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3才から発症するうつ病も!? 家庭でできる “共感スキル” の高め方【専門家】

更新

一生涯でうつ病になる人は15人に1人と言われていて、先行き不透明なコロナ禍では発症率がさらに高まる可能性が。またうつ病は早いと3才から発症する子も。家族で習慣にしたいメンタルヘルスについて取材しました。

うつ病は大人だけでなく、3才から発症する子も

産後うつは、産後3カ月以内に発症し、適切なケアをすれば早期に回復するのが特徴です。それにはうつの症状に気づくことが大切だといいますが、日々のメンタルヘルス(心の健康)の心がけでうつを予防できることもあるそうです。精神科医の蟹江絢子先生に聞きました。

「コロナ禍で自由に行動ができない今、うつ病につながるようなメンタルの不調を感じているママやパパは少なくありません。“憂うつだ” “何をするにもやる気が起きない” “眠れない” などのサインが見られたときはうつ病を疑いましょう。
また、うつ病は大人だけのものではありません。アメリカの調査で、3才ごろのうつ病の発症例の報告や、就学前の年齢の子でも1〜2%はうつ病であるというデータもあります」(蟹江先生)

自己肯定感を高める言葉かけを意識して

メンタルヘルスを良好に保つために有効なのが自己肯定感を高めることです。

「自己肯定感を高めると言うと、子どものことをイメージするママやパパは多いと思いますが、実はママやパパ自身にも大切です。
自己肯定感を高めることが大人も子どももうつの予防につながります。そのために日々の生活に取り入れてほしいのが、精神科の治療(認知行動療法)の対話のベースに用いられる “共感スキル” の考え方です」(蟹江先生)

共感スキルとは「悲しいね」「痛いね」など、相手の感情を言葉にして共感することです。

「自己肯定感を高めること=ほめることをイメージするママやパパは多いかもしれませんが、まず大切なのは共感です。
困ったことや嫌なことが起きたとき “大丈夫!” と励まされたり、 “じゃあ〇〇してみたら?” と解決策を提示されたりするよりも、共感してもらったほうが、人は “自分のことを理解してくれている” と安心感を得ます。

家庭では、夫婦間だけでなく、子どもへの言葉かけも共感スキルを意識するといいでしょう。とくに乳幼児期から “怖い” “悔しい” “やきもちをやく” などの感情を言葉にする習慣がついていると、将来、何か問題が起きたときに自分の感情に気づいて、ほかの人に援助を求めることができるようになります」(蟹江先生)

“共感スキル” を意識できる絵本を読んで楽しい時間を

自己肯定感を高めるには、言葉かけの工夫だけでなく、親子で絵本を楽しむのもおすすめです。

「共感スキルを考えることにつながる絵本もあり、ぜひ読んでほしいです。

乳児期前半は動物や食べ物の絵や音の繰り返しなど、赤ちゃんが興味をもつものを選ぶと、親子で楽しめます。
赤ちゃんをひざに乗せて絵本を広げて、ママやパパが耳元で読んで、絵本の世界に浸ってほしいです。

ママやパパが子ども時代に、親に読んでもらった絵本を選んでもいいでしょう。親子で心が温まるような絵本を読む習慣を作ると、穏やかな子育ての連鎖が続いていきます」(蟹江先生)

寝る前と朝起きたときに機嫌がいいことは、日々のメンタルヘルスにとても大切だとか。絵本を就眠儀式にも取り入れてみませんか。

監修/蟹江絢子先生 イラスト/福士陽香 文/麻生珠恵

共感スキルを使って自己肯定感を高めることは、心の健康を保ち、うつの予防につながります。絵本の読み聞かせで穏やかな親子の時間を過ごしてみましょう。

参考/『ひよこクラブ』2021年6月号 連載「子育てTOPICS」

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