お宮参りの写真は”義母が真ん中”ってホント?専門家に聞いてみた
義母が赤ちゃんを抱っこして参拝することが多いお宮参り。写真館で記念写真を撮るときも、義母が真ん中に並ぶように誘導されがち。これはいったいどうしてなのでしょう? マナーデザイナーの岩下宣子先生にお話しをお聞きしました。
そもそも、義母が赤ちゃんを抱っこするワケは?
赤ちゃんが誕生した報告や健やかな成長をお願いしに、氏神様にお参りする「お宮参り」。
その昔、出産してまもない女性は穢(けが)れていると見なされ、ママはお参りできなかったとか。そんなママの代わりに、主に義母が赤ちゃんを抱っこし、参拝する慣習が長くあったと言われています。
今は、穢れという考えを持つ人も参拝を控えるママもほぼいないでしょう。でも、お宮参りは”赤ちゃんを抱っこする人=義母”という慣習の名残りが留まっているため、お宮参りでは義母が赤ちゃんを抱っこする家庭は少なくないかもしれません。
記念写真の真ん中に義母が並ぶのはなぜ?
当然ながら、お宮参りの主役は赤ちゃんです。義母が記念写真を撮るときに真ん中に並ぶことが多いのは、主役の赤ちゃんが写真の中心になるようにするため! 慣習にならって、義母が赤ちゃんを抱っこしている場合、義母が真ん中に並ぶ流れになるのは、いわば自然なことと言えるでしょう。
とはいえ、必ずしもしきたり通りにすることはないんです。ママやパパが赤ちゃんを抱っこして写真の真ん中に来てもOKなのです。
今の時代、だれが写真の真ん中でもOK!
昔のお宮参りは、義母やパパ・ママの仲人、産婆さんなどが赤ちゃんを抱っこして参拝していました。最近は昔ながらの形式は気にせず、パパ・ママ・赤ちゃんだけでのお参りも一般的。実父母・義父母・パパ・ママ・赤ちゃんで参拝する家庭も多く、この場合は実母・義母が交代で赤ちゃんを抱っこしてOK。
ただし、抱っこを交代するときに、祝い着や白いケープを掛け忘れないように注意したいですね。
取材・文/茶畑美治子 構成/たまひよ編集部
監修/マナーアドバイザー 岩下宣子先生
現代礼法研究所代表。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会および小笠原流に学ぶ。「しきたり大全」(講談社)など著者多数。
昔ながらのしきたりを大切にしたお宮参りも、ステキな思い出になりそうですね。でも、最近は各家庭のスタイルでお参りするケースが増えているようです。お宮参りの目安とされている生後30~33日ごろは、母子ともに体調が万全でないことも。無理せず、体調を見ながら、晴天の吉日を選んで参拝するといいかもしれませんね。
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