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おもちゃは、子どもの知的好奇心を刺激する!与え方や年齢別のアドバイスつき【臨床心理士】

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おもちゃで遊んで幸せなアジアの小さな女の子は、寝室のテーブルの上に異なる形状をブロックします。家族のためのホームアクティビティ。
※写真はイメージです
thebigland88/gettyimages

コロナ禍の今、家で過ごす時間がどうしても増えています。そのため、家でおもちゃを使って楽しもうとする家庭も少なくありません。
子どもには、どんなおもちゃを与えたらいいでしょうか。子どもの発達にくわしい臨床心理士の帆足暁子先生に、子どもの発達とおもちゃの関係について聞きました。

子どもの発達に合ったおもちゃは、子どもの知的好奇心を刺激する大切なツール

子どもにとって、おもちゃはどんな存在なのでしょうか。

「おもちゃは知的好奇心を刺激し、いろいろな工夫をしながら楽しむツールのひとつです。
子どもは成長にともない、遊び方が発達していきます。そのため、子どもの発達段階や年齢に合ったおもちゃを与えることが大切です」(帆足先生)

それでは、子どもの遊び方はどのように発達していくのかを見ていきましょう。

【0カ月~】感覚運動的遊びの段階

五感を使って遊ぶ時期です。音を聞く、動くものを目で追いかける、物に触れ、感触を知るなどして楽しみます。ボールやガラガラ、メリーなど五感を使ったおもちゃがいいでしょう。
運動的遊びは、首がしっかりすわってきたら、たかいたかいや抱っこして飛行機のようにブーンと動かしてあげるのが楽しい時期です。

【10カ月ごろ~】機能的遊びの段階

おもちゃの使い方を理解して、正しい使い方をして遊びます。
大人のやることを見てまねしたいという気持ちが基本にあります。だから、大人が電話で話すのを見て、電話のプッシュボタンを押したり、話をしたりのまねをすることも。
手で動かすおもちゃの自動車や、ボタンを押すと何かが出てくるおもちゃなどで楽しむ時期です。

【1才半ごろ~】象徴的遊びの段階

積み木をおうちに見立てたり、電車にしたりとイメージができるようになります。
たとえばお人形のおふろといった具体的なものがなくても、似たような形があれば、自分で想像します。四角いものはおふろであり、電車であり、テーブルでもあると、イメージがふくらむのです。

【3才ごろ~】社会的遊びの段階

お友だちやママ・パパなど、他者とごっこ遊びやルールのある遊びができるようになります。おにごっこをしても、追いかける人、逃げる人、と役割やルールを理解して、複雑なこともできるようになります。

子どもは「本物」が大好き。市販のおもちゃにこだわりすぎず、自然のものを利用してもOK

おもちゃを買っても、遊ぶのは最初だけで、すぐ飽きてしまうこともあるのではないでしょうか。どんなおもちゃだと、子どもは喜ぶのでしょうか。

「子どもは『本物』が大好き。おもちゃはすぐに飽きてしまうけれど、ママやパパのバッグには興味津々ということも。だから、使わないバッグに、興味がありそうなものを入れておくだけで、子どもは遊び始めます。もちろん、口に入れて飲み込んだら危ないものなどは入れない、などの注意は必要です。『これはなんだろう?見たい』と興味を持つと、ファスナーの開け閉めができるようになったり、ボタンが外せなかった子も外せるようになったりします。もう少し大きくなったら、段ボールや安全な廃材を部屋に置いておくと、おうちを作るなど自由に遊び始めるでしょう」(帆足先生)

おもちゃを買う場合は、形が決まっているものより、想像が広がるものがいいそうです。

「たとえば、完成形が決まっていない、好きに組み立てられるブロックや、磁石でくっつくパズルのようなものも楽しいですね」(帆足先生)

ママやパパがいいと思うおもちゃと、子どもが欲しいものが異なる場合、どうしたらいい?

ママやパパからすると知育おもちゃなどを買ってあげたくなるもの。でも、子どもはアニメのキャラクターものなどを欲しがる場合も。ママやパパが買ってあげたいものと、子どもが欲しいものが異なる場合はどうしたらいいでしょう。

「『(テレビで見ているキャラクター)あれが欲しい』など、子どもにも欲しい理由がちゃんとあります。欲しがるものを全部与えるのは大変ですが、まったく買ってもらえないのも悲しいですね。

だから、ママやパパが買ってあげたいものと、子どもの欲しいものをバランスよく渡してあげられるといいでしょう。さまざまなおもちゃに触れることで、子どもは自分にとっていいもの、大切なものを判断できるようになっていきます。大人がいいと思うものだけを与えていると、子どもはその判断力がつきません」(帆足先生)

ママたちのおもちゃに関する悩みに、帆足先生がアドバイス

どんなおもちゃを与えたらいいか、どれくらいの頻度で買ってあげたらいいか、迷うママやパパたちも少なくないでしょう。おもちゃに関するギモンや気がかりを帆足先生に聞きました。

【気がかり1】9カ月の子どもが喜ぶおもちゃってどんなもの?

【ママの気がかり】
9カ月の子どもがいます。この月齢の子どもはどんなおもちゃを喜ぶのでしょうか。

【帆足先生アドバイス】
9カ月の子だと、運動遊び、五感遊びなど、子どもが楽しいと思うことをするのがいちばんです。動かして音が出たり、目で見て動きがわかったりするおもちゃがいいでしょう。積み木も、かたいものやスポンジやコルク製など、感触の異なるものがあるので、手で触って感覚の違いを学習していけます。
いたずらBOXなど機能的な遊びを意識してもよいかもしれません。

【気がかり2】おもちゃはクリスマスと誕生日に買う約束。年に2回ではかわいそう?

【ママの気がかり】
3才5カ月の娘には好きなアニメがあり、そのなかに登場するアイテムを欲しがっています。でも、わが家は誕生日とクリスマス以外におもちゃは買わない方針。娘も今のところ納得しています。でも、クリスマスは半年後、誕生日は1月。それまでずっとガマンさせるのもかわいそうで、買ってあげたい衝動に駆られています。

【帆足先生アドバイス】
とても素晴らしい方針ですね。欲しいものがあっても楽しみに待つ経験は、ガマンする力をはぐくみます。子どもにとっては何物にも代えがたい財産となります。
とはいえ、半年もガマンさせるのが、かわいそうなのもわかります。それでは、子どもが何かを頑張ってやりとげたときのごほうびにするのはいかがでしょうか。ポイントは、これまでできなかったことができるようになったなど、本当にその子自身が、頑張ってやりとげたと実感できるときにあげることです。
もうひとつ、「あなたへのごほうびだけど、頑張ったあなたを見てママがうれしいからごほうび」と、『ママがうれしい』のを伝えることもポイントです。自分の行為で誰かが喜んでくれるのは、うれしいことと学べる機会にもなります。

【気がかり3】5才の娘へおもちゃを買う頻度が多すぎる?

【ママの気がかり】
5才の娘におもちゃを買いすぎているのではないか、と心配しています。高価なものは誕生日やクリスマスと決めていますが、アニメにはまるたびに、スーパーやコンビニでおまけつきのお菓子やガチャガチャなど、総額は結構かかっています。でも、キャラクターものは売り切れると手に入りにくいため、つい買ってしまいます。食玩など全種類集める場合も少なくありません。

【帆足先生アドバイス】
気がかり2の反対のパターンですね。なんでも買ってもらえる環境で育つと、ガマンする気持ちが育ちません。もしかすると、ママ自身に収集癖があるのかもしれませんね。

そうだとしたら、子どもに買いすぎている感じをなくすためにも、子どもを理由にせず「ママが集めたいから集めている」スタンスでいくのはいかがでしょう。「おもちゃはママのもので、子どもにはたまに貸してあげる」ことにするのです。そうすると、子どもにも買ってもらっている意識がなくなります。また、食玩なども全種類コンプリートするとなると、どこに売っているかアンテナを張る必要があります。集中力や持続力が身につくメリットも。だから、ママと一緒に集めることにやりがいを感じてもらう方向に。
おもちゃをあげるのは、原則はクリスマスとお誕生日だけにしたほうがいいと思います。

お話・監修/帆足 暁子(ほあし あきこ)先生

取材・文/齋田多恵、ひよこクラブ編集部

子どもは好奇心旺盛で想像力豊かです。段ボールや梱包材だけでも楽しく遊べるそう。家にあるもので工夫するのと、市販のおもちゃを購入することのバランスを上手にとりましょう。
コロナ禍で、家で遊ぶ時間が増えた今、おもちゃとも上手につき合いましょう。

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