【流産・不妊治療体験】何故私だけ?と泣いた日々から娘を授かるまで
4歳娘・2歳息子の子育てに奮闘しながら、フリーランスで仕事をしているママライターのTomomiです。現在は1姫2太郎に恵まれ、とても充実した生活を送っていますが、ここに来るまでの道のりは長く、涙が止まらずつらい日々もありました。「諦めなければいつかはきっと…」。そんな気持ちでまだ見ぬ我が子を思い、乗り越えた不妊治療でした。
どうしても会いたい。踏み出した不妊治療への道
私が「子どもを持ちたい、ママになりたい」と漠然と思い始めたのは、結婚から1年半程経った28歳の時でした。結婚当初は、「2人だけの時間も楽しみたい、子どもがいたらできない事を思う存分やってしまおう」と、夫婦水入らずの生活を楽しんでいましたが、きっかけはかわいい姪っ子の誕生でした。
まさに“伯母バカ”という言葉がぴったり。仕事帰りに会いに行ってしまうほど溺愛し、「これが我が子だったらどれだけかわいいのだろう」と、人生計画を大きく変更、妊活に取り掛かったのでした。
妊活を始めて半年が経過し、なかなかやってきてくれない赤ちゃんに焦りを感じ、初めてレディースクリニックの門を叩きました。まずは自分の体を知る事から始めようと、前向きな気持ちでした。
幸い大きな問題はなく、ごくごく初歩的な治療となるタイミング法の指導を受ける事に。ここでびっくりしたのは、アプリや自分が予測している排卵日と実際の排卵日が大きくずれていた事です。これでは授からないのも納得。毎月数回の激混みレディースクリニック通いは大変でしたが、それ以上に期待で胸がいっぱいでした。
できる事は何でもする! 追いつめられた私の奇行
タイミング法を始めて4周期目、ついに待ち望んでいた瞬間が訪れました。待望の妊娠に夫婦で大喜びでしたが、悲しい事に10週目で“稽留流産”となって手術を受け、幸せから一転、絶望へと突き落とされました。
しばらくは抜け殻の様になり、退院後2週間は仕事も休んでしまいました。精神的なショックが大きく、実家に戻り腫れもの扱いされる日々が続きましたが、夫の転職で県外に引っ越すことが決まり、新天地で気持ちを切り替え、前を向く事ができるようになりました。
「働きすぎが流産の原因ではないか?」と思いつめていた私は、夫の転職により、以前のように仕事をしなくても良くなり、妊活に大切な事を次から次へと始めました。
いつ妊娠しても良いようにと、葉酸サプリはもちろん、日々の食事にも気を遣い、妊娠しやすい体作りに没頭。夫婦で“マカ”のサプリも飲み、妊活ブログを読み漁り、整体や漢方、冷え対策…。
「このままでは、何かの宗教にでも手を出しかねない」。そんな風に家族に心配されていたようでした。それでも、「体のためになる事なら、気が済むまでやったらいい」と、温かく見守ってくれた夫には感謝しています。
娘に伝えたい。女性の体と妊娠の喜び
新天地で見つけた優しい産科の先生と、妊活に励んで数ヶ月。流産から10ヶ月程経った頃、先生から提案がありました。もう少し詳しく体の検査を進める事と、不妊治療のステップアップでした。
タイミング法もずっと続けていると、気持ちが落ち込むもの。「気分を変えてみるのも良いのでは」と、ほんの少し化学の力を借りる事にしました。行った治療は、黄体ホルモンを補充するための薬を飲み、排卵日に誘発剤の注射をして貰い、より妊娠の可能性を高めるというものでした。
結果的には、1人で思いつめているより、先生の言葉に耳を傾け、少しのお手伝いをして貰い、最愛の娘を授かることができ、本当に良かったと思っています。
この経験を通して、女性の体の仕組みについてたくさん勉強し、妊娠すること、命の尊さを痛感しました。将来、娘にも愛しい我が子を持つ喜びを感じさせてあげられるように、若い頃からの生活習慣、食生活の大切さをはじめ、体作りについて、自分の体を大切にしていく事など、多くを伝えていきたいと思っています。
第1子となる長女を不妊治療により授かり、37週6日で、帝王切開にて2780g・47cmで出産しました。不妊治療と言ってもその方法や段階は様々。自然に授かるのが一番ですが、それぞれ抱えている状況は違うし、何より赤ちゃんが欲しい気持ちはみんな一緒。私自身は、つらかったと言ったら、怒られてしまうかもしれないような初歩的な不妊治療経験だったかもしれないけれど、それでも先の見えない妊活は十分に苦しかったです。女性の社会進出、晩婚化によって、妊活に苦労し、つらい思いをしている人も多いですが、そんな今の時代を理解しつつも、それ以上に大切な何かがあると言う事も、若い世代に伝えていきたいなと思います。
[Tomomi*プロフィール]
20歳で日本を飛び出し、オーストラリアで就職。現地で出会った旦那を日本に連れ帰り、茶畑に囲まれたのどかな土地で、一姫二太郎の育児に奮闘中!趣味の“旅行” “フェス” “アウトドア” に子どもたちと行きたいと妄想しながら、現在は“パン作り” “園児が喜ぶお弁当作り” “手芸”に挑戦中の35歳、在宅ママライター。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。