発達が気になるわが子、保育園・幼稚園選びのポイントは?【3児のママ小児科医】
3児を子育て中のママ小児科医・藤井明子先生が、診療の中で寄せられたお悩みについてのアドバイスや、日々の子育てを頑張っているママやパパに伝えたいさまざまな情報を発信している連載です。第17回は、「わが子の発達が気になるときの保育園・幼稚園選び」をテーマにお届けします。
「先生はどのようにして保育園を選びましたか?」というママ・パパからの相談
「先生はどのようにして保育園・幼稚園を選びましたか?」と診療中に聞かれることがあります。話をよく聞いてみるとわが子の発達や集団生活について心配されていることが多いです。
保育園の場合、通園をしながら療育を受けられるところもあります。まずは、そのような園が住んでいる地域にあるか調べてみてください。ただ、通園しながら療育も並行して行えるのは理想的ですが、療育施設は数と定員に限りがあり、多くの場合では利用できていないのが現実です。
そのため、療育施設と連携を密にとり、発達の気になる子のサポート体制をともに検討してくれる保育園もあります。その場合は、療育施設のスタッフが、園訪問をしているのか、また保育園側が療育支援を受け入れているのかを確認してみましょう。
療育に通うほどではないけれど発達が気になる子の場合には、事前に園長先生や主任の先生と面談されるといいと思います。今は、発達外来に通っている子どもを受け入れている園も増えてきています。ですが、在園児数と先生の人数だけでは判断できない場合や、在園児の様子によっては受け入れが難しい場合もあります。現在の先生の人数では保育が困難という場合には、加配職員の配置を検討してくれることもあります。その対応が可能かどうかも確認しましょう。
そのほかに、発達の気がかりとは直接は関係がないかもしれませんが、保育園選びの場合は立地もポイントです。いくら保育内容がよく、先生も温かく手厚く見守ってくださる環境でも、通うのがとても大変で、行き帰りだけで負担がかかるところはおすすめしません。仕事を終えてから、お迎えに行って、それから帰宅して…ママもパパも子どもも疲れ切ってしまっている状態の家庭の様子を見たこともあります。
幼稚園選びも基本は保育園選びと同じ
幼稚園の場合には、保育園を選ぶ年齢よりも大きいという違いはあるものの、基本的には保育園選びと同じです。2才児からプレ保育を行っているところであれば、ゆっくり時間をかけて園の様子がわかるので利用するといいですね。そこで、子どもの雰囲気と園の雰囲気が合っているのかを見ることができます。
子どもの発達に不安があるときは、子どものいいところを伸ばそうと見守ってくれて、苦手なところに対してはどのようなサポートがあったらいいのか検討してくれると感じられる保育園・幼稚園がいいですね。子どもはもちろんですが、ママ・パパも無理を重ねず、安心できることも大切です。
文・監修/藤井明子先生 構成/ひよこクラブ編集部
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