「英語、もっと早くから始めさせればよかった…」小学校英語って何するの?子どもが英語嫌いにならないために今やるべきことは?
学習指導要領の改定で、今まで小5・6で行っていた外国語活動を小3・4へ前倒し、小5・6からは英語が教科化されました。小学校の英語の授業は、どのような内容なのでしょうか?
口コミサイト『ウィメンズパーク』でママたちの体験をリサーチしてみました。
「英語の授業参観がありました。ネイティブの先生が、とにかくどんどん話しかけていく。いちいち単語の説明とかなしです。子どもたちはポカンとしてますけど、それでいいみたいです。雰囲気を読み取って理解する。発音も正確じゃなくてもいいから発言するということに重きが置かれている印象でした」
「5年生の息子に聞いたら、どうやらヒアリングがほとんどで、教科書での座学はなし。ワークはやるけど、ノートはない。なぞり書きはするがペーパーテストはない。どうやら実地テストや態度で成績がつくっぽい」
「学校での授業は、ABCから丁寧に書く練習はほとんどないです。低学年の英語活動は、歌ったり、簡単な英単語を使って発声する程度」
まったく英語にふれていなくても大丈夫なように授業が構成されてはいるようですが、こんな声も多く聞かれます。
「4年生の娘は、いままで英語の塾に通ってなかったせいか、英語の授業が全然わからないと言います。わからないから、今では英語が嫌いになってしまいました」
「娘は英語がわからず、外国人の先生に話し掛けられるのが怖いと言っています。最近は外国の人を見るだけで萎縮しちゃう。これからの国際社会ってときにヤバくないですか?」
小学生での英語の導入は、とても良い取り組みですが、わからない=苦手・嫌いになるリスクがあるのも確か。
「もっと早くに英語の塾に入れておけばよかった…」
「入学前に英語の教材などで慣れさせておけばよかった…」
と、小学校英語で乗り遅れてしまったママの後悔の声もちらほら。
そうならないために、授業で英語が始まる前に少しでも英語にふれて、“わかる・楽しい”からスタートさせてあげたいものです。
小学校英語が始まる前に
「アルファベットだけが書いてあるポスターも壁に貼ったり、アルファベットに磁石がついてるおもちゃが好きで遊んでるうちに覚えてました」
「子ども向け英語のテレビや映画をよく見せていたからか、ネイティブの発音が耳に入っていたので外国人の先生の言ってることがなんとなくわかると喜んでいます」
「英語に翻訳された海外版の日本のコミックは、絵で内容がある程度わかるので幼稚園のころに夢中で読んでいましたよ。わからない単語はアプリで調べたりも」
読み書きは二の次に、小学校の授業がスタートするまでは楽しく英語にふれ、もっと知りたい、わかりたい、という興味や好奇心を植え付けてあげることが大切なようです。
「英語絵本を読み聞かせてあげるのもいいですよ」
「語り掛けを英語でしています。簡単な単語や会話からでいいので、フレーズを覚えて話しかけるところから始めてもいいと思います」
読み聞かせや話し掛けもよいけれど、中には発音について気になる人も。
「英語に触れる前のまっさらな状態で親の発音を覚えさせてしまうのはよくないと思い、3才からネイティブの会話中心の教室に小3まで通いました。親が驚くほどRやLの発音がいいです」
「親の英語レベルは、学校英語はできますが発音は苦手。多くのママからフォニックスがいいと勧められて6歳からフォニックスの教材を始めました。フォニックスを覚えると正しい発音もそうですが、耳で聞いて単語が書けるまでに。英語の導入はフォニックスから始めると効率がよいと思います」
多くのママが勧めるフォニックスとは?
「アルファベットを読んでみてください」と聞かれたら、多くの方は「エー、ビー、シー、ディー、…」という読み方をすると思います。しかし、実は「エー、ビー、シー」は文字の名前であり、実際の発音は「ア、ブ、ク、ドゥ、…」になるのです。
これがフォニックスとよばれる学習法。英語の読み書きを教える手段として、口に出して読んだ時の「音」と、音をつづったときの関係性をルールとして学びます。
フォニックス学習をしておけば、知らない単語の読み方を想像できたり、単語のつづりを想像できるようになれるということです。
2020年度より大きく変わった英語教育のテーマ「聞く・話す・読む・書く」の4技能育成にも効果が期待されています。欧米の子どもたちも、日本の子どもたちも、文字を習うスタートは同じ。何もわからないまっさらな状態で正しい音を耳に入れ、目にすることは、この先の英語学習に大きく有利に働きそうです。
小学校英語でつまずき苦手意識を持たせないためにも、英語教室や教材、映画やおもちゃなどを上手に取り入れてスタート前に楽しく英語にふれておくとよいかもしれませんね。
(文・井上裕紀子)