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知識は十分あったはずの保育士が体験した産褥期のリアル、大切なのは準備

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妊娠中のうつ病から苦しんでベッドの中で新生児にフォーミュラミルクのアジアの母保育園給餌ボトル。ヘルスケアシングルママ母性ストレスの概念.
paulaphoto/gettyimages

フリーランス保育士で2児の母の相原です。いよいよ出産間近、ワクワクドキドキしているのではないでしょうか。出産後「こんなはずじゃなかったー!」と思った私が声を大にして言いたいのが、出産後が予想以上に大変だということ。2人の出産・育児を経験した筆者が、産前に準備してよかった、しておけばよかったリストをお届けします。お役に立ちますように。

相原 里紗
保育士・のあそびっこプロジェクト 主宰
早稲田大学国際教養学部卒。(株)オールアバウトを経て国家試験で保育士に。親子×のあそび×地域を軸とした「のあそびっこプロジェクト」他、親子向けイベントを多数企画・運営している。1歳、3歳の男子育児に奮闘中。

身体も心もボロボロ!幸せいっぱいなのに大変すぎた産褥期

陣痛、出産を経てやっと会えた我が子。ゴールだ〜!!!と思ったのはつかぬ間。すぐに新生児との生活がスタートする産後。
赤ちゃんが産まれて幸せで、キラキラほんわかしたイメージとは裏腹に「産褥期」と呼ばれるこの産後6週間は、想像以上に過酷なんです。

産褥期って何?

「産褥期」とは産後6週間、子宮・骨盤・骨盤低筋群が回復する時期のこと。
「床上げ3週間」ともいうように、初めの3週間はできるだけ何もせず特に安静に、そのあとも無理をせずに過ごすように勧められる期間です。
身体がボロボロなのはもちろん、授乳・妊娠時からのホルモンバランスの変化により心も不安定。不安がつのったり、些細なことでイライラする時期でもあります。

筆者の場合の産褥期のリアル

助産院で出産したこと、先輩ママがたくさんいたこともあり産褥期については知識もあり、「1カ月は絶対に動いちゃダメ!」と口を酸っぱくして言われていました。だから結構用意周到、心構えもあった、私の産褥期。

それでも、産後1カ月はとにかく「しんどい」!特に1人目は、心身ともに不安定なのに加えて、初めての育児への不安が大きくのしかかって、孤独、思考力の低下によりどんどん落ちて、何度も涙しました。
確かに赤ちゃんは可愛い。可愛いんですけど、まだまだ反応が大きいわけでもなく、何より未知の生き物。ウンチを暴発させれば心配になるし、おっぱいを吐き出せば不安になり…今思えばホルモンの影響も大きかったんだと思うのですが、毎日胸いっぱいの不安感と闘っていました。

2人目は上の子がいたので気が紛れていましたが、それでもやっぱりブルーになりました。
2人の産後を経験して気づいたのは、わかっていても逃れられない、それが産褥期の大変さなのだということです。だからこそ、軽減する工夫は切実に必要なのです。

少しでも快適な産褥期を過ごすために!事前準備リスト5

想像以上に大変な産褥期を乗り切るためには、周りのサポートが欠かせません。そうはいっても、待っていたらサポートが受けられるなんてことはないのが現状。産後は思考力も低下しているし、感情的にもなりやすいので、準備は産前がおすすめ。2回の産褥期を経て、やって良かった、そして必要だと思った準備をリストアップしてみました!

(1)実家で過ごすなら親との事前打ち合わせを

1人目の産褥期は実家で過ごしたのですが、大切だったのは事前打ち合わせ。
何をやってほしいかを事前に伝えておきます。私は「赤ちゃんのお世話しかしない!4週間!それ以外は全部お願いします」と宣言。さらに、どの部屋で寝るのか(ベッドなのか布団なのか)、リビングにいるときの赤ちゃんの居場所をどうするか、ペットの共存をどう考えるか(実家には犬がいます)など、電話や対面で擦り合わせておきました。
母娘といえどそれぞれ独立した生活を送ってきているので、事前打ち合わせ、結構重要です!

(2)4週間、誰に何をしてもらうのかスケジュールを組む

いつ生まれてくるかわからないとはいえ、産後誰にどう動いてもらうかのスケジューリングは大切です。自分と赤ちゃんの面倒を見てくれる人、さらに2人目以降であれば上の子を見てくれる人(幼稚園や保育園があるなら送迎も)を手配し、それぞれにやってもらうことを明確に伝えておきます。
特に自宅で過ごすと、家事全般がある程度滞りなく行われていないとイライラして動きたくなってしまいがち。我が家は事前に役割を決めておいたので「気にしない」という選択肢を取れましたが、自宅で過ごすことを考えている人は要注意!
このスケジューリング、実は2人目のときは夫に頼んだのですが、当事者意識を持って動いてくれたのでとても良かったです。

(3)お世話してくれる人と「子育ての常識」を共有しておく

先に産んだ友人に「母と子育てへの意見の相違が大変だった」という話を聞いていたので、母に助産院で提供されていた「孫育て講座」を受けてもらいました。母は経験者とはいえ、30年前でうろ覚え、しかも情報が古い(お風呂上りに白湯を飲ませる、とか)!第三者を間に挟んで話をすることにより、産後の生活についてコンセンサスがとることができました。テキストをもらったので、たまに登場する祖母にも共有。夫とは、一緒に育児雑誌を見たり、子育て情報を見つけたらシェアしたりして話し合う機会を何度も持っておきました。
講座があるところは少ないかもしれませんが、育児雑誌等を一緒に読み合わせるなど、確認をしておくと、変なストレスもなく過ごしやすいのではないでしょうか。

(4)1カ月目までの荷物をオーガナイズしておく

できるだけ動かずに赤ちゃんのお世話ができるように洋服・オムツ・タオル等を使いやすく収納しておきましょう。自分のパジャマや下着の替えもわかりやすくしておきます。
この準備が意外と頭を使うので、産前にやるか、夫にお願いをするかしておくといいと思います。実家で過ごす場合には、持ち込みやすい状態にしておくとスムーズです。

(5)話し相手を想定しておく

周りが全力で手伝ってくれても埋められないのが、不安や一人になった時の孤独感です。実家に里帰りしても、親がまだ現役で日中は一人になる人も多いと思います。特に一人目は、一人で子どもと向き合う間の不安や寂しさが大きいんです。電話でもいいので、ちょっとブルーになったときに連絡できる友人やママ仲間を作っておくとこの日中の孤独感は軽減されると思います。私は一人目でこの壁にぶつかって、よく泣いていました。あの時の私に「誰かに電話してみたら?」と伝えたい!今準備をしているなら「寂しくなったら電話させて!」と連絡しておくといいかもしれませんね。

必ず明日はくる!周りにたくさん頼って、産褥期を乗り切ろう

はじめてだらけの一人目育児、一番しんどかったのは何度も起こされる夜中の授乳でした。夜ってそれだけで寂しいし、人生で初めて何度も安眠を邪魔されて、体力的、精神的に辛い…。「早く朝になって、誰か起きてきて!」とずっと思っていました。
でも、毎日頑張っていたら、不思議と産褥期を過ぎる頃にはなんとなく育児のリズムができあがっていくのです。
産褥期は想像以上に辛いけど、赤ちゃんが可愛い時期でもあるのも事実。頼れる環境を整えて、周りの人に甘えて乗り切りましょう。

出産という大仕事を終えると、間髪入れずにやってくる育児の日々。産褥期は特に大変です。でも「大変だ」という認識をしているだけでスタートは大いに違うはず。可愛い赤ちゃんとの新生活、頑張って楽しんでくださいね。

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