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普通分娩をしないと、女性として失格なの? ストレス、乳頭亀裂、乳腺炎…産後もトラブルだらけ

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アジア生まれの赤ちゃんのクローズアップポートレート眠っている, ビンテージ色
paulaphoto/gettyimages

ママライターのrainyです。第1子である娘の出産の時にトラブルは突然訪れました。前回、出産途中で赤ちゃんの心拍も下がってしまったために、緊急帝王切開の末、バルーン挿入して出産した話をしました。やっと出産した私に、産後もトラブルが起きました。

■関連1:出産・産後トラブルは突然に。準備万端!でも、全く来ない陣痛、最終手段はバルーン挿入!

■関連2:突然迫られた、不安と緊張の「帝王切開」。やっと産めたのに悪夢は続く…

授乳は、おっぱいトラブルが続出!?未経験の激痛

新生児室へ行くと、娘は院内の赤ちゃんの中で一番大きく、周りの赤ちゃんの倍近くあるように感じました。さらにおっぱいを吸う力も強く、体が大きい分母乳もよく欲しがり飲みました。慣れない授乳の上に吸う力の強さや回数の多さも加わり、次第に乳首が切れて直接飲ませる事ができなくなりました(乳頭亀裂)。乳頭保護カバーをして授乳しようとすると、カバーを嫌がり飲んでくれなかったので、仕方無く泣きながら慣れない“搾乳”をしました。

搾乳が追いつかず、たちまちおっぱいが溜まって真っ赤に腫れあがり、乳腺炎になってしまいました。おっぱいが張らないように、真冬なのにアイスノンをいくつもブラジャーの中に入れて冷やしたり、食事でも油っこい物や甘い物を全て禁止されました。

何よりつらかったのは、助産師さんによる、おっぱいマッサージでした。ホットタオルなどでおっぱいを温め、手技で揉みほぐしながら乳腺のつまりを排出し、炎症を収めます。体験した事のない痛みに何度も叫んでしまいました。苦労の甲斐もあり、乳腺炎も次第に治り授乳ができるようになりました。

「普通分娩をしないと、女性として失格なの?」

まさか、産んだ後にこのようなトラブルが次々と押し寄せてくるとは夢にも思いませんでした。今思うと、本当に悪夢のような日々でしたが、赤ちゃんが生まれてからあとの入院中はとにかく忙しく、悩んでいる暇がなかったのです。

10日間で退院し、実家で一ヶ月ほど暮らしていました。娘は夜泣きがひどく、寝不足と産後のストレスが溜まっていきました。親戚の叔母さんが遊びに来た時に言われたのが「下から産んでないの?お産の苦しみを知らないなんて良いわね」と心無い言葉でした。

心身共に疲れ果てていたのに、追い打ちをかけるような言葉に傷つきました。昔の人は、どんなに難産でも下から産んでいたのかもしれませんが「私だって好きで帝王切開にした訳じゃない!」と心の中で叫びました。

産後は忙しく、さらにやっと娘が生まれた喜びの方が強く、帝王切開での出産について、あまり深く考えないようにしていましたが、この一言がきっかけでしばらく自分を責めてしまう事がありました。「私は母親として一人前じゃないんだ」「普通分娩をしないと、女性として失格なの?」「私は一生下から産めないんだ」など、マイナスな事ばかり考えていました。

その時は軽い産後うつだったのかもしれません。そんな時に自分に言い聞かせていた言葉は「やまない雨はない」「明けない夜はない」でした。いつか痛みも治まる、いつか夜泣きもなくなる、と思えば前向きになれました。

安産はめずらしい?結構多い帝王切開出産経験

実家から東京の自宅に戻り、同じ時期に産んだママ友達と再会した時に、4人中3人が帝王切開だった事が判明しました。それぞれ理由があって緊急帝王切開になったようです。その後もいろいろな人の話を聞くと、帝王切開で産んだ人は結構多かった事に驚きました。何事もなく、安産で産めるのは珍しい事なのかもしれません。

また、出産自体は問題なくても、妊娠中のつらさが苦い経験となっている友人もいました。その友人は入院する程つわりがひどく、「産む直前まで吐いていた」と言っていました。そして、「つわりがつらいから、もう子どもはいらない」と言い、一人っ子を選びました。でも、出産は安産で楽だったようです。

妊娠・出産の経験や感じ方は人それぞれで、自分だけが大変ということでもないし、比べることでもないのだと感じました。

娘は、体重3826グラムの大きな赤ちゃんでした。看護師さんに「この大きさじゃ、下から産めないわね」と言われ納得しました。あの時、意地になって下から産まなくて良かったと思います。私の妊娠期間は、つわりが一度も無く幸せな時間でした。そんな幸せが一転、出産と産後は悪夢のようでした。産後10年以上経って落ち着いたから言える事なのかもしれませんが、『神様はきっと乗り越えるための必要な試練しか与えない』のだと感じました。つらくても、乗り越えればいつか必ず良い方向に進むはず…。大変だったあの頃を乗り越えて、今私がここにいるのだと思います。

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[rainy*プロフィール]
16歳の娘と11歳の息子のママです。子どもに手がかからなくなったので、働きに出たり、好きな事をする時間が増えました。娘の母親学級で知り合ったママ友と、17年間毎月会って情報交換をしています。

■関連:痛みのない出産は出産じゃない? 「帝王切開」への大きな誤解

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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