡県立大学短期大学部教授。小児歯科学、社会歯科学、行動科学、母子歯科保健などを専門とする臨床家であり研究者。主たる著書に『マイナス1歳からはじめるむし歯予防』。
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