妊娠後期、赤ちゃんが育っていない? エコー写真で振り返る3人目の出産体験
3人の子育てをしながら、在宅でライターとして働いている“こぢんまり子”です。35歳で3人目を妊娠。上の子は幼稚園児と未就園児だったので、幼稚園ママとしてゆったりと毎日を過ごしながらの妊娠生活でした。
赤ちゃんは小さめながらも経過は順調…。と思いきや、妊娠後期の33週、赤ちゃんが育っていないと診断されます。保育器のある大きな病院での出産が不可欠と言われ、転院することに…。いきなりどん底に落とされたような気持ちのまま管理入院、そして無事に出産まで至った体験を、エコー写真とともにお伝えします。
<妊娠初期> 妊娠7週目~12週。待ち望んだ、3人目の赤ちゃん。
無事に胎嚢と心拍を確認 - 妊娠7週目のエコー写真
しばらく生理が来ないなと思って、妊娠検査をしたら陽性。1週間ほど経って都合のよい日に、上の子を出産した産院に行きました。左下の黒い丸が胎嚢、その中の小さな白いものが赤ちゃん。まだ胎芽と呼ばれる状態です。妊娠確定! エコーで胎嚢と心拍を無事に確認できたので安心しました。私も夫も3人兄弟。できれば子どもは3人欲しかったので、とても喜ばしい出来事でした。
おなかの中ですくすく成長する赤ちゃん - 妊娠9週目のエコー写真
右側が頭、左側が体です。頭と体がなんとなく分かれて、体の下側に小さな手と足がついています。「頑張って成長してくれているな」とうれしくなりました。2番目の子を連れて産院に行ったのですが、診察室には入らず、前室で看護師さんとおもちゃで遊びながら大人しく待っていてくれました。
手足が長く、人らしい姿に - 妊娠11週目のエコー写真
右が頭、左上が体、その下に長く伸びているのが足です。横向きの画像です。足が長くなり、人間らしくなってきました。体の部分に見える濃い白い線が背骨です。まだおなかが目立つ頃ではないはずですが、少しおなかが大きくなってきました。3人目の妊娠だから、おなかの皮膚も子宮も伸びやすくなっているようでした。
<妊娠中期>妊娠13週~27週。親や上の子にも妊娠を伝える
つわりの吐き気がつらい状態 - 妊娠15週目のエコー写真
右側の丸いのが頭、左下が体で、こっちを向いている状態です。体の横になんとなく手が見えます。しっかりと顔の輪郭が写っています。つわりが続いて、誰もいない寝室のムワッとした残り香だけで、吐いてしまうことも。なるべく体を休ませながら、幼稚園の送り迎えと家事をこなしました。上の子たちに「おなかに赤ちゃんがいるよ」と伝えると、上の幼稚園の子は喜んでいましたが、下の子はまだよく分かっていないような感じでした。
性別判明、女の子でした - 妊娠19週目のエコー写真
このエコー、わかりにくいかも知れませんが、太ももとお股だけの画像です。右側がお股、そこから左に向かって2本の足が伸びています。太ももから先は、写っていない状態。性別が分かる頃なので、そのあたりを中心にエコーを写してくれました。お股に何もないので、女の子ですねと言われました。この頃、戌の日のお参りに行き、安産で無事に生まれますようにとお願いしました。
エコーに入りきらないぐらいに成長 - 妊娠25週目のエコー写真
左側の丸い輪郭が顔、その右のアゴのあたりにあるのが手です。大きくなってきて、エコーで一度に全身を確認することができません。赤ちゃんの頭の方を見てから、体に当てるプローブをずらして体の方を確認。この写真では、心拍の波形が一緒に印刷されています。この頃、つわりはおさまってきましたが、逆に食べすぎてしまい、体重が増えてしまうことを注意されました。
<妊娠後期>妊娠28週~38週。小さいながらも順調な成長と思いきや…
赤ちゃんの体重が少なめだと指摘される - 妊娠30週目のエコー写真
エコーは左下の曲線が頭、真ん中の白っぽいのが手です。おなかの中で、よくしゃっくりをする赤ちゃんでした。しゃっくりをしているときにおなかに触ると、びくっとしているのが分かるので、夫にも触ってもらい、2人で「元気だね」と喜びました。
検診ではエコーで赤ちゃんの太ももの長さと頭の長さを計測して、推定体重を教えてもらっていたのですが、この頃から赤ちゃんの体重が少なめだと医師に言われるようになりました。
赤ちゃんの体重が思うように増えない - 妊娠31週目のエコー写真
エコーは顔のアップです。右側の曲線が頭です。赤ちゃんの体重が増えず、このままだと保育器のある病院に転院する可能性があると言われてしまいました。どうやったら赤ちゃんの体重が増えるかママ友に相談して、食事の量を増やしたり、なるべく寝て過ごしたり、自分なりにいろいろやってみました。
転院することに - 妊娠33週目のエコー写真
エコー写真は、ちょっとわかりにくいですが右側が頭、左側がお尻です。少しくびれたところが首、真ん中上下に腕が伸びています。左側、お尻の上下に足が見えます。赤ちゃんの推定体重は1735g。標準値を下回ってしまいました。何らかの原因で赤ちゃんの育ちが悪いと診断され、大きな病院への転院が決まります。とても動揺して、ネットで赤ちゃんの育ちが悪い原因を調べるなど、不安が消えない日々を過ごしました。
家から徒歩5分の産院から、車で1時間ほどの大学病院に転院することになりました。3ヶ所の大きな病院から選ぶように言われ、なんとなく車で行きやすそうなところに決めました。結婚で引っ越してきた土地なので、病院の情報や土地勘がありません。今思えば、一度持ち帰って、きちんと検討すればよかったと少し後悔しています。
週1で通院、毎回NSTで赤ちゃんのチェック - 妊娠36週目のエコー写真
どこを写したものなのかちょっと分かりにくいですが、顔のアップだと思います。右上の線が頭のラインで、真っ黒な部分が頭です。4月に2人目の子どもが幼稚園に入園。週に一度、自分で車を運転して大学病院の検診に行き、そのたびに、30分ほどNSTを受けました。赤ちゃんの体重が増えない原因は分かりませんでしたが、羊水が普通より少ないと言われました。通うことになった大学病院では、毎回医師が変わり、言うことも少し違うので戸惑ったのを覚えています。
出産直前! - 妊娠38週目のエコー写真
出産前日のエコーです。真ん中の薄い線が背骨、上のところが腰だと思います。この頃は、赤ちゃんの頭は私の骨盤の方にあり、顔を見ることはできませんでした。
赤ちゃんの体重がまったく増えなくなり、37週で管理入院することになりました。赤ちゃんの推定体重は2000g程度で、誤差を含めると2000g以下の可能性もあり、低体重児になってしまいます。ちょうどよく大型連休に入り、夫が家で上の2人の子どもの面倒を見ることに。病院の食事は薄味だけどおいしくて、カロリー計算も完璧。赤ちゃんの体重を増やそうとたくさん食べていた私ですが、入院中に2kgやせてしまいました。
そして、入院7日目の朝に陣痛が開始。そのままお昼の12時に出産しました。3人目だけあって、陣痛から出産まではスムーズ。推定体重が2000g前後だと言われていた赤ちゃんでしたが、生まれてみると2600g以上あって、医師も私もびっくり。赤ちゃんは用意されていた保育器に入りましたが、特に異常もなく、翌朝には普通のベビーベッドに移されました。
遠くの大学病院まで転院しましたが、特別な医療行為の必要なく、妊娠38週3日に、体重2682g、身長46.5㎝で、頑張って生まれてきてくれた赤ちゃん。出産までヤキモキしましたが、無事に生まれてきてくれたことに本当に感謝の気持ちです。そして、上の子2人と夫は、濃密な3人だけの大型連休5日間を過ごし、きずなも深まりました。4人目は考えていないので、これが最後の出産となりそうですが、ちょっと特別な体験になりました。
[ こぢんまり子 * プロフィール]
主婦兼ライター。36歳で3人目を出産。出産後は細々と在宅ワークをしながら子育て中です。小学生の上の子たち、未就園児の末っ子と、3人の子どもたちとドタバタしながら毎日を過ごしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。