コロナ禍で産後サービスの利用者増! 産後うつ回避のために妊娠中から検討を
産後入院期間は短く、待ったなしで育児がスタート。生まれてきた赤ちゃんに関するすべてのことが初めてで、最初は戸惑うかもしれません。いちばん大変とされている産後100日を乗りきるために、プロの知識や力を上手に利用する方法を妊娠中から考えてみましょう。
想像以上に大変な産後を、第三者やプロに頼って乗りきろう!
妊娠中〜産後100日は本当に大変な時期。第三者やプロに頼って不安をため込まないことが大切です! 具体的にママや赤ちゃんの状態はどんな感じかというと…
【ママ】悪露(おろ)が出る、骨盤が広がる、会陰(えいん)切開や帝王切開の痛みが残る、お産で全身筋肉痛、慣れない抱っこや授乳で肩こり、イライラしたり落ち込む、ホルモンの変化で抜け毛、おなかはすぐにはへこまない、胸が張って痛む、乳首が切れて痛む、寝られない
【赤ちゃん】最初の頃は上手に母乳が飲めない、黄疸(おうだん)が出ることも、たくさん泣く、首はすわってなくグラグラ、うんちはゆるゆる頻回、へその緒が取れる、目はぼんやり見えている、産後数日は体重が減少、ポツポツと乳児湿疹(しっしん)が出たり、便秘になる子もいる
…など、さまざまな症状や悩みがあります。そんな中で24時間、慣れない赤ちゃんのお世話をするのは、とっても大変。そこで、サポートしてくれるのが産後サービスです。
具体的にどんなサービスがあるの?
新生児訪問…出産をした全員が無料で受けられます。自治体から派遣された保健師さんや助産師さんが、ママや赤ちゃんの様子を見に自宅まで来てくれるサービス。産後28日以内に受けることがベター。産後の不安や悩みなどなんでも相談できます。
産後院
産後の赤ちゃんとママの体のケアをサポート。産後院とは、産後のママの体のケアや、赤ちゃんのお世話の手ほどきなど、母と子をサポートしてくれる場所。困ったときには、ネット検索をしてもんもんとするより、妊娠・出産・育児のプロに頼ってケアを受けると安心! あなたの住んでいる自治体で提携している施設があるはず。自治体から助成が出て、かなり安く利用できることもあるのでcheck!
さん褥(じょく)シッター
ママの体を休めるために家事と育児を代行。シッター業者が料理や洗濯、新生児のケアや上の子のお世話を引き受けてくれます。サービス内容は各企業や団体により異なるので、事前のリサーチをしっかりと。自治体によっては、利用する際に助成があることも。
産後ドゥーラ
プロが家事や育児だけでなくママの体のサポートも! シッターサービスと比べ、専門的にママの体や心の相談ができるサービス。家事や育児ももちろんサポートしてくれます。個人事業主が多く、ドゥーラ協会認定の資格所有者がプロの視点で、産後のママに寄り添います。
電話相談・メール相談
通話料のみor無料で育児の悩みを相談できる各自治体の「子育て支援センター」や「保健福祉センター」などが実施する、助産師さんや保健師さんによる相談窓口(受付時間は自治体により異なる)。また、SNSやメールで24時間気軽に相談できるサービスを展開する民間事業も増えています。
母乳外来
専門家に授乳の悩みを相談できる!産後の悩みでいちばん多いのが、授乳や母乳育児の悩み。施設の助産師さんが母乳に関する悩みや不安に、アドバイスやサポートをしてくれます。おっぱいが出ない、授乳のしかたが正しいかわからないなど、相談して。
ファミリーサポート
地域で援助を受けたい人が登録をしてサポートを受ける!行政が「援助を受けたい家庭」と「援助をしたい家庭」の橋渡しを行うサポート制度。サービス内容は各自治体によって異なります。事前登録が必要で、「生後43日以降から」など利用できる期間に決まりがあるので、確認を。
取材・文/たまごクラブ編集部
コロナ禍で地方への里帰りを控える人が増えており、こういったプロのケアを受けられる、産後サービスが注目されています。自治体によっては助成が出て安く利用できるサービスもあるので、妊娠中からパパと相談して検討しておくのがおすすめです。ママや赤ちゃんのケア以外にも、食事・食材の宅配サービスやネットスーパーを利用して、家事を少しでも楽にして、産後の育児に集中できる環境を作るのも◎。
参考/『たまごクラブ」2021年6月号
「いちばん大変な産後100日を乗り切るために 産後ケア&サービスがあるじゃないか!」