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陣痛促進剤に必要以上の不安は抱かないで。赤ちゃんが無事に生まれるために

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マタニティの女性が休日を楽しんでいます
Masao/gettyimages

お産のとき、自然に陣痛が始まらない場合や、始まっても強くならないときに使われるのが陣痛促進剤。でも「なんだか怖い」「使われるのは不安」という声も。「たまごクラブ」では、赤ちゃんが無事に生まれるために、陣痛促進剤に必要以上の不安を抱いている人のために、そもそも陣痛促進剤とは何なのか、どのようなときに使われるのか、昭和大学江東豊洲病院周産期センターの大槻克文先生に教えていただきました。

関連:約4割のママが使用して出産!「陣痛促進剤」知っておきたい3つのこと

そもそも陣痛促進剤ってどんなもの?

陣痛促進剤とは、子宮収縮を強めて、お産を促進する薬。使う目的は、「陣痛誘発」と「陣痛促進」の2つがあります。「陣痛誘発」は、陣痛が来る前に破水したときや、予定日を大幅に過ぎてしまったとき、また無痛分娩などの計画分娩で陣痛を起こしたいときなどに使う場合。「陣痛促進」は、陣痛が始まったものの、何らかの理由で陣痛が弱まってしまったときに陣痛を強くしてお産の後押しをする目的で使用します。

陣痛促進剤の種類は2つあります

陣痛促進剤として使われる薬は「オキシトシン」と「プロスタグランジンF2α」があります。「オキシトシン」は分娩につながるような強い子宮収縮を起こす効果があります。「プロスタグランジンF2α」は子宮頸管(しきゅうけいかん)をやわらかくしながら、陣痛を誘発する作用があります。いずれも点滴ですが、どちらを使うかは医師が判断します。またこの2つ以外に飲み薬で「プロスタグランジンE2」もあります。

陣痛促進剤を使えないケースも

どんなママにも陣痛促進剤を使用できるわけではありません。陣痛促進剤が使用できないケースには、以下のようなものがあります。

〔帝王切開の経験があるとき〕
子宮に傷がある場合は、子宮破裂のリスクがあるため原則として使用できません。

〔ママにぜんそくの持病があるとき〕
子宮収縮の作用があるだけでなく、気管も収縮させてしまう恐れがあるため、陣痛促進剤の中でもプロスタグランジン系のものは使用できません。

〔ママの骨盤が狭いとわかっているとき〕
あらかじめママの骨盤が狭く、赤ちゃんが産道を通りにくいとわかっているときは、帝王切開でのお産となります。

陣痛促進剤は実際、どう使われるの?

母子の状態から陣痛促進剤の使用が必要と診断されたら、医師から必要な理由、使用法などの説明を受け、同意書にサインします。妊婦さんの許可なく使用することはありません。使用中は、母子の状態を分娩監視装置でモニターしながら使用します。使用する量や回数は、産婦人科のガイドラインによって決められています。追加で使用する場合も、量や回数には決まりがあります。

陣痛促進剤を使用中、 医師は何をチェックしている?

陣痛促進剤を使用しているときは、主に「陣痛の強さ」と「赤ちゃんの心拍」をチェックしています。つまり、陣痛が強すぎないか、赤ちゃんは元気かどうかを診ているのです。医師だけではなく、助産師などのスタッフも常にチェックするようにしています。

陣痛促進剤を使っても 陣痛が強くならなかったら?

陣痛促進剤を使用し、規定の量や回数を使用しても、出産につながるような強い陣痛が起こらないこともあります。そのような場合はいったん使用を中止し、ママに休んでもらうことも。ママが休息をとることで再び有効な陣痛につながることもありますが、それでも効果がないときは、帝王切開になることもあります。

陣痛促進剤を使うと、自然な陣痛より痛いの?

陣痛促進剤を使用したからといって、自然な陣痛より痛みが強いということはありません。逆に言えば、本当に赤ちゃんが生まれるときは、それくらい強い痛みでないと生まれないということです。陣痛促進剤の使用は、とても慎重に行います。モニターでのチェック以外にも、子宮の入り口の開き具合を診るなど、常にママと赤ちゃんの状態を総合的に診ていますから、心配しすぎず、リラックスして過ごしましょう。

不安なことは、直接主治医に相談を

陣痛促進剤は母子の状態をしっかりと診て、医師が必要だと判断したときに医療者の管理のもとで使用します。不要なときやママの許可なく使用することはありません。心配なことや不安なことは、主治医と直接話をして解消しておきましょう。

関連:陣痛の壮絶なつらさ、乗りきるために大切な「4つのこと」とは?

「陣痛促進剤」を使用することに不安を抱く妊婦さんは多いかもしれません。でも医師や医療スタッフの管理のもとで使われ、赤ちゃんが無事に生まれるように後押ししてくれるものだと考えると、安心できるのではないでしょうか。正しい知識をつけて、リラックスしてお産の日を迎えてくださいね。(文・樋口由夏、たまごクラブ編集部)


出典 たまごクラブ2019年9月号
監修 大槻克文先生
昭和大学江東豊洲病院周産期センター長

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