性別不明・意見の違いで難航した“名づけ” 夫婦でじっくり話すきっかけに!
3歳育児中、ライターの宮本真知です。30歳ではじめての妊娠・出産を経験しました。赤ちゃんを迎えるにあたって、ベビー用品の準備や部屋の模様替えも楽しかったのですが、一番楽しかったのは”名づけ”でした。
性別不明の子の名付けが、団らんを与えてくれた
妊娠中、なかなか性別が判明しませんでした。なので、子どもの名前をつけるときも、自然と話題は性別の話になりました。「男の子だったらどんなふうに育ってほしい? 女の子だったら?」名前の話になると、性別の話から将来の話まで飛躍するのがいつものパターンでした。
私たち夫婦は、名前の意味を大切にしたいという気持ちがありました。ですので、どんなふうに育ってほしいかという話が、漢字を選ぶきっかけや、子育て方針のすりあわせになりしました。
また、名前については両親の干渉もなく、ふたりで自由につけられる環境でした。夕食後のひととき、名づけというテーマがふたりの楽しい団らんを提供してくれました。
画数・文字数・古風今風…名付けで親のトラウマ爆発
名づけは妊娠中の楽しみでしたが、全てが簡単に決まったわけではありません。夫は短い名前をつけたがりました。というのも、夫の名前は珍しいほど長く、子ども時代にはそれでからかわれた経験があるという理由からでした。
一方私は、自分の地味な名前のトラウマからか、古風かつ華やかな名前をひねり出すのに夢中になっていました。さらに画数にもこだわりました。私は旧姓を姓名判断して結果が散々だった思い出があります。そのとき、画数を考えずに名づけられたことが、親からの愛情の少なさのように感じてしまいました。
我が子には、運が悪いよりは良くなってほしいので、新しい名前の案が出ると複数のサイトをはしごして姓名判断をしました。
更に、姓名を分解したときに、別の意味にならないかも気をつけました。隠語や忌み言葉にならないかも検索したり辞書で調べたりして確認しました。
名前は子どものものと気付いた時、すんなり決まった
最終的には、ほどよく短く、ほどよく古風で、姓名判断はどのサイトでもバッチリ強運の持ち主! という名前に収まりました。夫と私は名づけへの興味やこだわりは違っていましたが、だからこそお互いの暴走を上手に止められたのだと思います。
名付けは最初、私たち夫婦のワガママがてんこ盛りでした。ですが、どんな子どもに育ってほしいかや、名前にどんな意味を込めたいかという話をしているうちに、名前は子ども自身のものであって、“私たちのエゴで決めるものではない”ということに気がつきました。
子どもが世間に出て使いやすい名前。他と浮かないで呼ばれやすく、年齢を問わずなじむ名前をつけようと意見がまとまり、そこからはスムーズに名付けができました。
実際に子どもが生まれてきて初めて顔を見たとき、あらかじめ考えておいた名前がぴったりに思えて嬉しかったのを覚えています。夫も、赤ちゃんの顔を見て、「決めておいた名前でバッチリだね」と言っていました。今では、他にもいろいろと考えていた名前の候補は、ほとんど思い出せません。子どもが自分の名前を名乗るときや、お友だちに名前を呼ばれているのを見たとき、いつも「ぴったりな名前だな」と満足を感じます。
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[宮本真知*プロフィール]
一児の母。妊娠による退職、妊娠糖尿病、20時間の出産、母乳ノイローゼ、保活に失敗と、つまずきだらけの育児を経験。今は子育てと仕事の両立に悩む日々です。悩んだからこそ、失敗したからこそ学べたことをお伝えします。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。