友利新 コロナ禍でも忘れないで!子どものインフルエンザワクチン接種について
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進む中、例年ならば、インフルエンザが流行する季節がやってきます。新型コロナも心配だけれど、インフルエンザも心配…。今回は「今年はインフルエンザワクチンの供給量が少ないと聞いたけど、子どもに受けさせるタイミングは?」という疑問に、3人のママで皮膚科医の友利先生が、ママの視点でアドバイス!
ママ×医師 友利先生の子育てが楽しくなる処方箋#31
インフルエンザの予防接種は、早く受けすぎるとよくないの?
<ママからの質問>
今年は、インフルエンザワクチンの供給量が少ないというニュースを見ました。 子どもに受けさせたいと思っているのですが、 供給のあるうちにと思って早めに受けると、流行のピークに合わないのではないかと心配です。また、子どもは、やはり2回接種しないと効果が得られないのでしょうか。
(3才4カ月女の子のママ)
10~11月に1回目を。子どもは2回接種が推奨されています
新型コロナウイルス感染症が猛威をふるっている中で、忘れがちになってしまっているのがインフルエンザ。インフルエンザは命にかかわることのある感染症で、ワクチンが感染率や重症化率を低下させてくれます。
インフルエンザのワクチンは、6カ月以上であれば、赤ちゃんでも接種できるので、なるべく接種することをおすすめします。ただ、1才未満は、ほかの年齢に比べて効果が低いと評価されていて、強くはおすすめできません。赤ちゃんが1才未満の場合は、かかりつけ医と相談し、接種を検討しましょう。1才未満の赤ちゃんがいるご家庭では、接種できる大人やきょうだいが接種することで、家庭内での感染を抑えるようにすることが大切です。
接種するタイミングですが、年末年始の流行期の発症を予防するには、10月ごろを目安に考えればいいと思います。とくに13才未満の子どもは、免疫獲得に2回接種が必要で、1回だけの接種だと、2回接種に比べて感染率や重症化率の低下が少なくなってしまいます。
2回接種することを考えた場合、接種間隔と接種後に、しっかりとした免疫を獲得する期間を考えると10月、遅くても11月には、1回目の接種をすることが推奨されています。今からの準備で決して早くはなく、ちょうどいいのではないでしょうか。
文/友利新先生 構成/ひよこクラブ編集部
インフルエンザワクチンの接種は、13才未満の子どもの場合、大人と違って2回の接種が必要です。なるべく早めに予約をして適切な時期に接種し、子どもをつらい病気から守ってあげたいものです。