ポイントは3つだけ! NGな寝かしつけをやめて親子でぐっすり睡眠を手に入れる 【米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタント】


お子さんの寝かしつけ、みなさんは決まった“ねんねルーティン”はありますか? “ねんねルーティン”とは「寝る前に毎日同じことを同じ順番で繰り返す行動」。入眠儀式ともいわれています。ポイントは、寝る前に子どもをしっかりとリラックスさせ安心させること。「今はまだルーティンがない!」というご家庭は、ぜひ今日からねんねルーティンを決めて、続けていきましょう。
日本人初の米国IPHI公認・乳幼児睡眠コンサルタントの愛波文さんが、米国NYから情報を発信!
「愛波文さんのぐっすりねんねROOM#26」。
ねんねルーティンを行う際に、押さえておきたい3つのポイント
ねんねルーティンには4つのメリットがあります。
【1】赤ちゃんに就寝時間を教えることができる
【2】赤ちゃんをリラックスさせ安心させる
【3】寝つきがよくなる
【4】夜中に目覚める回数が少なくなる
これらは医学研究でも証明されています。
効果的なねんねルーティンを行うためには、ポイントがあります。次の3点を確認しましょう。
【ねんねルーティン ポイント1】毎日だいたい同じ時間に始める
毎日だいたい同じ時間にねんねルーティンを始めることで、体も自然と眠くなるようになってきます。就寝時間に誤差があると起床時間にも誤差が出てきてしまい、生活リズムがなかなか整いません。そうなると、寝つきが悪い・夜泣き・夜中に何度も起きるなど、ねんねトラブルを起こす原因にもつながります。
【ねんねルーティン ポイント2】一貫性を持って続ける
どんな方法でも、一貫性を持って続けることで、子どもは慣れていきます。毎日違うねんねルーティンを行っていると、「次はどうなるのだろう?」と子どもは不安な気持ちになってしまいます。ママ・パパ・ばあば・じいじなど、寝かしつけの人が変わったとしても、ねんねルーティンは一貫して行いましょう。同じ流れにすることで、誰でも寝かしつけがスムーズにできるようになるメリットもあります。
【ねんねルーティン ポイント3】授乳=ねんねにならないように注意
授乳をしながら完全に子どもが寝てしまうことが続くと、子どもは「授乳=ねんね」のくせがつきます。たとえば、夜中に子どもの睡眠が浅くなったときに「おっぱいや哺乳びんがないから寝られない!」と不安になって起きてしまうことが。
これが1~2時間おきということも珍しくありません。夜中に1~2時間おきに起きていたら、ママやパパも十分な睡眠がとれなくなります。
親子の質のいい睡眠のために、ねんねルーティンを行う際には、授乳=ねんねにならないよう、授乳→絵本→ねんねというように、授乳とねんねの間に、ワンクッション何かをプラスしてください。
月齢別おすすめのねんねルーティンとは?
毎日同じルーティンを続けることが大切とわかっていても、何か具体的な例がないと、急にルーティンは決められないかもしれません。そこで、子どもの月齢別に、おすすめのねんねルーティンを紹介します。
すべてこのとおりにする必要はなく、アレンジしてOK。それぞれの家庭で、一貫性を持って続けられるねんねルーティンを作りあげてくださいね。
【生後すぐ~2カ月ごろのルーティン】
この時期は寝たり起きたりを繰り返し、まだ生活リズムが整っていない時期。おふろのあとにねんねルーティンを加えます。
おふろは子どもが機嫌がよく、ママやパパに負担がない時間に入れましょう。「今日は疲れておふろは無理…」という日もあるでしょう。そんな日は頑張って湯船に入れなくても大丈夫。ガーゼやタオルをぬるま湯で絞り、体や顔をふいてあげるだけでもOK。
ルーティン例:
【合計約4~5分】
・同じ絵本を読む(約2分)
・薄暗い寝室に行く(約30秒)
・ 「大好きだよ」とハグをして触れ合う(約30秒)
・ スワドル(おくるみ)で包む (約30秒)
・ぐっすりノイズ(ホワイトノイズなど)を流す(約3秒)
・寝床に置く(約3秒)※ママやパパは部屋を出てもOK!
*注意、 寝返りの兆候が見られたら、スワドル(おくるみ)で包むのはやめる
【3~5カ月ごろのルーティン】
生活リズムがだんだんできてくる時期です。おふろは20時くらいまでにすませるのが理想ですが、多少ずれてもOK。
ルーティン例:
【授乳を入れた合計約30~40分】
・おふろ(約2~3分)
・保湿(約30秒)
・肌と肌の触れ合い(約30秒)
・授乳(約15分~30分)
・同じ絵本を読む(約2分)
・薄暗い寝室に行く(約30秒)
・「大好きだよ」と伝える※子守り歌でもOK(約20秒)
・スリーパーを着せる(約30秒)※暑い場合は、スリーパーなしか、衣類で調整する
・ぐっすりノイズ(ホワイトノイズなど)をつける(3秒)
・寝床に置く(3秒)※ママやパパは部屋を出てもOK!
【6カ月ごろ~1歳ごろのルーティン】
そろそろ歯が生えてくる子も多いので、ルーティンに歯磨きを加えます。早い時期から歯ブラシに慣れさせることが嫌がらないいちばんのコツ。
ルーティン例:
【授乳を入れた合計約30~40分】
・おふろ(約2~3分)
・保湿(約30秒)
・肌と肌の触れ合い(約30秒)
・授乳(約15~30分)
・歯磨き(約1分)
・同じ絵本を読む(約5分)
・薄暗い寝室に行く(約30秒)
・「大好きだよ」と伝える※子守り歌でもOK(約30秒)
・スリーパーを着せる(約30秒)※暑い場合は、スリーパーなしか、衣類で調整する
・寝床におく(3秒)※ママやパパは部屋を出てもOK!
【1~2歳ごろのルーティン】
この時期は自我が発達してきて、おふろが好きな場合、いつまでもおふろで遊びたがる子も。長くても15分で切りあげましょう。好きな動物やキャラクターのおもちゃなどで、ねんねを誘導するのもおすすめです。
ルーティン例:
【授乳を入れた合計約50~60分】
・おふろ(約10~15分)
・保湿(約30秒)
・肌と肌の触れ合い(30秒)
・授乳(約15~20分)※断乳・卒乳していたら水分補給(約1~2分)
・リビングの家具やおもちゃなどに「おやすみ」と伝える(約1分)
・歯磨き(約1~2分)
・同じ絵本を読む(約5~10分)
・薄暗い寝室に行く(約30秒)
・「大好きだよ」と伝える(約5秒)
・寝床に置く(3秒) ※ ママやパパは部屋を出てもOK!
【3~5歳ごろのルーティン】
この時期になると、だいぶ言葉が伝わるようになってきます。だからこそ、毎日同じことを同じ言葉で伝えながら続け、ねんねルーティンを定着させると、寝かしつけがスムーズに。
ルーティン例:
【合計約50~60分】
・おふろ(約10~15分)
・保湿(約30秒)
・水分補給(約1~2分)
・歯磨き(約1~2分)
・トイレ(約1~2分)
・同じ絵本を読む(約10~15分)
・薄暗い寝室に行く(約30秒)
・お話タイム(1~2分)
・「大好きだよ」と伝える
・寝床に置く ※ママやパパは部屋を出てもOK!
上記を参考にしていただき、「どんなルーティンがスムーズかな」と家族で考えることから始めてみましょう。
絵本を読むタイミングはリビングでも寝室でもいいので、続けやすい流れに調整してください。
同じ時間に、同じことを続ける&ただし、授乳したまま寝つかせないの3点だけは押さえてくださいね。
ねんねルーティンを取り入れると、お子さんだけではなく、ママやパパも安眠がとれ、睡眠トラブルが改善していくはずですよ。
構成/ひよこクラブ編集部