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妊娠中こそ予防接種は必須!インフルエンザから赤ちゃんを守るための生活術

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Jovanmandic/gettyimages

インフルエンザの流行時季は、11月中旬から少しずつ増え始める年もあれば、年末年始に一気に増える年もあります。いずれにせよ、妊娠期間が秋冬の人は要警戒! ニンプこそ、知っておきたいインフルエンザ予防の基礎知識を、産婦人科医の青木茂先生に伺いました。

インフルエンザを予防する生活術

「インフルエンザに限らず、感染症の予防はうがい・手洗いが基本です。また、いちばんの予防法は、人込みを避けること。やむを得ず外出する際は、マスクの着用を。マスクは本来、感染者がほかの人にうつすのを防ぐためのものですが、つけたほうが感染リスクは減ります。のどが保湿されて、ウイルスが死滅しやすくなります」(青木先生・以下同)

うがい薬は確認を。手洗いは念入りに

「水でうがいをするだけでも効果はありますが、市販のうがい薬を使う場合は、産婦人科医や薬剤師、製薬会社のいずれかに確認しましょう。うがい薬は、説明書に記載されている規定を守って使用を。
手洗いは、石けんを使って念入りに。指の間や手首もしっかり洗い、十分な流水で洗い流します」

人込みを避けるのがいちばん

「年末年始は外出の機会が増えがちですが、できるだけ人込みは避けましょう。とくに、映画館やコンサートホール、バーゲン会場など、閉ざされた空間にたくさんの人が集まる場所はリスク大です」

部屋の湿度は50%くらいに

「寒冷乾燥を好むインフルエンザウイルスは、湿度50%くらいで空気中の感染力が弱まります。ですから、室内では加湿器の利用がおすすめ。ただし、70%以上はカビの心配があるので、加湿のし過ぎには要注意」

妊娠中のインフルエンザ予防接種

「妊娠経過や赤ちゃんへの影響を心配する人もいますが、インフルエンザワクチンは安全性が確認されているので、妊娠中どの期間に受けても大丈夫。妊娠初期の接種も問題ありません。むしろ、予防接種をしないことのほうがリスクは高くなります。ママ自身のためだけでなく、おなかの赤ちゃんのためにも、積極的に接種しましょう。家族全員で接種するのが理想です」

ニンプこそ予防接種が必要なワケ

「妊娠中は呼吸器疾患が重症化しやすく、インフルエンザによる入院や死亡の率は、一般の人よりも妊婦のほうが高くなるというデータもあります。また、子宮収縮が起こりやすくなるので、流産・早産のリスクも高くなります」

接種は10月末~11月初めがベスト

「予防接種を受けてから免疫がつくまで、2~3週間かかります。11月中旬からインフルエンザが本格的にはやり始めることもあるので、10月末~11月初めに接種するのがベスト。出遅れると、ワクチン不足で接種できなくなる心配もあります。ワクチンの効果が持続するのは3~5カ月間です」

インフルエンザにかかってしまったら…

「予防接種をしていても、インフルエンザにかかってしまうことがあります。気になる症状がある場合は、早めの受診を。まずはかかりつけ医に電話して、判断を仰ぎましょう。産院によっては、内科での診察を促されることもあります。受診の際はマスクを着用し、必ず妊娠を告げてください」

感染していても検査が陰性のことも

「インフルエンザウイルスがもっとも増殖するのは、感染から24~48時間後。検査のタイミングによっては、感染していても陰性になることがあります。感染の疑いが少しでもある場合は、抗インフルエンザ薬を処方してもらってもよいでしょう」

抗インフルエンザ薬の服用

「抗インフルエンザ薬には、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタがあります。また、今シーズンからはゾフルーザという新薬も加わりました。いずれも妊娠中に服用しても大丈夫な薬です。処方された薬は必ず用量を守ってきちんと服用しましょう」

予防投与も推奨されている

「家族など身近な人がインフルエンザに感染した場合、妊婦は予防のために抗インフルエンザ薬を服用することが推奨されています。ただし、点滴薬のラピアクタは予防投与に使用できません」

ニンプがインフルエンザに感染すると重症化しやすいので、予防は重要! 予防接種は、11月上旬までに家族みんなで接種するのが、おすすめです。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:横浜市立大学附属市民総合医療センター 総合周産期母子医療センター 産科担当部長 青木 茂先生
専門は産科救急と合併症妊娠。24時間対応の周産期救急医療の基幹病院で、日々、深刻なトラブルを抱えた妊婦さんの治療に従事。経験豊富な、とても頼りになる先生です。

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