2年に渡る不妊治療「諦めかけていた」2児のパパshinさんにインタビュー【妊娠・出産編】
インスタグラムのフォロワーが2万人超えのshinさんは、妻と2人の子どもたちと4人暮らし。息子と娘に「パパイヤ!」と言われ、ションボリしながらもたくましく育児を続けるパパの目線で描かれた育児漫画は、子育て中のママのみならずパパにも笑いと元気を与えています。
インタビューの前編【妊娠・出産編】では、shinさんの奥様が妊娠・出産した当時のエピソードをお聞きしました。
プロフィール /shin
息子(5歳)、娘(2歳)のパパ。Instagram(@shinmopapani)で子育て絵日記を公開している。ブログや各WEBメディアで絵日記を連載中。
「なにもかもが初めて」の育児体験を絵日記に
<shinさんファミリー:shinパパ、ママ、息子、娘の4人家族>
――shinさんが育児漫画を描き始めたきっかけを教えてください。
「第一子の息子が産まれたことがきっかけです。赤ちゃんに触れる感覚、育児を通して感じること、なにもかもが初めての経験だったので、『せっかくだから絵日記のように残そう』と思い、始めました。
子どもが大きくなったときに一緒に見返すことができたらいいなと思い描いています。製作はもっぱら子どもが寝静まったあとの時間です。休日も日中は子どもが活動しているので描きたくても描けないですね(汗)」
ママでもパパでもなく……
<はじめて喋った言葉は「もも」!>
不妊治療を諦めかけていたとき…自然に授かった第一子
――初めての妊娠が発覚したときの気持ちはいかがでしたか?
「うれしかったですね! 不妊治療を2年経験していたので妊娠の知らせを受けたときは『ついに身を結んだ!』という感覚でした。ただ妻のおなかが大きくなってきてもまだ自分が父親になるという実感が湧いてこなかったです。男性はみなそうなのでしょうか……?
父親になった実感も正直、今もあまりないかもしれません。ただ考え方は変わってきたかな? なにごとも子ども優先で考えるようになりました。最近では子どもたちの学費を捻出するにはどうしたらいいかを考え、生命保険型の積み立てを始めました。昔は自由に使えていたお金・時間を子どもたちのために使うようになる。これが父親の実感かな?」
――不妊治療では実際どのようなステップを踏んだのでしょうか?
「タイミング療法、排卵誘発剤、人工授精を経験しました。ただ不妊治療で妊娠することはありませんでした。ダメで諦めかけていたころに自然に授かりました。不妊治療を経験して出産された方からよく『諦めたころに授かる』と聞いていましたがまさにその通りに。不妊治療中はプレッシャーもあるのでもしかしたらそれが影響しているのかもしれませんね。本当に分からないものです」
――妊娠中の奥様の症状はいかがでしたか?
「妻はつわりがそれほど大変ではなかったようです。ただ食べづわりがあり、何か食べていないと逆に気持ちが悪くなるようでした。(おかげで体重が増えたと嘆いていました)」
――妊娠中やっておいてよかった・買っておいてよかったものはなんですか?
「妊娠中は育児に必要なグッズを買い揃える時間に当てていました。個人的に買って良かったと思うグッズは『ヒップシート』です。抱っこ紐に似たグッズなのですが、子どもの体重を腹部で支えることができて肩が痛くならず、ずいぶんと助かりました」
帝王切開でも休むまもなくリハビリ&育児
――妻の出産時に戸惑ったこと、大変だったことはなんですか?
「4200gの超巨大児だった息子。大きくなりすぎて全然降りて来ず、陣痛促進剤を投与しても痛いだけで全然効果がなく、最終的に帝王切開となりました」
<帝王切開になってしまうほどの超巨大児に!>
「妻は2人とも帝王切開だったので術後の痛みがありました。出産後もゆっくり療養というわけではなく入院中でも回復のため、まだおなかに痛みが残る中、歩く時間があり体力的につらそうでした。その体で出産直後から子育てが始まるので本当に大変! その後、妻は実家に里帰りしました。妻の実家が近いのでいつも助けてもらっていました」
2人目出産当時の絵日記
<ママ、出産お疲れ様!>
――初めての出産直後の育児で戸惑ったり、困ったことはなんですか? shinさんの家事や育児参加についてもお聞かせください!
「僕は赤ちゃんの授乳の回数、ウンチの回数に驚きました。飲んだらすぐ出し……の繰り返し。3時間おきに授乳するのは大変です。新生児期、僕はオムツ交換、ごくたまに粉ミルクをあげていました。
家事は子どもが産まれる前からお互いの分担を決めていました。子どもが産まれてからは休日の昼ごはん、夜ごはん作りは僕の担当になりました。奥さんは忙しい平日のごはんを作ってもらっているので休日くらいはごはん作りから解放してあげたいですね」
休日はパパの出番
<休日の家事・育児で力尽きるshinさん。お疲れ様です!>
つらい不妊治療を体験し、不思議と自然妊娠で授かったという息子くん。諦めかけていたときに念願の子どもを授かってshinさん夫婦の喜びもひとしおですね!
無事に2人目も授かり2度の帝王切開を経験したshinさんの奥様は、術後のリハビリに加えて育児も同時進行していたため、体力的にも精神的にも不安でいっぱいだったと思います。そんな妻をshinさんが試行錯誤しながら、精一杯できる限りの家事や育児であたたかく支え続けてきたことがインタビューの中でとてもよく伝わってきました。
後編【育児編】では、shinさんの育児中のエピソードを教えてもらいました。(文・清川優美)