1人目と違う、きょうだいの寝かしつけ、コツは?上の子も親にとってもいい方法は?【米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタント】
私のところには、きょうだいの寝かしつけのお悩みもよく届きます。新しい赤ちゃんの誕生と共に、きょうだい2人、3人の寝かしつけに悩んでいるママ・パパさんは多くいます。1人目のときのように、赤ちゃんの睡眠に合わせて親が昼寝できる時間がなくなり、常にほかのきょうだいのお世話をしている状況に。そのため、親の疲れはたまり、どんどん寝不足になるという悪循環に陥ります。
「下の子を寝かせるために、上の子をほったらかしにするのがかわいそう…」と、罪悪感を抱いてしまうと悩んでいるママやパパも少なくありません。
そこで、少し工夫をするだけで、きょうだいの寝かしつけがぐ~んと楽になる方法をお伝えしますね!
日本人初の米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんが、米国NYから情報を発信!
「愛波文さんのぐっすりねんねROOM#24」。
いちばんの課題“夜の就寝”。その対策は3つ!
きょうだいの寝かしつけのコツは、“別々”。それぞれの子としっかり向き合う時間をつくることで安心感がUP。下の子は早めにねんねのリズムを整えることも大切です。
【夜の就寝の対策1】 別々に寝かしつけをしたほうがスムーズなことも
夜の就寝時の寝かしつけは、“子ども2人を同時に行いたい”と思う親がほとんどでしょう。しかし、場合によっては別々のほうがいいことも。
たとえば、下の子が1歳前で上の子がまだ昼寝をしている年代の場合です。まず、下の子を先に寝かせて、そのあとに上の子と1対1の時間を過ごしたあとに寝かせると、きょうだいの寝かしつけがどちらもスムーズにいく場合があります。
上の子の生活スケジュールに合わせると、下の子が疲れすぎてしまい、寝ぐずりや夜泣きなど、ねんねトラブルが起きやすくなります。また、上の子と、寝る前に「1対1で触れ合う時間」を作ることは心の安定にもつながり、とても効果的です。
【夜の就寝の対策2】 自分で寝られるよう、セルフねんねの練習をスタート
下の子は早い段階から“自分で寝る”セルフねんねの方法を教えてもいいでしょう。
セルフねんねの習得は、夜の就寝時→朝寝→昼寝の順番でトライしてみましょう。
とくに、生後6カ月以降の赤ちゃんで、夜間の覚醒が3回以上あったり、1時間以上覚醒してしまう場合は、セルフねんねの練習をして、ねんねのトラブルを改善をしたほうがいいでしょう。
【夜の就寝の対策3】 下の子の寝かしつけを上の子に手伝ってもらう
上の子の年齢にもよりますが、2歳くらい以降だったら、上の子に「寝かしつけヘルパー」という役目をお願いし、下の子の“セルフねんね”の練習をサポートしてもらうのも1つの方法。
たとえば、下の子を寝かせる前に、上の子に絵本を一冊読んでもらうなどがおすすめ。文字がまだ読めない場合、親が読む絵本のページめくりをお願いするだけでも十分です。
タイミングとして、下の子が疲れすぎてグズると試しにくいので、夕食→おふろのあと、少し早めに上の子と一緒にトライすることがコツ。
もちろん、上の子は親に甘えたいときもあります。無理にやらせるのは控え、様子を見つつ、お手伝いを試してみましょう。
“昼寝”の対策はこの3つ!
“昼寝”はきょうだいの昼寝時間を一緒にすることを目標にしましょう。
また、日中にお散歩をしたり、たくさん体を動かしたりすると、寝つきがスムーズになります。
【昼寝の対策1】 時間を決めて、どうしても寝ないならしきりなおす!
まず、下の子の昼寝の寝かしつけにかける時間を決めましょう。私がお伝えしている時間は、20~30分。この時間内に頑張っても寝ない場合、いったん寝かしつけを切りあげてリセット。30分後にまた試してみましょう。一度気持ちを切り替えることで、2回目はスムーズに寝ることもあります。
【昼寝の対策2】 日中のねんねスケジュールは生後6カ月ごろから立てる
下の子が6カ月ごろになったら、ざっくりでいいので、1日24時間のスケジュール&朝寝・昼寝・夕寝などのねんねスケジュールを書き出して作ってみましょう。
下の子の朝寝は、できるだけ夜と同じ寝室の寝床で寝かせてあげてください。赤ちゃんは「ここに来たらねんねする場所」と自然と覚えていきます。
上の子との公園遊びやお買い物などの時間を、下の子の朝寝後に入れると、下の子の睡眠時間が確保できます。また、上の子との公園遊びやお買い物時間に、下の子はベビーカーや抱っこで寝かせ、ねんねの時間にしても問題はありません。
まずは、家族みんなの1日のスケジュールを書き出し整理してみて。1日の生活を客観的にみることで、生活リズムが安定してきます。また、睡眠のこと以外の育児や家事を効率よくするヒントがみつかりますよ。
【昼寝の対策3】 子どもたちの睡眠時間を合わせる
上の子がまだ1日1回の昼寝をしている場合、きょうだいみんなの昼寝が、なるべく同じ時間になるよう、スケジュールを組んでみましょう。
たとえば、いちばん下の子が6カ月として、日中のねんねが「朝寝9時/昼寝12~13時/夕寝4時」とします。その場合、ほかのきょうだいも、12~13時ごろに1時間程度、昼寝をさせてみて。
この方法がうまくいくと、親は子どもたちの昼寝の時間を自分の時間として使うことが可能。短い時間でも、自分時間をつくることで、気分転換にもなります。
きょうだい育児をしていると、1日はあっという間! すぐに夕方が来て、あわただしい毎日だと思います。
寝かしつけもあせらず、ママやパパができることを少しずつやっていけば大丈夫です。「うまくいかなかった」「今日もできなかった」など、自分を責める必要はありません。試せるタイミングで1つずつやっていきましょう。ママ・パパも、ぐっすり眠れるようになることを願っています。
構成/ひよこクラブ編集部