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胎児の発育をずっと支える、「葉酸は“妊娠前から妊娠中も続けて摂取」が新常識

光と影の背景に若いアジアの女性の美の肖像画
K-Angle/gettyimages

葉酸は以前より妊娠前から妊娠初期に積極的にとることがすすめられてきました。しかし最新の研究で“妊娠前から妊娠中もずっと摂取したほうがよい”という事実が明らかに! 葉酸には、妊娠中の重大なトラブルのリスクを抑制してくれることがわかったのです。葉酸の新常識を産婦人科医の中井章人先生に聞きました。「妊娠前から知ってほしい、葉酸のこと 」第3回

葉酸は体の細胞分裂とかかわる栄養素。 おなかの赤ちゃんの発育にとても大切

葉酸は妊娠の成立や胎盤の完成、おなかの赤ちゃんの体の形成にとって大切な栄養素です。妊娠期間を通じて摂取することがおなかの赤ちゃんの発育を助けることにつながります。

葉酸は体の中でどんなふうに働くの?

葉酸は単独ではなく、ビタミンB6、ビタミンB12とともに働き、妊娠の成立や胎盤の完成、胎児の発育に重要な役割を果たします。具体的には、細胞の分裂・分化に必須の“メチオニン”の代謝を助けるとともに、“メチオニン”が代謝されるとき、同時につくられてしまう“ホモシステイン”という有害なアミノ酸を“メチオニン”に戻したり、毒性のないものにしたりする働きもあります。

妊娠初期はどんなトラブル抑制効果があるの?

葉酸には、二分脊椎(にぶんせきつい)症*の発生リスクを抑える効果があることが認められています。二分脊椎症は、世界的にみると減少傾向にある疾患ですが、日本では増加傾向が続いています。予防につながる摂取時期は妊娠初期といわれていますが、葉酸の働きが有効になるまでには時間がかかるため、妊娠成立の3カ月以上前から摂取することが望ましいといわれています。

*胎児の脊椎の管の一部の形成が不完全で、管の中にあるべき脊髄が外に出てしまっている状態。脳や排せつ機能に問題が生じることがあります。

妊娠中期~後期にはどんなトラブル抑制効果があるの?

妊娠初期以降も葉酸を摂取し続けることで、胎盤の血管の問題をきっかけに発症する「胎盤関連産科合併症(たいばんかんれんさんかがっぺいしょう)」の発症リ        スクを抑制できることがわかってきています。胎盤関連産科合併症は、一度発症すると出産するまで改善しにくく、早産につながったり、母体や胎児の命にかかわったりする怖いトラブル。葉酸にはこれらの発症を未然に防ぐ効果があるといわれています。 また、発症リスクには個人差がありますが、とくに前回の妊娠で合併症になった場合や、初産でも実母が同様のトラブルの経験者であった場合などは、積極的に葉酸を摂取することでトラブルの予防が期待できるともいわれています。

<代表的な胎盤関連産科合併症>

●常位胎盤早期剝離(じょういたいばんそうきはくり) 胎内にまだ赤ちゃんがいるのに、胎盤が子宮壁(しきゅうへき)からはがれてしまうこと。胎盤がはがれると、胎内の赤ちゃんへの酸素や栄養の供給が止まってしまいます。大出血を伴い、母子ともに命にかかわることもあります。
●妊娠高血圧症候群 胎盤から母体の血管に障害を起こす物質が放出され、血圧が高くなり、高血圧に加えタンパク尿が出たりします。症状が悪化すると、胎盤の機能が低下し、胎児の発育に問題が生じることもあります。
●胎児発育不全 おなかの赤ちゃんがなんらかの理由で、妊娠週数に応じた大きさに成長していないこと。
●早産 妊娠22週以降37週未満の時期に妊娠が終了してしまうこと。

葉酸はどれくらい、どんなふうにとるといいの?

葉酸を食事で摂取する場合の推奨量は、妊娠初期は1日240㎍、中期以降は1日480㎍といわれています。とくに妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、および妊娠初期の女性は、いつものバランスのよい食事に加え、サプリメント等で400㎍をとることを推奨されています。葉酸はビタミンB群の仲間で、水に溶けやすく、熱に弱いという性質があるため、たとえばブロッコリーなら毎日2株ほど食べる必要があります。食事からでは不足しがちなので、サプリメントの摂取でフォローすることも大切です。

葉酸を多く含む食材は?

葉酸は、ほうれん草などの色の濃い、葉もの野菜に多く含まれます。ですが、ゆでたりすると半分ほどに減ってしまうので、とにかくいろいろな野菜をバランスよく食べるのがおすすめです。

<葉酸を多く含む野菜例>
ほうれん草 アスパラガス アボカド オクラ ブロッコリー にら 豆苗 枝豆 水菜 モロヘイヤ 貝割れ菜 青ねぎ など

サプリメントの取り入れ方は?

妊娠初期は単独ではなく、ビタミンB6とビタミンB12を含むマルチビタミンと同時摂取することで妊娠中のトラブル軽減に大きな効果を発揮することがわかっています。選ぶなら葉酸+マルチビタミンのサプリがおすすめです。ただし、ビタミンAなど妊娠初期の過剰摂取に注意が必要な栄養素もあります。信頼のおけるメーカーの、妊婦さんに配慮されたサプリメントを選ぶようにしましょう。心配な場合は事前に主治医に確認してください。もし多めにとっても、1日900 ~1000㎍未満ならば問題ないでしょう。

監修/中井章人先生 文/松田祥子 たまごクラブ編集部 参考/厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

葉酸は妊娠前から、妊娠中も続けてとることが大切。妊娠初期だけでなく妊娠中もしっかり摂取することで、さまざまなトラブルのリスクを軽減し、おなかの赤ちゃんの発育を応援しましょう。

中井章人先生
Profile
1983年日本医科大学医学部卒業。日本医科大学付属第一病院産婦人科、スウェーデン王立ルンド大学実験脳研究所などを経て、現職。

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