がんばりすぎない離乳食 難しくない献立のポイント【管理栄養士】
離乳食の「わからない!」というママやパパの悩みの1つに「毎日の献立はどうやって考えればいいの?」「離乳食の献立ってなに?」ということがあるようです。
1日の離乳食回数が増えてくると、さらに悩みは深くなり…。でも、「いくつか点を押さえておけば、クリアできます」と中村美穂先生は言います。管理栄養士の中村先生に離乳食の献立の考え方のポイントについて聞きました。
献立の基本は「主食+主菜+副菜」で組み合わせること
離乳食の栄養バランスを意識し始めるのは、離乳中期(7~8カ月ごろ)からです。
5大栄養素とは、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの5種類。
離乳食時期の栄養の軸となるのは、
・炭水化物(脳や体を動かすエネルギーになる)主に「主食」
・タンパク質(血や体をつくる働きをする)主に「主菜」
・ビタミン&ミネラル(健康の維持や体調を整える役割がある)主に「副菜」
この3種類がメインとなります。
これらの栄養素が入るように、献立を考えていきましょう。
献立は、メニュー3品が基本と考えて
離乳食の基本の献立は、主食+主菜+副菜の3品です。主食は、シンプルなおかゆ、食パンなどでもOK。また、必ずしも毎回3品を用意しなくても大丈夫です。
1品に主な栄養素を含んでいれば、合計2品に
たとえば、上記写真のように、おかゆに鶏肉を加えた、主食と主菜を含む1品なら、それに副菜を加えれば1回の献立になります。
おかゆ以外でも、めん類にタンパク質を加えたレシピも作りやすいのでおすすめです。
主な栄養素を含んだ1品なら、それ1メニューだけでOK
1品に、炭水化物+タンパク質+ビタミン&ミネラル類の大切な3つの栄養素をすべて含んだメニューなら、1回に用意するのはこれ1品のみでOK ! 時間がないときに大活躍するレシピです。
ひよこクラブでは、このメニューを「オールインワン離乳食」と呼んでいます。上の写真のメニューのように盛りつけがわかれている場合は、最初は食材それぞれを単品で味わわせてから、そのあとに混ぜると味に変化がつきます。
1回や1日の離乳食で栄養バランスは完璧でなくて大丈夫
赤ちゃんには食べむらがあるので、「1回」や「1日」単位で栄養を完璧に整えて食べさせるのは現実的には難しいものです。目安として「1週間」単位で、栄養バランスが整うことをイメージして、献立を考えて食べさせれば大丈夫です。
また、毎回違う食材を使ったメニューにしなくちゃ、と頑張りすぎないで。多少同じメニューが続いても構いません。
ベビーフードも取り入れてみて
調理の時間がないときは、ベビーフードを活用するのも1つの方法です。そのまま食べさせてもいいですが、アレンジするとレシピの幅が広がることもあります。おかゆやめん類にプラスすると、栄養バランスがよくなることも。
また、レシピのバリエーションを広げる参考にもなるので活用してみてくださいね。
監修・レシピ提案・調理/中村美穂先生 写真/sono 文/ひよこクラブ編集部
離乳食が始まると、「赤ちゃんに栄養はしっかりとってほしい」と思うもの。でも、「離乳食の栄養バランスは、1回や1日で完璧でなくて大丈夫」なんです。1品でOKの“オールインワン”レシピやときにはベビーフードも取り入れ、献立を考えていきましょう。
赤ちゃんは日々成長しているので、昨日は食べたのに今日は食べないという日もあります。「まあ、そんな日もあるよね」とママやパパはおおらかな気持ちで向き合うこともポイントです。
ひよこクラブ2021年11月号付録「カレンダー式離乳食 365 日のレシピブック」特集では、離乳食スタートから卒業までの献立とアレンジのコツをたくさん紹介しています。
参考/『ひよこクラブ』2021年11月号付録「カレンダー式離乳食 365 日のレシピブック」