何歳差がいい?理想と現実[夫婦のじかん大貫さんのママ芸人日記#117]
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるコラム連載「ママ芸人日記」、今日も始まります!
【第117回】何歳差がいい?理想と現実
子どもの頃は、漠然と3人くらい子どもを生みたいと思っていました。
何となく23歳くらいで結婚して、子どもを生んで、家と車があって……大人になったらそんなふうになるんだろうと何の疑問も持たずに考えていました。
しかし、大学に入学した頃ふと気付きました。
大学を卒業するのが22歳。
そこからやっと仕事を始めるのに、23歳で結婚というのはあまりにも現実離れしていると。
実際に、20代の頃は仕事ばかりしていてあっという間に時が過ぎてしまいました。
30代に突入しても相変わらず仕事ばかりの日々でしたが、ここでまたふと気付きました。
妊娠できる期間には限りがあるのだと。
その後、33歳のときに結婚したのですが、その時点で、子どもを3人生みたいどころか、まず妊娠できるかもわからないのだという、妊娠や出産が当たり前ではない事実も実感していました。
都内で子育てをするとなると、家の環境のことも考えなければならず、部屋数が増えれば増えるほど家賃も上がりますし、現実的に考えても子だくさんな家庭は無理かなと思うようにもなりました。
そして、その後もいきなり妊娠することは望めない仕事の環境だったため、第一子を出産した際は36歳になっていました。
いざ出産してみると、育児のあまりの忙しさに驚きの連続でした。
実際には驚いている暇もないくらいに毎日が過ぎていったのですが……。
両親も近くにいないため、産後から都内で夫と二人きりで育児をスタートさせたのですが、自分たちが育ってきた田舎の環境とは全く違ったものでした。
できれば第二子も欲しいとは考えていましたが、年子で出産した友人の話を聞くと、一人目のときとは比べ物にならない程大変だと話していました。
二歳差で生んだ友人に話を聞いても、イヤイヤ期と重なってとてつもなく大変だったと聞き、一人目の育児でいっぱいいっぱいだった私は、一人で精一杯かもしれないとも思うようになりました。
息子が小学生くらいになれば育児も楽になるだろうし…ということも考えましたが、子どもの年齢が上がれば勿論自分の年齢も上がります。
妊娠できる確率もどんどん低くなっていってしまうのです。
そんなことを考えながら、第二子が欲しい気持ちと、第一子で精一杯だという気持ちの狭間でずっとどっちつかずの毎日でした。
しかし、息子が二歳半になった頃、だんだんと自分でできることが増えてきてお喋りも達者になり、ふと第二子が欲しいかもしれないという気持ちが大きくなりました。
「第二子」ということを考えると、必然的に「何歳差」というキーワードがついてくるものだと思いますが、あまりそこに囚われずに、自分の環境や心境に寄り添って考えるのが一番良い第二子のタイミングなのかなとも思いました。
もちろん第二子が欲しいと思ってもすぐにできる人は運がいいですし、その辺の難しさもあるとは思うのですが…。
子どもの頃なんとなく思い描いていた家庭の形とは少し違ったものとはなりましたが、自分の歩んできた道が一番無理のない現実の形なのだなと実感する日々です。
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
吉本興業所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。