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妊娠中のつわりはいつまで続く? その症状と軽減する方法

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iStock.com/sunabesyou

妊娠がわかるころと前後して、食事の好みが変わる、胃がムカムカするなど、つわりの症状が出ることがあります。妊婦さんによって、症状に個人差はありますが、いつから始まり、いつ終わるのか、またよく見られる症状や対処法などについて、詳しく説明します。

つわりの原因は?

つわりの原因は諸説ありますが、まだはっきりとわかってはいません。ただ、有力な説としては、妊娠すると子宮の中にできる絨毛からhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが甲状腺機能を高め、嘔吐中枢を刺激するためではないかと考えられています。また、母体がおなかに宿った胎児を、自分の体を構成するタンパクとは別ものとして拒絶するために吐きけなどが起こるというアレルギー説、ホルモンバランスの急激な変化によって自律神経が不安定になる説などもあります。
さらに、精神的なものも強く影響すると言われています。妊娠や出産に対する不安や、家族関係のトラブルなどがあると、つわりの症状がひどくなることがあるようです。

つわりの症状は?

つわりの症状はさまざまです。何を食べても吐いてしまう吐きづわり、何か食べていないと気持ち悪くなる食べづわりのほか、胃もたれ、食欲不振、においに敏感になる、体がだるい・眠い、唾液が出る、頭痛がする、イライラするなどがあります。これらはすべて、ホルモンの急激な変化によって生じる体の生理的な反応です。症状は個人差が大きく、なかにはつわりの症状がまったくない人もいます。人によって症状が違うのは、ホルモンの分泌量の違いや、精神的な状況、妊娠時の体の状態もかかわっているのではないかと考えられています。

いつ始まっていつ終わるの?

多くの人は、妊娠が判明して間もない5〜6週で始まり、妊娠8〜11週ごろピークを迎えます。さまざまな症状に悩まされる人も多いですが、胎盤が完成する妊娠15〜16週ごろまでに終わる人が多いでしょう。ただし、つわりの症状と同じで、つわりの期間にも個人差があり、10週くらいで終わる人もいれば、16週以降も続く人や出産まで続く人もいます。また、妊娠後期に食欲不振や吐きけなど、つわりのような症状が出るのは、大きくなった子宮が胃を圧迫するためと言われています。

つわりがない人もいるって本当?

ほとんどの妊婦さんが経験するつわりですが、中にはつわりの症状がまったくなかったという人もいます。心配になる妊婦さんもいると思いますが、つわりがないからといって、赤ちゃんが元気ではないということはありません。妊婦健診での経過が順調なら、心配せず、「つわりがなくてラッキー!」くらいの気持ちでおおらかに過ごしましょう。

1人目と2人目以降の赤ちゃんで症状が違う?

1人目と2人目では、つわりの症状が違ったというママの声はとても多くあります。1人目がつわりの症状が重かったから2人目も重い、1人目が軽かったから2人目も軽いというわけではなく、妊娠のたびに症状が変わると心得ておきましょう。

つわりをラクにする方法

食欲がなくても、脱水症状を避けるために水分はしっかりとりましょう。体の電解質を補うスポーツ飲料や、糖分を含んだ果実ジュースもいいですが、カロリーのとりすぎには注意が必要です。「マイボトル」に温かい麦茶を入れて持ち歩くのもおすすめです。ゼリーなどのど越しのよいものを冷蔵庫に常備したり、果物を凍らせてシャーベットにしたりすると口にしやすくなります。
食事ができないと「赤ちゃんに栄養が行き届かないのでは?」と心配になるかもしれませんが、この時期の赤ちゃんは本当に小さく、まだ栄養のことを心配する必要はありません。食べられるものを食べ、のんびり過ごしましょう。
吐きづわり、食べづわりなど、どんなタイプのつわりの人も、必ずラクになれる方法はあります。つわりの時期は我慢せず、優等生にならずに、少しぐらいわがままになりましょう。周囲に上手に甘えながら、少しでも症状が軽減できる方法を探していくことが必要。以下に「これでつわりがラクになった」という先輩ママの口コミと専門家のアドバイスを紹介します。

つわりをラクにする食べ方・飲み方

A 目覚めにバナナ
バナナにはつわりを緩和するビタミンB6が含まれ、エネルギー補給にもなります。

B ガムを噛む
食べづわりの人は、空腹時の一時しのぎにガムを噛むのも手。気分もまぎれます。

C トマトやレモンなど酸味のあるものを食べる
トマトやレモンなど酸味のあるものはクエン酸が含まれ、胃のむかつきを抑えたり、胃腸の働きを良くしたりする作用があります。梅干しにも同様の効果がありますが、塩分が高いので1日1個を目安に。

D きゅうりや大根をかじる
食べづわりの人は、きゅうり、大根、にんじんなどの野菜をスティック状に切り、そのままポリポリつまんで。

E 小さなラップおにぎり
ゴルフボール大のおにぎりをラップにくるんで作っておき、おなかが空いて気持ち悪くなったときにつまむようにすると、胃のむかつきが抑えられます。

F 温かいお茶を少しずつ飲む
温かいお茶を飲むと胃が落ち着くので、食べる前に少し飲んでみましょう。

G 飲めなければ氷をなめる
水も飲めないようなら、氷を口に含むだけでも水分補給に。

つわりをラクにする生活習慣

A 胃を圧迫しない
リクライニングチェアの背を倒してゆったりもたれるとラクになることも。

B 肩甲骨の間を温める
左右の肩甲骨の間を温めると背中の筋肉がほぐれ、血流がよくなりリラックスに。ホットタオルでみぞおちを温めるのもおすすめ。

C とにかく横になる
体力を消耗しやすい時期なので、まめに横になる習慣を。

D スマホやPCを見過ぎない
スマホやPCの画面を見るなど目を使いすぎると気分が悪くなり、ブルーライトの影響で頭痛、不眠につながることもあるので注意。

E 気分転換に散歩したり、人と会う
体調がいいときは外に出て散歩をするだけでも気分転換に。外に出られないときは、友達に家に来てもらうなど、だれかと会って話すだけでも気がまぎれることも。

つわりのとき、家事はどうする?

つわりのときは今まで難なくできていた家事がつらくなります。キッチンに立っても、においで気分が悪くなることも。多くのつわりは一時期のことですから、無理をせず、この時期はパパや家族に協力してもらい、のんびり過ごしましょう。パパの得意料理を作ってもらう、冷凍食品やレトルト食品、食材の宅配やお惣菜などを上手に利用しましょう。体調がよければ、気分転換も兼ねて、外食をするのもおすすめです。

つわりでこんな症状が出たら病院へ行こう

吐きけが強く、水を飲んでも吐いてしまうようなら、脱水症状を引き起こす可能性があります。つわりの症状が重く、水も飲めないような状態を「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と言います。以下のような症状が1つでも当てはまったら、産院に行きましょう。

○空腹、満腹を問わず吐きけが起こり、食べ物も水も口にできない
○起きているとフラフラし、めまいや頭痛がする
○数日の間に5%以上の体重が減少。(体重50kgであれば2.5kg以上)
○吐いたものに胆汁や血液が混じることがある
○トイレに行っても尿が少ない、または出ない
○日常生活が送れない

どんな治療をするの?

産院では、尿検査を行い、ケトン体(つわりによって低栄養と脱水症状が続くと、尿中に検出される)の反応を調べます。脱水や栄養不足が確認された場合は、水分や栄養補給のために輸液を点滴注射します。点滴は通院して行う場合もありますが、よくならないときには入院になります。

妊娠悪阻のときの赤ちゃんへの影響は?

妊娠悪阻で食事をとれず、栄養状態が悪くても、ママの栄養は優先的におなかの赤ちゃんに届くため、赤ちゃんが育たないなど、成長に影響を及ぼすことはありません。ただし重症の妊娠悪阻の場合、まれに赤ちゃんが発育不全になるという報告もあります。

つわりがひどい場合、仕事はどうする?

つわりの症状がひどい場合は、通勤すること自体が難しいことも。たとえ職場にたどり着いたとしても、普段通りに仕事ができないことがほとんどでしょう。そういった場合は、無理をせずに仕事を休む、時差出勤を申し出る、時短勤務を申し出るなどして、つわりの時期を乗りきりましょう。

まとめ

妊娠するとほとんどの人が経験する「つわり」。症状も人それぞれなら、乗り切り方も妊婦さんの数だけあるのかもしれません。妊婦さんにとってはつらい時期ですが、必ず終わりは来ます。できるだけのんびりゆったり過ごして、乗り切りたいものですね。
(文/たまごクラブ編集部)

監修
日本赤十字医療センター 周産母子・小児センター顧問
東都文京病院 院長 杉本充弘先生

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