“おなかの子は男の子”だと信じ続ける夫。出産直後に妻の逆襲が!
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3歳の女の子一人を育てるママライターかえるです。38歳で出産しましたが、つわりや腰痛で妊娠中はブルーになっていました。今は、おしゃれ好きな娘と女子トークを楽しんでいます。
妊娠すると夫がそわそわ、理解しづらい行動が増えた
「妊娠したらしい」と朝の出がけに夫に告げると、「おっ」と言ってそのまま出発。嬉しいのか嫌がっているのかわからず不安になりました。私はその後すぐに重いつわりに襲われ、「もうだめだー」とへたばってしまいました。
夫が「親になる覚悟をしないと!がんばれ!」と精神論で迫ってきたので、イライラが募る日々でした。つわりでは、夫の服についているタバコの匂いで気持ちが悪くなり、子どものためにも禁煙のお願いをしました。しかし、やめられず「そんな人は父親として信用できない!」と私の怒りが爆発し、一時は離婚危機に発展しました。
また、「どんな子が生まれても受け入れる覚悟をしないと」と夫一人で障がい者就労施設を見学に行くなど、よくわからない行動をとりました。たぶん、子どもがいない人生を予測していたので、突然の妊娠報告にあたふたした結果、「おいおい」とつっこみたくなる言動や行動が多発したのだと思われます。
ほぼ女の子だと確定しても、男の子の名前を考える夫
とにかく男の子を望んでいた夫。本人がラグビー経験者なので、子どもと一緒にプレーする光景を思い描いているようでした。しかし、妊娠7ヶ月頃に女児の可能性大と判明。それでも“女子ラグビーをさせたい”と、夢は広がる一方でした。
今となっては、「女の子だから、あんまりケガさせたくないね、本人の好きなことをやればいいね、ぶちゅー」と180度方針転換しましたが…。
さらに、夫がおなかの子に話しかけることも一切せず、しーんとしていた妊婦時代。歓迎されていないようでさみしかったです。
休日は一緒に散歩したり、つわりのときは天然のだしを取って鍋を作ってくれたりと、優しいところもありました。でも、頭が現実に追いつかない様子が見てとれました。もしくは、単に頑固なのかもしれません。
妻が反撃!出産の瞬間まで男の子だと信じる夫
どうして男の子にこだわるかについて、もうひとつ思い当たることがあります、命名権について以前からルール決めをしていました。男の子なら夫、女の子なら私が主体的に決めるという内容です。
冗談っぽく話していたのですが、夫はむきになり、最後まで男の子と信じて名前を考え続けていました。そして中国古典や、自分の好きなスポーツに基づいた名前をメールで送ってくるため、臨月のイライラの種に。往生際が悪く、女の子でも男の名前を付けようと画策している様子でした。
最終的には、偶然出産に立ち会った夫が出産直後、「男ですか?」と助産師さんにたずね、「立派な女の子です」と返され、落胆。
私は内心あきれながら、「ざまーみろ」って感じでした。そのわりには「出産は女の人にはかなわないな」とほめてくれたので、「じゃあ、私が名前決めるね!」と私が命名することになりました。今でも、「あんなに名前を考えたのに、生まれたとたん、すべてぶんどられたな」と苦笑いしています。
39週で3600g50cmの大きめな女の子が誕生しました。里帰り中でしたが、夫が偶然泊りに来ており、出産に立ち会いました。病院では「いつ生まれるんですか?最終の飛行機に乗って帰らないと明日重要な会議が!」とうろうろし、助産師さんには「そんなの分かれば、苦労しませんよ」と冷静に対応されていました。男の人って、なかなか当事者の実感がわかないんでしょうね。もうひとり大きな子どもがいるということで、今後も温かい目で見守りたいと思います。
[ かえる * プロフィール]
夫が海外赴任中のため、3歳女児をワンオペ育児中。妊娠中から始まった腰痛に今も悩まされており、ヨガやピラティスを頑張る日々。趣味は旅行と体を動かすこと。こども食堂にもよく行きます。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。