太ることが恐怖!モデルの私が経験した苦悩の体重管理
3人の子どもたちと賑やかに暮らしているライターの“あしださき”です。私は26歳で第1子を出産するまで、モデルの仕事をしていました。職業柄、日頃から体重管理には人一倍気をつけてきましたし、服のサイズが変わることはすなわち、仕事上もっとも厳しく叱責されることでした。そんな中、第1子を妊娠した私が葛藤しながら行った体重管理についてご紹介します。
「サイズが変わる」ことが怖くて、落ち込む妊娠初期
服を美しく見せるため、モデルは体重管理を怠りません。しかし、妊娠中の体重管理はこれまで自分が取り組んできたものとはまったくの別物。助産師さんとの初めての面談で、妊娠期間に増える体重の目安を教えて頂いたとき、正直「えっ! こんなに増えてしまうんだ…」と絶句してしまいました。
赤ちゃんのためにも、ここで神経質になってはいけないと思いました。しかし、妊娠中期に入るまで、1日に何度も体重計に乗っては「また増えている(ため息)」と落ち込みました。
妊娠前の体重は45.5kg。ここから9~12kg増加しても良い、と言われても「サイズが大きく変わってしまう」という考えがなかなか払拭できずに、ストレスを溜めてしまいました。
妊娠中期「メロンパン」に取り憑かれ、増加が加速!
噂に聞いていましたが、「妊娠中は食べ物の好みが変わる」というのは本当でした。私はなぜか「メロンパン」が無性に食べたくなり、1日に2個は軽く食べてしまうという異常な執着ぶり。その弊害は、便秘・肌荒れ・体重の急激な増加となって現れるという最悪のパターンでした。
妊娠22週の健診で、体重管理に関して初めて助産師さんから注意と指導がありました。直近4週間での増加ペースが明らかに速かったので「普段と何か変わったことは?」と厳しい表情で質問されました。
しかし、さすがに「毎日メロンパンばかり食べています」とは言えず、苦笑いしてごまかす始末に…。
“マタニティヨガ”を始め、体重管理も順調に…
妊娠初期に出血などのトラブルを経験して以来、すっかり外出が怖くて妊娠20週あたりまでは家に引きこもっていました。しかし元々“運動するのが当たり前”だった私には不自然で、「この状況を変えたい!」と切望していました。
そこで妊娠23週頃、“マタニティヨガ”に挑戦することを思いつきました。そこからリサーチを開始し、家からは遠いが本格的なヨガの講師が指導しているマタニティクラスに参加することになりました。
これは引きこもり妊婦にとって大きな変化でした。まず車を運転して遠くまで出かける新鮮さ、ヨガで体を動かすことの気持ちよさを実感しました。すると体重計ばかり気にしていた日々がバカらしく思えるほど、毎日が充実していく気がしました。
自宅でも朝と夕にヨガに取り組み、規則正しく食事を取るようになると「メロンパン」の呪縛からも解放されました。結果、急激な体重増加に注意が必要と言われる妊娠後期も、2週間おきの健診で1kg以内をキープすることができました。
6.9kg増加で終了! しかし、産後に苦労が…
「妊婦の体重管理は出産まで」と考えていたのは大間違いでした。出産までに6.9kg増えた体重は、産後1ヶ月でたった3kg戻っただけ。予想より全然減っていないことに、一抹の不安を感じました。
仕事に復帰するには、妊娠前の体重に何としても戻さなくてはなりません。しかし、どのように体を絞れば元に戻るのか見当もつきません。加えて、初めての育児に忙殺され、毎日クタクタ!いつしか自分の体重のことを考える余裕が失われていきました。
産後3ヶ月が経った頃、貧血がひどくて寝込んでしまいました。その時に初めて、自分の体重が妊娠前より2kg以上も減り、ガリガリに痩せ細っていたことに気がつきました。私にとって体重管理は、産後にこそ必要でした。急激な体重減少は母乳の出にも影響してしまうため、今度は「減った分を元に戻す」ことに。これは予想以上に苦労しました。
私にとって初めての妊娠中の体重管理は、苦悩の連続でした。初期は太ることに恐怖を覚え、中期は偏食による体重増加、産後は急激な体重減少が待っていました。戸惑いと不安が入り混じり、誰にも正直に悩みを打ち明けられなかったあの頃。今では3児の母で、すっかり図太くなった私の経験から言えることは、「産後こそ体重管理を!」ということ。これを心の片隅に覚えておいた方がいいかなと思います。
[あしださき*プロフィール]
高校の担任からも「楽観的な性格」と評され、とにかく楽観思考の3児の母です。物事はあまり複雑に考えず、元気なわが子に会えればそれが安産だと思うタチ。主にママ業、時々在宅ライターを兼務中。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。