梅雨・夏のじめじめ・むしむし… 赤ちゃんがよく眠る3つのポイント【米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタント】


梅雨の季節は、肌寒い日もあれば、
いきなり気温が高くなって暑い日もあったり、湿気が多くじめじめしたり…と、不快指数が高くなりますよね。このような季節、子どもたちをどんな環境と服装で寝かせればいいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなじめじめ・むしむしの梅雨から真夏の季節に、快適に眠れるコツをアドバイスさせていただきます。ポイントは、室温・湿度と服装の調整です!
日本人初の米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんが、米国NYから情報を発信!
「愛波文さんのぐっすりねんねROOM#27」。
大人が“少し肌寒い”と感じる程度が子どもにはベスト
理想的な室温は、大人が寝室に入ったときに、少し肌寒いと感じる程度です。室温20~22度・湿度40~60%くらいと言われています。けれど、なかなか、この温度に保つのは難しいと思います。そういうときは、室温を上げて、子どもの服装で調整しましょう。
【室温 25~27度・湿度40~60%の場合の服装】
この室温・湿度の場合、子どもの服装は、肌着+半袖のパジャマ(※パジャマは上下つながったタイプでもOK)が基本です。もしくは、肌着+スワドル(おくるみ)でもいいでしょう。暑いと、睡眠の質も下がってしまいますので、なるべく涼しく保ちましょう。
汗をかいていたり、重ね着で暑すぎるのは要注意です。体に熱がこもってしまうと、乳幼児突然死症候群のリスクも上がってしまいます。
とくに、1歳未満の赤ちゃんは着せすぎに注意を。また、寝かせる布団やベットまわりに物を置かないなど、安全性に十分注意をしてください。
寝かせるときの服装の目安
肌着+半袖パジャマ(上下つながったタイプでもOK)
室温は、就寝前に、エアコンなどで調整をすることが大切
子どもを寝かせる寝室が暑い場合、エアコンなどで室温を整えます。ただし、冷たい風が子どもの体に直接当たらないよう、風向きを調整したり、エアコンの風よけを使用したりなど、調整してください。
就寝1時間前に25度に設定を。就寝後は2時間で切れるように調整
子どもとママ・パパ、家族全員が夜通し快適に睡眠がとれるように、エアコンで室温を整えます。
寝室は、就寝1時間前に25度ぐらいに設定。その後、就寝時は27度ぐらい・湿度は40~60%に調整します。そして就寝後は、2時間後にエアコンが切れるよう、タイマー設定をしてみましょう。
(※熱帯夜など、寝苦しい場合は夜通しエアコンをつけていてもかまいません)
朝方、暑いときは、目覚める前の30分~1時間前くらいに、エアコンがつくように設定しておくのもいいでしょう。また、エアコンをドライに設定すると、室内の湿度を下げることもできます。
サーキュレーター(扇風機)も 上手に活用して
子どもを寝かせる寝室に、エアコンがないご家庭の場合は、寝室と隣の部屋の間にサーキュレーター(扇風機)を置き、寝室に風が入ってくるように調整してみてください。
サーキュレーター(扇風機)は、エアコンと併用するのもおすすめです。サーキュレーターはエアコンが背になる位置に置き、風が体ではなく足元の方に向くように調整します。部屋の空気を循環させるようにするのがポイントです。
就寝前にタイマーを設定し、自動で切れるようにするといいでしょう。
通気性のいい寝具を選んで。汗をかいていないかの確認も
就寝用の衣類を調整することは大切ですが、寝具も注意しましょう。
タオルケットやかけ布団類は、通気性のいいものを選びましょう。シーツはコットンだと通気性がよく、洗濯もしやすいのでおすすめです。
大人も暑いと寝苦しくなりますが、子どもも一緒です。
暑いのか、適温なのかがわからない場合、お子さんの背中に手を入れて、汗をかいていないか確認してみてください。
背中やおなか、頭などに汗をかいていたら暑すぎるサイン。着せすぎていないか確認し、室温を一度下げるなどすると、快適に寝られるかもしれません。夜中にグズグズしたときなどは確認して調整してみてくださいね。
また、人は寝ている間に汗をかきます。とくに暑い季節は夜間の熱中症を防ぐためにも、寝る前の水分補給を意識しましょう。
赤ちゃんは、寝る前に授乳や水分補給をしますが、大人は水かスポーツドリンクを寝る前に一杯飲むといいでしょう。とくに電解質の入った飲み物は、体内に水を保持する性質があるので、水分不足の状態を防げます。これからの季節、室内でも熱中症になることがあるので注意してください。
今年も猛暑ともいわれています。まずは、室内環境を整えて、家族みんなで快適な睡眠がとれるようにしてみましょう。住居環境によっては、寝る場所や電化製品の種類を変更することも1つの方法かもしれません。いろいろ試して、夜ぐっすり眠れる方法を見つけてくださいね。
イラスト/眠井アヒル 構成/ひよこクラブ編集部